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味見(ガチ戦闘)

二週間連続で遅れるとかマ????(本当に申し訳ない)

そして罪を重ねるようで申し訳ないのですが

来週は用事があるのでお休みです

「先に言っておこう。ヒルデ(我が妻)よ、

 此度は小娘の実力を見に来ただけだ。

 故に手を出さないで欲しい」


「…わかった、でも」


「やりすぎたら出てくる、そうだな?

 わかっているとも。そもそもこの場を創り出し

 維持するだけでも力の消費が大きいのだ、

 そこまでのことはできんよ」


「どうだろうね?」


夫婦のやり取り、というものだろうか?

これが私の体を勝手に動かしてヒルデさんが喋っていなければ

かなり良いものだったのかもしれないが…

残念ながら私という不純物があるため

なんというか…微妙に感動できない。

私の体を返せという感想しか湧かない。


「さて、では始めようではないか」


ニールさんがそう言うと、ヒルデさんは引っ込む。

なんとなーくそれっぽい(戦いの)雰囲気が漂う。


「先手は小娘、お前にやる、何処からでも来い」


ニールさんは何も持っていない、素手だ。

しかし、相手は歴戦の竜。何をしてくるか分からないのが大前提で

こちらは大分不利な状況だろう。

様子見に回りたいところだが…そうはいかない。

あちらはこちらが手を出さない限り永遠に手を出さない気だ。

…ここで時間を消費しても仕方ない。

そう思った私は、魔法を発動する。


「【遅延の茨(スローリーソーン)】、【加速の針(クイックニードル)】」


「ほう、搦め手か。それもまた善し」


そう言うとニールさんは手を前に出す。

そうした手の先から衝撃波のようなものが飛び、私の魔法がはじけ飛ぶ。


「我には効かぬ、という点を除けば本当に善き判断だ。

 判断としては及第点をやろう」


だが、これも想定内だ。

正直ファルの数段上位互換を想像していたので

効かないのは前提であり、狙い(本命)は背後を取ることだ。

打ち消した瞬間、私は背後からスキルを放つ。


「【必殺撃】!」


背後からの結構な威力の一撃。

かなりの痛手かと思いきや、ニールさんは

口角を気味が悪いほど、上げて嗤う。


「ブラフか…イイ、実に善い!!!」


ニールさんは笑いながら回し蹴りをぶちかまし

吹き飛んだ私の着地点に先回り、膝蹴りで上空へ蹴り上げる。


「乗り越えて見せよ人!我が一撃を喰らうがいい!」


そう言うとニールさんはさっきと同じように手をかざす。

殺気の衝撃波と似た攻撃かと思いきや、違う。


「我は竜なり。空を駆け、地を崩し、無限に築きし骨の山。

 我が栄光、我が権威…見るがいい」


さっきの衝撃波とは比べ物にならないような、強い気配。

そもそも私を試す目的のため、長期戦に持ち込むつもりはなさそうだ。

つまるところ、あれで決めるつもりだろう。

あれを凌げばいったん終わると見たい。

そう結論付け、最速で凌ぎ切るための体制を整える。

まずは【殺意】を発動。ステータスを上げ、

六回まで致命傷に耐えられるようにする。

次に【生存本能】を使い、致命傷をできる限り負わないように対策。

その上で、私も攻撃をぶちかましあの攻撃を減衰させる。


「我が父よ、はるか天よりご照覧あれ。【焦熱の黒焔(ヴァレットフレイム)】」


真正面から、凄まじい質量の炎の壁が襲い掛かる。

これを真正面から受けようものなら【殺意】があろうとも

間違いなく殺されているだろう。だが、私はここで終わらない。

勝って姉に褒めてもらうのだ。絶対に勝つ。

というか今回の戦闘、すべてはその為にあるといっても過言はない。

姉に褒めてもらうために勝つ。そのため、私は負けるわけにはいかない。


「【遅延の茨】、【ドラゴニックオーラ】」


【遅延の茨】で流れを押し止め、一瞬の隙を突き疑竜魔法で手に入った

ドラゴニックオーラ(ファルの力)でステータスをさらに上げる。

これ以上の火力は望めない。次の一撃にすべてを込める…!


「【虎舞乱打(こぶらんだ)】!!」


疑獣魔法(ミソラの力)で目の前の炎の壁を攻撃と余波で散らす。

数十秒経っただろうか。【虎舞乱打】の効果が切れ、

同時に炎の壁も消滅する。


「はっはっはっはっは、素晴らしい、素晴らしいぞ小娘!

 我が一撃を受け止めるとはな」


ニールさんが拍手をしながら近づいてくる。

…終わった、のだろうか?


「今宵はここまでだ、我はまだまだ戦っていたいが

 貴様はまだまだ強くなる、それまで待つとしよう」


【クエスト『竜王の味見』をクリアしました】

【congratulation!】

【報酬はメールをご確認ください】


そんなメッセージがながれたのを見て、私は

力が抜けてしまい、その場にへたり込むのだった。



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