始まりの町と五匹の強敵
軽率に発狂させていこうぜ!(妙なテンション)
な、なにこの状況!?
チュートリアルが終わってゲームをスタートしたら
そこは開拓地っぽい何かしかなくて、
しかもモンスターが大量に攻めてくるような魔境ってどういうこと!?
「あ、あわわわ」
あちこちから怒号や悲鳴の声が聞こえてくる。
「木材がスライムのせいでまた消えたぁ!?」
「なんだと!?あんにゃろうども、また来やがったか!
数多いし対処しにくいし増えるしで序盤の雑魚敵じゃねえだろあいつ!」
「そんなことしてないではよ木材取りに行くぞ!もうないもんは仕方ねぇ!」
「そんなことよりモンスター対処にもっと人くれよ!
もう運営にチュートリアルで渡された物資ももうねぇしジリ貧だ、
こっちどうにかしねぇと何もできねぇぞ!」
これは…一体どういうことなのか…?
そんなことを考えていると、不意に後ろから声をかけられる。
「あんた!チュートリアル終わった初心者か!?
ちょうどいい、少しばかり状況は説明するから手伝ってくれ!」
そう、金髪に赤い眼の色をした男が言った。
キャラメイクで色を相当いじったのだろうか?
逆に顔はいじってないように思える。とにかく、
まずは話を聞いてみよう。
「お願いします。今、どんな状況なんですか?」
「あぁ、ありがたい。実はな―――」
◆◆◆◆◆◆◆
話を聞いてみると、この状況が納得できた。
曰く、一番乗りしたプレイヤーが着た時には
この場所はただの草原であったが看板が一つだけ立っていて、
それには「ここに町を建設しよう! (ワールドクエスト)」
と書いてあったらしい。
楽しそうだな、やってやろうぜ!
と後から来たプレイヤーたちも協力して建設を始めたのだが…
そこで最初で最大の試練が襲った。
モンスターが襲ってきたのだ。
町の作成途中であり、気を抜いていたプレイヤーの一人が倒されて
ようやく気付いた時にはもう何百匹ものモンスターが迫ってきていた。
プレイヤーは団結してモンスターを倒しながら建設を進めていたのだが…
「最後に残った五匹くらいのモンスターのリーダーらしき奴らが強くてな…
いまだ倒せてないのと、そいつが周辺にモンスターをポップさせるせいで
死ぬほど対応に追われてるんだ。奴らの内一人か二人が倒れてくれれば
あとはその人員で他の奴らも早めに倒せると思うんだが…
そんな火力も耐久戦をできる物資もないからな…正直もう駄目だよ」
話を聞いて、納得した。
五匹くらいのクソ強いモンスターがいて。
そいつらが街を襲っていて。
そいつらのせいで街ができないと。
完全に理解した。もう理解した。
そのモンスターがいなくなれば彼ら
は町という安全地帯を作れる。これからも襲撃などはあるだろうが、
そんなことは知ったこっちゃない。とにかく、今、この時、この場所で
その五匹のモンスターを処分すれば私は安眠できるのだ。
そもそも。そいつらがいなければ町は完成して今頃
私は快適に眠っていたはずなのだ。
全員ぶっ殺す。慈悲はない。
私は足早に剣とか弓とかの音が聞こえる方に走った。
「あ!?おーい!チュートリアルで消耗してるんじゃないのか―
ってもうあそこまで!?」
なにか聞こえた気がするが、
私は無視してモンスターを殺しに行くことにした。
作者「モンスターが大量に沸いてる程度で苦戦するのか…?
いや、ボスモンス出した方がよくね?あと睡眠に関して要素足そう」
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