ちなとちな。彼女の真実
ややこしいかも( -.-)
なんで、私の、なまえ……?え、待ってよなにこれなんなの怖い。なんで、なんで、なんで、なんで、なんで、なんで。この壁に見覚えがあるのも、私が喋れないのも、……この子の名前が私なのも、全部全部、私の記憶だからってこと?確かに、この子の行動は私の小さいときと酷似してるけど、でも、まってよ、それで、え?ほんとに私の記憶なの………?
やだやだやだやだやだやだ、なになになになになに、怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い。
なんなの、なんで。あの夢、サラ何とかの言ってたことホントなの?
私の日常、終わりなの?
まってよ、ねぇ、なんで?なんでなの?なんで。なんで私がこんな目にあわなくちゃならないの。なんでなんでなんでだよ。誰か教えてよ、私なにしたってゆうんだよ!
─とんとんとん
─----ガタガタ----ぎしっ---
──ママ!どこ?おく?ばんそうこ出してー。また さしちゃったの
ねえ待ってよ君……「私」?……チナ、まってよ。私を一人にしないでよ。……まって!!だめ、行っちゃだめだよ!!だめ、だめ、だめなんだよ!見ちゃだめ、やめてよ、ねぇ!
チナ!やめてよ!行かないで
なんで声が出ないんだよ?!だめなのに、だめなのに!!まってよ「私」!一人にしていい、だから行かないで!
──…?!か、からだが、え、なによこれ、押されてるんだけど…!あ、あ、ぶつかるって!チナにぶつかる──!!
…………お?な、なんだ、寸前で止まって……え?ま、まだ押されて……!「私」についてってるの?!
─----ガタ---ガタガタ
──あ、ここ、かな?
──ちな?
止めて!!やっぱりこれ私の記憶だ!ママの声する!!やめてやめてやめて!チナ──「私」!だめ、そのまま引き返してよ!「私」、やめて、なんで、ママ、なんで。
やめて!私に見せないでくれよ、やめろよ!なんで目閉じられないんだよ、やめろよ見せつけないでよ!!
──ちな!来ちゃ行けませ─…
─がちゃっ
──マーマー!やっと見つけ……ママ?なに、して るの?………その人、だれぇ……?
やめろ、やめろ、やめろ、やめろ、やめろ、やめろ、やめろ、やめろ、やめろ、やめろ、やめろ、やめろ、やめろ、やめろ、やめろ、やめろ、やめろ、やめろ、やめろ、やめろ、やめろ、やめろ、やめろ、やめろ、やめろ、やめろ、やめろ、やめろ、やめろ、やめろ、やめろ、やめろ、やめろよ!!!
なんでなんでなんでなんでなんでだよ!!
──ち、ちな……
──あ、この子子供?
──え、えぇ……
なんでなんでなんでなんでなんで?だからいったのにやめろって。何でもう一度見せるの、私は思い出したくなんかなかったのに!!どうしてこんなことするのっ!!
なんで、……なんで?ねぇ、ママ……
『何でそんなことしたの、ママ』
あ、声…でも、なにかと被って……「私」の、声…?───?!へ、部屋が、遠のいてく……!記憶じゃなくて、『記憶を元に造られた私の世界』ってこと……?
まって、結局聞けてないよ、ママ!!どうして……!!
『どうしてうわきしたの、ママ』
「?!」
『どうしてうわきしたの、ママ?しんじてたのに』
「な、わ、私?って、あ……声……」
目の前に、小さいときの私がいる…。消えちゃったあの部屋と一緒って思ったけど、いたんだ…。
小さい私が、こっちを見てる。そうそう、私、この時はママに二つ結びにしてもらってて……
「わ、私……?チナ、いや、私だからちなだね。……なんで、…」
『ママ、わたししんじてたのに。パパいがいのひととなんでねてるの?ねぇなんで?ママのせいでなにもしんじらんないよ』
「っ!!まって、」
喋んないで、ちな。やめて。そんなの聞きたくないんだって。思ってもないからさ、ね、やめてよ。
『じゃぁなんでしんじないの』
「え、………?」
ちなが私の方をしっかり見てる…。
私、そんなに光無い目、してたっけ…?
『わたしがなにもしんじてないのは、ママのせいでしょ。ママがうわきしたから、わたしはほんとうのことなんてわからなくなったんでしょ』
「ち、ちがう……違う!!わ、私はっ!ママのこと、ちゃんと信じてるよっ!!」
『じゃぁなんでかみのけ切ったの?ママに、しんじられないママにさわってほしくないからでしょ』
「ち、違うっ!そ、そんなんじゃ、そんなんじゃ…っ!!」
『うそつき』
「っ!!」
やめて、そんな目で見ないでよ。やめてよ、私は、ママのこと、信じてるもん……。疑り深くはなったけど、でも、それが信じられなくなったとは──
『うたぐりぶかいのもしんじてないのといっしょだよ』
「な、また……!」
『ママがしんじられないから、かみのけをさわってほしくなくて、切ったんでしょ。ママのせいで、友だちもかぞくもしんじられなくなったんでしょ。かぞくにすらうたがうようになったんでしょ。なに言ってるの』
「違う!!もうやめてよ、やめろよっ」
『でも、』
「?!」
『ほんとうはちがうよね。ママのせいじゃない。しんじられないのは、さいしょっから。友だちもかぞくもしんじられなくて、そしたら、』
やめろやめろやめろ!!それ以上私に本当のことを悟らせないで!!私はわからなくていいの!知らないままでいたいんだよ!!
なにも言うんじゃねぇよっ!!
『ママが、うわきしたんだよね。ちょうどよかった。やっと口実がつけられる。これでわたしはふつうだね。ママがうわきしたから、うたぐりぶかくなったってせっていにしとけば、まわりからの目がいたくないもんね、ふつうになれるもんね』
やめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろっ!!
なんでそんなこというの私がなにしたって言うんだよ!
この前のお弁当のナス残したから?
この前お父さんと話さなかったから?
この前ちょっと公園で遊んでから帰ったから?
ねぇ、教えてよ。なんで私なの?
『わたしは、ふつうなんかじゃ、ないの。イジョウなの。わたしは───なぁんにもしんじられないんだ』
やめろっ!!!もう喋るな話すな私に本当のことを悟らせるんじゃないよっ!!!
冷静になれ、ちな。 目の前の子供も「私」なんでしょ、ならこんなこと言いたくないはずだろ、知りたくないはずだろ!私の記憶なら、私の世界なら、願えば消えるはずでしょ、ここでは私が至上なんだから!だから、消えろ!!ちな!!もう、なにも言うなっ!!
「もういい!!消えろよ…、消えろっ!!!」
さぁ、とちなが消えてった。そうだ、消えろ。私はこんなこと知りたくもなかったし言いたくもなかった。私は異常かもしれないけど、ママを信じてはいないって改めて気付いたけど、でも、それが私だろ。ちな。
怖いけど、なにも信じらんなくて全部が怖いけど、でも、それもすべて私でしょ。もしこれがあのサラ何とかが言う『日常の終わり』なら、受けて立ってやろうじゃねぇかこの野郎。
私に現実を見せたんだから、それ相応の働きをあの四人にはしてもらいたい。
本当は気付いていても、知りたくないことなんてたくさんあるんだ。
あんたたちは私に気づかせたその代償を、いつか私に払ってもらう。それまでは、私は異常のままでいてやる。あんたたちが私に現実を見せたという証明になるように。
私の視界の端が、強く輝いた────。
次こそ異世界行けるといいな(;^_^A