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村人転生~最強のスローライフ  作者: タカハシあん
十歳スタート

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1032/1852

1032 島へと上陸

 ベッタベタのクラーケンが現れた。


 脚を広げながらこちらを威嚇している。


 デッカイ銃を持った三人のメイドがオレの前に現れ、攻撃コマンドを選択。連射するように弾丸をぶち込んだ。


 蜂の巣になるベッタベタのクラーケン。


 そして、力なく海に沈んでいく。


 パラッパー。デッカイ銃を持ったメイドが勝利しました~。


 これ、三十秒での出来事。まさに瞬殺である。


 ──誰かオレに突っ込み力をわけてくれ!


 ………………。


 …………。


 ……。


「ベー様。なにしてるんですか?」


 突っ込み力も突っ込みする人もなし。ファンタジーは理不尽である。


 天に掲げた両手を下ろし、空気の読めないベッタベタのクラーケンに弔を捧げた。


 ……君の勇姿は忘れないよ……。


「あ、あの、ベー様? いったいなにをなさっているんですか?」


 それはオレが言いたいよ。なんなの、そこなメイドは!? なんの躊躇いもなく殺しちゃったよ? 一寸……ではなく三十メートルの命にも数十トンの命があるんだからね!


「なんでもない。そこの入り江に潜水艦を入れてくれ」


 ミタさんが率いるメイドさんズに突っ込むだけ無駄。サラリとスルーだ。 


「しばらくここを拠点にする。カイナたちも来るだろうからメイドを何人か連れて来てくれ。あと、フミさんらも。一時間してもタケルたちが出て来ないのならこじ開ける」

 

 結界が消えてないから生きてはいるだろうが、心のほうは瀕死だろう。下手に動かすより、ここで落ち着かせたほうがイイだろう。未来的戦艦も気になるしよ。


「畏まりました」


 ミタさんが頷き、二人のメイドがシュンパネを使い瞬間移動した。


 入り江の真ん中辺りでクルーザーと分離させ、接岸できそうな場所へクルーザーを着けた。


 ほぼ断崖絶壁だが、我が土魔法の前では荒野と変わらない。


 テニスコート一面分の空洞を生み出し、上に続く階段を

作って地上を目指す。


 多分、ビル四階くらいで地上に到達。岩だらけの周辺を平らに均した。


「一応、ここにもテントを張るか。ミタさんお願い」


 細かいことはミタさんにお任せ。つつがなくよろしこ。


「お任せください」


 またミタさんが返事して背後にいたメイドさんがシュンパネを使ってどこかに瞬間移動した。


 配下打ち止めかな? と思ったら、階段から沢山のメイドさんズが出て来た。


 ……無限増殖するメイドとか止めてくれよ……。


「ヘリポートも作っておくか」


 すぐ山なので滑走路は無理でもヘリポートなら余裕に作れる。降りるときはパイロットさんの腕にお任せです。


 五十メートル四方を均し、結界でHマークをつけた。万が一、着陸に失敗したときクッションになる仕掛けもな。


「さすがにこっからは見えねーか」


 海に目を向けるが、島の反対側なので見える訳もない。が、カイナーズの駆逐艦っぽいものは見えた。


「ミタさん、アレと連絡取れる?」


「はい。可能です」


 うん、ミタさんだもんね。知ってた知ってた。


「上陸して島の探索を頼むわ。ヘリで来てもイイからよ」


 それもイイように伝えてちょうだい。


 どこからかデッカイレシーバーを出して、どこかへと繋げ、いろいろ指示を出している。


 ……ミタさんの立ち位置もよくわからんよな……?


 オレの専属メイドと言いながらカイナーズのヤツらを手下のように扱う。多分、カイナーズでも上層部に入るくらいの地位にいると思う。


 まあ、副業を持ってても構わんのだが、うちとカイナーズの掛け持ちは大変じゃねーの? 別にカイナーズに重きを置いても構わんのよ。


 と言って聞くようなミタさんではなかろうが、これだけの万能を独占しようとしないカイナーズも変だよな。


 これだけの万能なら右腕にするなり、魔大陸の基地を任せたりと、魔族にはプラスとなると思うんだがよ。


「……ベー様、なにか……?」


 おっと。ミタさんを見詰め過ぎたか。


「なんでもない。カイナーズはなんだって?」


 まあ、ミタさんにはミタさんの事情があるんだろう。オレが口出すことじゃねーや。

 

「空母から上陸班が出るそうです。あの駆逐艦は護衛として警戒に当たるそうです」


「空母って、岩さんを引き上げたときのかい?」


「いえ、カイナーズホームに所属する艦隊です」


 なんだろう。いや、ホームセンターに所属する艦隊ってなんだよ! って突っ込み待ちなのか? あんまりアホ過ぎてどう突っ込んでイイかわかんねーよ。


「まあ、カイナーズホーム所属と言っても他の艦隊と質は同じなので安心してください」


 ニッコリ笑うミタさん。どこにニッコリする要素があったんだろう。カイナーズジョークにはついて行けねーよ。


「あ、うん、カイナーズホームだし、心配はしてないよ」


 不安ではあるがな。


 どこからかドバドバと音が聞こえて来た。


「上陸班が来たようですね。さすがカイナーズホーム所属です」


 なにがさすがなのか、まったくわからんが、まあ、カイナーズにお任せします、だ。


 現れたヘリをしばし眺めてから下へと向かった。


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