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村人転生~最強のスローライフ  作者: タカハシあん
十歳スタート

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1139/1852

1139 改造計画

「ってか、なんでお玉さんがいんの?」

 

 しれっとさ。あと、美魔女さんの背後にいる理由もお教え願えたら幸いです。


「……なんの拷問よ……」


 たぶん、精神を苦しめる拷問だと思うよ。


「幽霊としての格は高いようですが、取り憑く者に不快を与えるようではまだまだですね」


 うん。背後の幽霊はちょっと黙ってようか。話がメンドクセーことになりそうだからさ。


「ごめんなさいね。この子、とっても取り憑きやすいから、つい」


 ……そう言うのあるんだ……。


「あ、それ、わかります~。取り憑きやすい人ていますよね」


 そんな幽霊女子のあるあるなんて聞きかねーんだよ。黙ってろ!


「暇なのか、お玉さんは?」


 あんたここの責任者じゃねーの? いや、幽霊がどんな責任取るか知らんけど!


「基本、暇ね。幽霊だし」


 あ、うん。そうだね。忙しい幽霊とかいないよね……。


「まあ、暇なら美魔女さんの相手してくれや。美魔女も暇してるみたいだしよ」


「わたしは、あんたに無理矢理連れて来られたんだけどね!」


「だっていきたくないとか駄々こねるんだもん」


 ほんと、引きこもりを外に出すってメンドクセーよな。まあ、一生引きこもらせておかなくちゃならない存在よりはマシだけど。


「そもそもわたしがここに来る意味はあったの?」


「ん~。あるかないかと言われたら『ない』だな」


 声をかけねーのもワリーかなと思って誘った(拉致ったかな?)だけだしな。


「ぶっ殺すわよ!」


 その前に背後の幽霊に呪い殺されそうな状況だがな。スッゲー悪霊な顔してるぜ。


「ダメよ。この子を殺したらわたしが許さないから」


 お玉さんや。なんか番長皿屋敷みたいな顔になってますよ。あと、その黒いの、マジヤバめなので押さえてください。皆さまがおしっこちびりそうな顔してるんで……。


「ま、まあ、せっかく来たんだし楽しんでいけや。金はオレが出すからよ」


 それで許してちょうだいな。


「……破産するくらい使ってあげるわ……」


 おう。その意気だ。どんどん使ったれ。


 美魔女さんのことはお玉さんにサクッとマルッと任せてコーヒーブレイク。あーコーヒーうめ~!


「ねえ」


 と、離れた席で静かにしていた赤毛のねーちゃんがやって来た。


「どうしたい?」


「どうしたい? じゃないよ。わたしらはなんのために連れて来られたのよ?」


 あれ? なんだっけ? 知ってる人、手挙げて?


「ぶっ殺すよ」


 ヤダ。あなたそんなキャラでしたっけ? もっと真面目なお嬢さんだと思ってたのに。


「ハハ。冗談だよ。ねーちゃんに新しい船を与えるためさ」


「あんたの冗談は冗談に聞こえないのよ……」


 うん。マジで忘れてたからね。


「まあ、いいわ。それで、どんな船なのよ?」


「一応、貨客船だな。前の船の三倍で、大陸間を航行できる性能は持たせるかな?」


「かきゃくってなに?」


 ん? あれ? こちらに貨客船はねーのか?


「荷物と人を運ぶ船のことだよ。冒険商人の船なんてまさに貨客船だろうが」


 会長さんの船も貨客船って感じだったろうがよ。


「船は船でしょ。なんで分ける必要があるのよ」


 あ、うん、この世界の海じゃしょうがねーか。分ける必要があるほど航海できるわけじゃねーしな。


「必要と言うか、区別だな。これから船が増えるからよ」


 東大陸との航路が確立されたら船の行き来は増え、物の流れも増えていく。そうなれば商機を求めて他にも流れていくことだろう。


 なれば船の需要も増え、先に征していたほうが勝つ。オレは海運業の王となる! かどうかは別として、ヤオヨロズ国の食料事情を少しでも早く改善しねーと。うちの倉庫も空きが出て来たからな。


「船はいつできるんだ? 明日か?」


「いや、船がそんな簡単に造れるかよ」


 なに非常識なこと言ってんだ、このねーちゃんは? 頭大丈夫か?


「……あんたにそんな目で見られるのが不愉快でしょうがないよ……」


 なら常識持とうぜ。


「船は春に向けてだな。大陸間を航行する船だからしっかり造らんとならんからな」


 ファンタジーの海をナメたらすぐに海の藻屑になっちまう。そうならないためにも時間をかけて造るのだ。シュードゥ族が、だけど。


「じゃあ、それまでは船に乗れないのか……」


 骨の髄まで船乗りなんだな、このねーちゃんは。


「いや、乗れるぜ。ねーちゃんの船……は、なんて言ったっけ?」


 ごめん。ねーちゃんの名前も船の名前も忘れました。覚える気もないけど。


「サリエラー号がなんなんだ?」


「本格的に改造して、高速魔道船にする」


 サリエラー号大改造計画、ここに発動だ!


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