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村人転生~最強のスローライフ  作者: タカハシあん
十歳スタート

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1377 久しぶり

「お、雪だ」


 ボブラ村は雪がそう積もらない地域だが、雪が飛んでくることはよくある。


 だが、季節的に二月辺り。もう暖かくなる時期なのに雪とは珍しい。ってか、冬は完全にうちにいなかったな~。


 日の出になっても厚い雲で光は弱い。朝の感動がいまいちである。


 冬は畑仕事より内職がメインになる。だから朝日が上がっても外に出てくる村人はいない。


「村での流れを忘れてるな」


 誰かに会ってオレを知らしめるはずだったのに、そんなことすら忘れてたんだから村人失格である。


「正しい村人だったことがあるセリフですね」


 オ、オレだってちゃんと村人やってる時代はあったもん!


「それは今は村人やってないって言ってるようなものですよ」


 よし。誰も居ねーし、帰ろ~っと。


「……さすがモーダルさんに逃げ恥を説いた方です……」


 知らない知らないな~んも知りませ~ん。


 ルンルン気分で館へと帰ると、メイドたちが食堂へと向かっていた。


 ……なんつーか、社員食堂を思い出すよな……。


「べー様、おはようごさいます」


 メイドさんたちから挨拶を受けながら食堂へ向かうと、囲炉裏間にはオカンや親父殿がいた。


「おはよーさん」


 オレも囲炉裏間に上がり、堀り炬燵に入った。はぁーあったけ~。


「……まるでなにもなかったように自然だよな、お前って……」


「べーは昔っからこうですからね」


「そうだな。こいつが変わったら逆になにかの天変地異かと思うわな」


 なに失礼なこと言ってんだか。オレは天変地異が起きてもオレのままだわ。


「あら、べーじゃない。帰ってたのね」


「おう、バリラ。そういや、お前に家を用意する約束してたっけな」


 いろいろほったらかしにしたままだな。まあ、いつものことだと言われたらそうなんですけどね。


「いりませんわ。ここの暮らしが慣れてしまいましたしね」


 冒険者も暮らしが安定すると守りに入るもんなんだな。


「バリラがそう言うなら好きにしたらイイさ」


 もう家族みたいなもの。飽きるまでいろ、だ。


「おはようございます」


 茶猫んとこの三兄弟がやって来た。あ、こいつらもいたっけな。


「わたしの教え子ですわ」


 オレの視線の意味を読んでか、バリラがそう教えてくれた。

  

「ノノとリアムと一緒にね」


 ん? 誰や、その二人? 


「宿屋の子と王都の孤児院にいた子よ」


「あ、あの二人か。誰かと思ったよ」


 いたいた。あのスーパー天才幼女どもが。ちょっと顔を思い出すからしばしお時間をくだされ。


「……顔は忘れないとか言ってませんでしたか……?」


 知り合いが多いから脳内顔認証システムが上手く働かないだけだい!


「あの二人、元気にやってるかい?」


 コミュニケーション能力がない二人。ちゃんとやってるか心配してたんだよ。


「完全無欠に忘れてましたよね?」


 ちょっと幽霊さん。思い出しながらしゃべってんだから邪魔しないでよ!


「そうね。元気にはやっているわ。わたしとしてはもっと子どもらしさを持ってもらいたいけどね」


 まあ、二人同士は気が合ってる感じだったし、そのままでイイんじゃねーの? それが二人の個性だしな。


「あ、あの、マーローはどうしてますか?」


 マーロー? 誰や?


「猫さんですよ。いい加減名前を覚えてあげてくださいよ」


 あいつはオレの中で茶猫か猫で固定している。今さら変えられねーよ。


「あいつなら南の大陸で元気に働いているよ。今は孤児を救ってんじゃねーかな?」


 オレは食料売りで関わってやれなかったが、あいつは孤児を放っておくことはできねー性格だ。こちらから言わなくても勝手に動くだろう。


「マーロー、無理してませんか?」


「あいつは無理をしてでも孤児を救う性格だからな、無理じゃなくても無理してると思うぞ」


 それは三兄弟もわかっているはずだ。


「まあ、心配すんな。頼りになるヤツを残してきたから。それに、魔法が使えるようになって喜んでいたぞ」


「マーローが魔法を?」


「猫って魔法を使えたの?」


「才能があったんだろうな、オレが教えたらあっさりできたぞ」


 元々猫にも魔力があったんだろう。でなければオレが教えたくらいでああまで使いこなせるわけはねー。最強と願ったみたいだし、副次補正として成長速度が早まっているのだろう。


「まったく、しゃべるだけでも非常識なのに魔法まで使えるとは。べーの知り合いは非常識なのばかりね」


 バリラさん。それはあなたも非常識と言っているようなものですからね。わかってる?


「あら、べーじゃない。帰ってたのね」


「ああ。オカンの出産のときくらいいようと思ってな」


 久しぶりの共存体(笑)。人の頭にいた頃が懐かしいよ。


 って思ってたら頭にパ◯ルダーオンしてきた。


「やっぱりべーの頭はいいものね」


「プリッシュがあんちゃんの頭にいる姿って久しぶりだね」


 朝食を運んできたマイシスター。我が儘怪獣になってないときは普通の女の子なんだよな~。


「ちょっと目を離すとどこかに消えちゃうからね」


 君もちょっと目を離すと消えてるよね?


「どっちもどっちってことですね」


 そんな似た者同士みたいに言わないでください。


「じゃあ、朝食とするか。いただきます」


 全員が席へと着くと、親父殿の音頭で朝食をいただいた。


 うん。帰って来たって感じだな。

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