②
しにいたる行動
引き出しから、家族に見つからないように金P~の箱を取り出す。
あとでまとめて開封し、シェイカーに開けてぬるま湯で溶かし、マドラーで混ぜて一気飲みする予定だった。
風呂に入り、洗濯物を干し、自部屋の席に着く。時刻は0時過ぎだっただろうか。
食事をはじめ、寿司をこれ以上なくよく噛む。いままでの数倍は細かくかみ砕いていた。
そして飲み込み、それをゆっくりと繰り返す。
ビールを軽く飲み、しへの恐怖感をやわらげていた。
やはりこうでもしないと抵抗感はやわらがないのだと思う。
箱から薬を何包か取り出し、1包ずつ丁寧にシェイカーに入れていった。
やがてそれが1度に2包になり4包になり、一気に10包になった。
シェイカーに明ける度に細かい黄色い粉が立ち上り、薬特有のにおいが鼻を衝く。
あまり抵抗感はなかったように思う。
人工的なレモンイエローの粉を見ても「いつも溶かして飲んでいるプロテインの方が量が多いな」とか思っていたくらいだ。
そして約50包。明け終わった。正確には53包だ。
ちし量10gという目安に対して15.9g。いけるだろう。
これからの未来について、短絡的な読みしかしていなかった。
心のどこかで、拒否反応的なものがきっと起こるかもしれないとも思っていた。
寿司も大半を胃におさめ、それを飲もうとしたのは0時半頃だったと思う。
薬飲んでから歯磨きだともしかしたら薬直後に意識失ったとき歯を磨けないと思い、先に済ませた。
飲もうとして口に近づけたときは、やはり50包という濃さからか薬の臭気がすごかった。
だが拒否というほどではない。
何ほどのものか、と思いあっさりと飲み始めていた。
思った通りだが、濃ゆい。濃密な金〜の、薬の独特の味が喉、鼻を通り抜ける。
流石に一気には全部飲めず、一旦ストップし、ビールを一口飲み、また再度薬をあおる。
そうして数口で全て飲み干してしまった。
しにいたる行動