今は亡き竜王に花束を⑦
更新が今よりさらに遅くなる(もしくは途切れる)かもしれない…
(リアルが忙しくなってきた
メッセージを送ってしばらくして。
ライカさんたちと合流することができた。
「それで、図書館には何があった?」
ライカさんが私に尋ねる。
私はこれまでの話と、図書館で呼んだ本の話を始めた。
◆◆◆◆◆◆◆
「ほうほう…そりゃあ重要そうな内容だな。
特に妖精の部分」
「確かになぁ…お供え物か、とにかく対価を用意すれば
一緒に戦ってくれそうだな」
二人は本の内容についての考察を始める。
中々に話し合いが煮詰まっているので、
しばらくここから移動することはないだろう。
私もあの本の内容を思い出しながら考察を始めることにした。
まず、関係がありそうなのは竜、妖精、四人の王様だ。
この三つが重要度が高い気がする。
話の展開としては、
強くなりたい少女のいる村に竜が襲ってくる。
↓
竜の対策について幼馴染たちと話し合いを始める。
その最中に妖精との取引、妖精の村に向かう。
↓
妖精の助力込みで半年は訓練の時間が確保できていたが、
予想以上に四人の成長が早く三ヶ月で予定していた
すべての特訓が終わってしまう。
↓
半年後、予定通り竜が襲来。
しかし、4人の圧倒的な強さと
弱点を突かれ弱体化した状態で戦わされたがために完敗、
四人は英雄と呼ばれるようになり、
ほどなく王となる
といったところだろうか?
要点をまとめるとこれが一番わかりやすいと思う。
要点はまとまった。ここからは考察の時間だ。
まず、本を読み終えた時にも思ったが、
これはこの王国が存在していた時に、
恐らく王国の中で一番ポピュラーな話を元にしている。
しかし、この一連の事件が起こってからかなりの時間が経過しているがゆえに
様々な余計な要素が追加されていると思われる。
恐らく、一番ポピュラーであるというだけであり、
真実はかなり違うものの可能性がある。
正直、あのでかい城の中の方が真実が隠されている気がする。
特に、妖精の部分。正直言って胡散臭い質問だし
強くなる速度もかなり早すぎる。正直言って
妖精がやったこと、という出来事を隠れ蓑にして黒い真実がある気がする。
竜が急に襲来することもちょっとばかり怪しい。
妖精が関係している村、ということもあり
この村自体が胡散臭い。竜が襲撃するほどの価値がある何かがある
という方があり得る。
総評。この本、真実であれそうでないにしろ童話風の展開や話を装って
虚偽しか書かれていないと思われる。
この本を読んでも答えには至れないだろう、
正直言ってこの本はブラフ以上の何物でもない可能性がある。
「いや!妖精の方が怪しい!なんだこのご都合展開?
こんなのありえねぇだろ!?」
「いいや、王族の方が怪しいわ!時代背景的に
これ中世くらいの年代だろ!?こいつら四人で王さまを仲良くやるなんて
無理だろ!」
話し合いが煮詰まりすぎて論争まで発展している。
話しかけて大丈夫だろうか?いったん話しかけてみようか。
「あの…」
「あ、嬢ちゃん!どっちが正しいと思う?
俺としては妖精の方が怪しいと思うんだが…」
「いーや、王族の方だろフジカ?俺の方が正しいだろ?」
これは…私の意見を言わないと終わらない感じだろうか?
残り時間は30分くらいしかないし、城に侵入しておきたいのだが…
よし、はっきり言った方がいいだろう。
「私が話したのが悪いと言われればそれまでなんですが、
本の内容ブラフだと思うので、城の方に真実が隠されてると思うんです」
「「はえ?」」
二人はあっけにとられた声を上げる。
…この後、私の考察を説明する過程で時間切れになり、
今日はログアウトすることになった。
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