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閑話:お出かけ②

次回あたりからイベントに戻りてぇや…(願望)

「あわ、あわわわ」


永華は何も分からずされるがままになっている。

気絶した挙句、何の事情も説明されずにこの状況だ

仕方ないことではあるだろう。


「流石に俺の要求が飲めないとしても一旦永華を放せ、

 事情を説明しなきゃならんだろ」


「…まぁ、それくらいならいいわよ。

 名残惜しいけれど…」


そう言ってポトリーさんは永華に抱き着く手を放す。

その間にゆっくり隣の席に移動する永華。


「ひとまず、今日起こったことを説明してあげてくれ福音ちゃん」


「わか…りました」


そんなこんなで、私は永華に今日の一連の(理解しがたい)出来事を説明するのだった。


◆◆◆◆◆◆◆


「…と、いう訳でして」


「なる…ほ、ど?その、わたしが、ご、ごす、ごすろ…を

 見て倒れて。それに動転した福音が兄を呼んで…

 それを近くで目撃して、見知った顔だと思ったポトリーさんが

 近づいてきて、兄が異常なまでにキレだした…ってことでいいの?」


「端的に言えばそう」


ゴスロリが嫌いになった理由はポトリーさんと

お兄さんが原因らしい、それにしてもゴスロリ嫌いが命に関わるレベルに

なっていることは事実として認めたくないのだが…


「いーやー、大変だったのよねー。

 達成感もひとしおだったし、偶然久しぶりに会えたのもあって

 嬉しくなっちゃってねー」


「そ、そうなんですね…」


凄い、あの永華が若干引いている。

そこまでこんなことがなかったが故に私は驚く。


「まー、引っ越し作業がしばらくかかるけど

 またお向かいさんとしてよろしくね?」


「えっと。よろしくお願いします」


そんな感じで、二人の話が終わって

すぐさまお兄さんが鬼の形相でポトリーさんに聞く。


「…今度は何をする気だ?」


「あらら、警戒しちゃって~」


最大級の警戒で会話を進めるお兄さんと

軽く流すポトリーさん。


「とぼけるな、お前のやった事を俺は忘れていないぞ」


「大した事はしてないわよ、空回って被害を大きくした

 阿呆はいるけれど」


「なんだと…!?」


どうやら並々ならぬ因縁があるようだが…

とりあえず私はこの状況に対して文句を言わなければならないだろう。


「ここ!人通りは少ないけど、一応屋外なんですよ!

 一旦もう少し落ち着ける場所に行きませんか!?」


そんな私の言葉に、いがみ合っていた二人は

狐につままれたような顔をして、お互いの顔を見合わせるのだった。

ポトリーさんがちょっとした事件イタズラを起こす

お兄ちゃんが解決しようとして被害を破滅的に広げる(通報一歩手前)

お兄ちゃんだけが責任を負って怒られたりした結果、お兄ちゃんが逆恨みする

というサイクルが何度か行われた結果

今のポトリーさんとお兄さんの関係が成立しました。


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