第二回イベント開始
というわけで次回からイベント編。
でもなんかちょっとライカとかの話を挟むかもしれない
(なんとなく奴らを今回は出したい)
SROがサービスを開始して2か月がたった。
姉がSROを始めてから様々なことがあった。
第二陣のプレイヤーが入ってきたり、
兄が度々遊ぼうと誘ってきたのを拒絶し続けたりしたのだが、
その間もSROの売れ行きは好調で、順調な滑り出しを記念して、
今度、第二回の新しいイベントが始まるらしい。
「ふーん」
「どうしたの?フジカちゃん」
姉が聞いてくる。顔が近い、これがガチ恋距離ってものなのだろうか…?
それはさておき、質問には答えなければならない。
煩悩をできる限り頭から追い出し、姉の質問に答える。
「今度、新しいイベントがあるらしいよ」
「へー、どんな感じのイベントなの?」
確かに、内容はよく目を通していなかった。
そう思い、私はもう一度メールに目を通す。
「皆様のおかげで、SROの売れ行きは順調に右肩上がりを
続けています。そこで、感謝の気持ちを込めて
SRO第二回イベント、「踊れや歌えのお祭り騒ぎ」
を×月×日からの一ヶ月間、開催いたします。
内容は第二陣と第一陣、双方が楽しめるよう
特定のモンスターの素材を集めることで入手できる
貢献ポイントを稼ぎ、プレイヤー全体の貢献ポイントの
合計値を規定値以上にすることで
町で行われる祭りを成功させることを
目的としています。個人の合計ポイントによるランキングも
ございますので、皆様どうぞご参加ください。
(ランキングによる報酬はフレーバー称号以外ございません)」
とのこと。要約すると…
「お祭りのイベント?」
「おぉ~!楽しそうだね!」
姉の嬉しそうな顔を見て私もうれしい。
「どんなお祭り何だろうね?」
「うーん…」
どうなんだろう?お祭りと言っても沢山ある。
今は十月だが…ハロウィンだろうか?
ハロウィンは確か、収穫祭を終えて備蓄に余裕が出来た
時に、日本のお盆のように死者を弔うためのお祭りだ。
この時期に、こんな感じのイベントを行うという事は
ハロウィンの類でいい気がする。
「そろそろハロウィンだし、それに絡めたお祭りじゃない?」
「確かに!楽しみだね~!」
姉の目がキラキラしている。
お祭りはやはり、やる前から楽しいものなのだろう。
私もちょっと楽しみになってきた。
◆◆◆◆◆◆◆
クソォ…!!
俺は永華の笑顔を遠くから見ながら
その隣にいる姉の姿を見て必死に怒りを抑える。
最初に襲撃をかけて以来、永華には本格的に嫌われたようで
リアルでの塩対応に磨きがかかった。
クソ…お兄ちゃんはそんなにうざかっただろうか。
思えばほんのちょっとだけだが話しかけたりしすぎた気もしないでもない。
どうすれば姉のように好かれるのか。
俺は思考のループに飲み込まれてしまうのだった。
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