表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
70/416

忍び寄る兄の影

投稿二日目。この後もう少し書いたら二話目を投稿していきたいと思います。


「ふへっ、ふへへへへへへへ」


頬が緩むのを止められない。

今この時は無限に気味の悪い声を出せる自信がある。

さっきSROで撮った写真はすぐにフォルダに入れておこう。

誰にも教えていない隠しフォルダだ。パスワードも設定してあるが

もし開かれたら分かるように細工もしてあるし、

もし兄が開いていたとしたら

警察に突き出す覚悟くらいはできている。

私はそれからしばらく写真をフォルダに移す作業を行った。


◆◆◆◆◆◆◆


「おほぉ…私は…私はすばらしい物を目にしている…!!」


これは2~3分スクロールしても見切れない程までに

貯めこまれた姉の写真フォルダだ。


小さい頃の写真、旅の最中のテレビ通話のスクショ写真、

色々頑張って撮った隠し撮り(盗撮)写真などなど…

まぁ大量の姉の写真である。小学2、3年生ぐらいの頃から

撮りためたので相当な数が存在している。


バックアップも完璧だ。イーグルアカウントに保存し

ネットワーク上で管理できるようにした上で、

さらにUSBメモリ五本程度を用意してそれに保存し、

ネットワーク、物理含め絶対に消えないようにしている。


…流石に時間も経っているし、フォルダを閉じて

姉に会いに行こう。多分そろそろご飯の時間でもあるし

沢山お話しできるだろう。


◆◆◆◆◆◆◆


俺、藤野永樹は…いや、永華のお兄ちゃんは恐怖していた。

先日数年の旅を終え姉さんが家に帰ってきた。

元々永華は姉さんにべったりで、そこに少し…

いや大分嫉妬していたのだが、数年経てば流石に薄れるだろうと思い

旅に出ている間にむしろ俺の方が好感度を上げられるだろうと

思っていた。


しかし、まだ永華は姉さんにべったりだった。

というか見た感じさらに悪化した。

帰ってきたその日に一緒に風呂に入り、なんなら一緒の布団に寝ていた。

次の日の朝は朝食を永華が作り、姉さんにあーんをする等々…

明らかに以前よりもさらに依存度が上がっている。

あと、ついでのように俺への塩対応が強まった。

(俺が何をしたってんだ…)


これではあと2~3年くらいしたらもはや永華に

無視される生活を送ることになってしまうかもしれない。

そんなことになったら俺は死んでしまう。


何とか対策しなければ。そう考えた瞬間、

先日永華にされた相談の内容を思い出す。


そうだ、SRO。

俺もあれをやればいい。

そうすれば何ら問題ないのだ。なぜ気付かなかったのだろうか。


そう思い立った俺は、即座にSROを起動するのだった。


それから程なくチュートリアルを終え。

俺のレベリング…いや、打倒姉さん計画が始まった。


◆◆◆◆◆◆◆


一方その頃。


「お姉ちゃんー?」


「なーにー?永華ちゃん」


「お菓子作ったから食べる?クッキーなんだけど」


「食べるー!永華ちゃんのお菓子美味しいし!」


永華は姉に餌付けしていた。

好感度上限突破の姉に好感度下限突破の兄が勝てる日は来るのか。

それは、誰にも分からない。

ブクマ、評価よろしくお願いします!

誤字脱字あれば報告お願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] なんというか...父親の遺伝なんでしょうねぇ...前に兄と父が嫌いって言ってたし 本人に同じような自覚は無いでしょうけど
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ