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愛し子な女子高生(リメイク中)  作者: 沽雨ぴえろ
第3章  王宮編
37/45

波乱を呼ぶのは

久々に更新です!!

待ってくれてる方がいましたら、申し訳ありません、更新が遅くて……ガクンと落ちましたよね、更新率。

が…頑張ります!

更新率上がるように!!(`・ω・´;;)




──何してたの、チナ




 その一言で、その場は言葉はないが、大きくどよめいた。

 『あの』テリアが、一人の少女に話しかけている。何の変哲へんてつもない、ただの少女に。

 その事実に動揺どうようしたのは、もちろんオッドもであるが、それよりもさらに動揺したのは、他でもない俺だった。



どうして。



 それしか形容できないほどの、驚愕きょうがく。テリアが人に関心を持ったことにではなく、その人物に。



なんで、チナなんだよ。



 …俺って単純。さっきまで無視されて苛ついてたのに、今はただただ驚いてて。驚きがデカ過ぎて、怒りなんて吹っ飛んでる。

 テリアとチナを何度も繰り返して見つめる。

 もやもやとした、何かが腹の中で疼いてる。この正体はなんだかはわからねぇけど、俺は、テリアを見ていて「なんで」しか浮かばなかった。

 

 俺がもやもやしてても、話は止まるはずがない。二人の話はそのまま進んだ。



「…なにしてるって、見て分かりませんか?」



「んん?なに、何してるか?追いかけっこしてるしか見えないんだけど、ねぇ?」



「見た、通りだと思いますよ」



「ふぅん」



「…他に、何かあるんですか?」



「べつに。見かけたから声かけただけだけど」



 何の変哲もない会話。どこにいても耳にしそうな会話だ。なのに、さらにもやもやする。


 テリアがチナに少しずつ近づく。そのたびに周りの緊張感が高まるのを感じたけど、そんなのどうでもいい。


 二人が話してるのを見てると、物凄くもやもやして───



「テリア…さん、私用事あるので、これで」



「なに?さっきは無かったのに今はさん付け?…君、どっちがいいの?」



 また、周りが音もなくどよめく。俺のもやもやはさらに加速して、思わず服の上から腹を掴むほど。

 今まで、テリアはこんな事しなかった。自分よりも下のヤツには、こんなことしなかった。なのに…何なんだよ、チナ、お前、テリアに何したんだ?何して認めさせたんだよ。



「え、いやー…」



「テリアでいいよじゃぁ」



「え」



なんで。なんで。なんで。なんで。なんで。なんで。なんで。


なんで、チナなんだよ?ただの、魔獣を人一倍操れるだけの魔調師だろ。探せばほかにも、どっかにいるんじゃないのか。魔調師って、そんなもんだろ。


どこに引かれるんだ、どこを認めたんだテリア。俺は、俺はお前に『認められてない』のに──!!


 そこまで考えて、はっとした。


 あぁ、やっとわかった。このもやもやの正体。俺の腹が、もやもやとしてるのは、俺がチナに












嫉妬、してるからだ。





















────────────────

───────────



「な、なんで私に、そんな…」



「分かんないの?」



「え」



 普通であれば、こんなことを言われたら期待してしまうところだろう。が、相手は最強の魔術師、何を考えているのか全く読めない相手だ。

 いつもにこにこしていても目が笑っていなく、口からでる言葉はなんの感情も乗っていない。さらにその魔力の大きさ。テリアの全てが、人を恐怖に凍り付かせる。


 それはチナとて例外ではない。先程から機嫌を損ねない程度に、言葉を選びながら、テリアと対峙している。


 テリアは誰から見ても、危険人物でしかないのだ。



「ボクはね、君に興味を持ったんだよ」



「……………」



「皆ボクを恐れるのに、君はちゃんと受け答えしてるし、挙げ句、ボクを呼び捨て………調べ尽くしたいよ、君の脳味噌」



 ニヤ、と口の端を釣り上げる。ただそれだけなのに、誰も動けなかった。

 チナさえも。


 テリアはその独特な服を口元まであげると、静かにそこから居なくなった。魔術だ。


 その瞬間、その場は安堵の溜息で埋め尽くされる。ある者は膝を突き、ある者は小刻みに震えていた。

 チナは早鐘のように鳴る心臓に手を当て、冷や汗を垂らす。



怖かった。



 それしか頭に浮かばないほど、チナは緊張していたのだ。小さな魔獣がチナの足を引っ掻く。

 しかし恐怖に頭の中を埋め尽くされたチナに気づく余裕はない。



 怖かった…!なに、あの目…笑ってんのに笑ってないとか、何なんだよあの人。あぁ、嫌だ、もう関わりたくない。あぁぁ、でもテリア私に興味を持ったって言ってた。どうしようどうしようどうしよう……ノアに言うべき?でも、あぁ、もう、考えが纏まらな────…




キイッ


『チナー!まえ、まえ!!』



 魔獣の声に、びくりと反応して、ゆっくりと、てまも確実に、いつの間にか俯いていた顔と視線を上げていく。


 初めは足。高そうな黒いブーツは膝まである。パンツはクリーム色で、裾がブーツに入っている。腰には赤茶のベルトと、西洋風の両刃剣を帯剣たいけんしていた。シャツは白で、髪は──




「おいチナお前……なんで、認められた」




 真っ赤な、真っ赤な、深紅。鋭い目でチナを睨むのは、エメラルドのような深い緑。



「答えろ、チナ。お前……何をしたんだ?」



 そうチナに詰め寄るのは、他でもない、チナに打ち合いを迫った人物で。


 オッドがガイルと顔を見合わせ、彼に声をかける。



「一体どうされたのですか、










────……シルバ殿下」






 彼の名はシルヴィジア・リリデイア・アトマクシー。現赤の国国王の実弟である。





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