花・桜蘂降る
『花』
きみよ
ちいさな花よ
せかいで
ただひとつきり
はじまりであって おわりのもの
だれもしらなくても
なまえなんてなくても
おびえないで
ゆだねないで
きみのこころの向かうまま
あおく あおく すきとおり
あかく あかく 咲きほこれ
『サクラシベフル』
しなかった後悔と
しでかした後悔は
どちらが痛いのだろう
自覚ある罪と
気づかないままの罪は
どちらが大きいのだろう
君にとって
善意と悪意は
どちらが苦いだろう
そんなことを思って
歩く
汚れた川のほとり