表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
村人転生~最強のスローライフ  作者: タカハシあん
十歳スタート

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1260/1852

1260 容赦ありません

「お前の名は、ハヤテだ!」


 どこぞの執事にいそうな名前だが、疾風の如くがよく似合う走りをする。こいつにピッタリの名だ。


 馬具を柔堅能力と伸縮能力でハヤテの体に合うように変化させ、初走りへと出たのだが、なかなか凄まじいスピードである。時速にしたら百キロは出てんじゃねーかな。メッチャおっかねー! 


「でも、楽し~い!」


 空飛ぶ結界や機械の乗り物とは違う生き物の躍動と振動。オレにはこちらのほうがしょうに合ってるぜ。


「イイぞ、ハヤテ! もっといけぇぇぇっ!」


 いき先はハヤテに任せる。


 生まれてすぐから調教していれば手綱で操作するのだが、ついさっきまで野生だったハヤテに言うことを聞けとは無茶振りだ。無理にやれば戸惑うだけ。まずはハヤテを理解することが先である。


「べー様。ミタレッティーさんが大変そうですよ」


 ミタさん? って振り向くと、空飛ぶ箒──ワンダーワンド(今の今まで忘れてました)で追いかけて来てた。


「よくついて来れるよな」


 ハヤテはまっすぐ走ってるわけじゃない。飛んだり跳ねたり右に左にとアクロバティックな走りだ。しかも、ここはジャングル。木々が密集しているのだ、避け切れず弾き飛ばしたりもしている。生身じゃ打撲必至。下手したら激突死だ。


 そんなとこワンダーワンドを操り、ハヤテの速度について来れるのだから万能メイドはメチャクチャである。


「わたしから言わせたらべー様もミタレッティーさん以上に万能だと思いますけどね」


「オレの場合は器用貧乏だよ」


 万能メイドと一緒にされても困る。オレは凡人なんだからよ。


「とは言え、さすがにワンダーワンドでジャングルの中を飛ぶのはキツいか」


 ワンダーワンドにも結界を出せるが、空気抵抗を考慮しながらアクロバティックな飛行をする。いくら万能でも全能ではねー。無理をさせるのもワリーか。


「ハヤテ。スピードを緩めろ」


 と言っても伝わるわけねーのでハヤテに結界を纏わせ負荷をかけてスピードを緩めた。


「グルル?」


「ワリーな。不快なことさせて」


 よしよし(バシバシ)とハヤテを叩いてやる。撫でるにはハヤテの皮が厚すぎるからな。


「べー様。どうかなされましたか?」


 追いついたミタさんが拳銃を構えながら尋ねて来た。あ、オレにではないからね。周囲にだからね。


「ミタさん用にリジャーを捕まえる」


「あたし用ですか?」


「まあ、ミタさん用ってよりザイライヤー族に、って感じだな」


「ですが、リジャーは単独で動く竜ですよ」


「人はそれを屈服させて来た生き物だよ」


 と、旅の獣使いが言ってました。


「ハヤテにも番を用意してやりたいしな」


 竜種は雌雄が判別し難いのでハヤテがどっちかわからんが、二十匹も集めたら見合うのがいんだろうよ。


「単独で生きてるんだから捕まえるのも大変では?」


「ミタさん。カイナーズ呼んで」


 と、お願いしたら五分もしないて三十人くらい集まった。いや、早くね!? どんだけ近くにいたんだよ!? 


「全員、獣人族の方ですね」


 あ、本当だ。マスクしてたからわからんかったわ。


「シープリット族もいますね」


 とは、シーカイナーズの副司令官さんと同じ種族だ。


「お久しぶりです」


「え? 副司令官さん?」


 マスクを脱いで現れたのはまさかの副司令官さんだった。な、なんで??


「異動願いを出して南大陸基地第一遊撃団の団長となりました。今はべー様つきとなっております」


 カイナーズの人事とか組織とかよーわからんけど、着実に世界規模になってるのは理解したよ。


「ゼルフィング商会もですけどね」


 ハイ。ガンバっている婦人に大大大感謝です。

 

「ま、まあ、出世したのか降格したのかわからんけど、リジャーを捕まえるのに協力してくれや。一匹につき一万円出すからよ」


 と言ったらカイナーズのヤツらが百人以上集まってしまった。


 ……カイナーズは組織として上手くやれてんだろうか……?


「リジャーは結構強い。生け捕りも大変だと思うから傷を負わせても構わねーが、完全に心を折るようなことはするなよ。折ったのは買取り不可だ」


 その見極めは結構難しい。なら、やらせんなよと言われそうだが、さすがに一人では無理。十匹中三匹も集まればよしとしよう。


 ……死体はウパ子のエサにすりゃイイんだからな……。


「わかりました。生け捕りしたリジャーはどこへ運びますか?」


「そうだな? まずはジャウラガル族のところにするか」


 トカゲさんたちのところなら驚かれたりはしないだろう。


「了解です。お前ら! べー様からの依頼だ。我らの力を示すぞ!」


 鼓膜が破れんばかりの雄叫びを上げるカイナーズども。気合いを入れるのはイイが、そんな痛いほどの魔力を吹き出したら飛竜も逃げるわ。


「チームで挑め! しくじるアホは飯抜きだぞ!」


 また鼓膜が破れんばかりの雄叫びを上げてジャングルへと散っていった。


「大丈夫かな?」


 なんかスゲー不安なんですけど。


「まあ、べー様よりは大丈夫でしょう」


 最近、背後の幽霊の突っ込みが容赦ありません。まあ、突っ込み入れるヤツは大体容赦はありませんけどね!


 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 更新お疲れ様です。応援してます。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ