ガチャと魔女と①
ようやくガチャできた…
というかイベントまで早くいかなきゃ…
「はぁ…はぁ…やっと見つけた」
眠っているはずなのに疲労がたまっている感覚がする。
どれだけすごい技術でこのゲームを作ったのだろうか?
クエスト報酬を確認して、
とりあえずガチャをするための施設を探し始めたのだが…
まず迷う。所々の地図を見たが、規模や位置もほぼほぼ変わっていて
当てにならなかった。
そこから何とか町の中央に到達したが、
もう一つの問題が出てきた。
ガチャの施設がどれか一切わからないのだ。
一応、ガチャについて調べたときに店の外観や隣にある店なども
見ていた。
しかし、何とか中央にたどり着いた時には
店が増えてなおかつガチャの施設の外観も変わっていたらしく、
さらに時間がかかってしまった。
中央にたどり着くまで30分、さらにガチャの施設を探すのに40分。
疲れた…なんでこんなに町の改造が早いんだ…眠い…ベッド…
もはや即座にログアウトして寝てしまいたいが、私の目的は
ガチャで戦力を増強することだ、故に寝るとしてもガチャを引いてからだ。
「ここはガチャ屋です。ご用件は?」
ボス戦後にこの施設を作成したときに出現したらしいNPCが声をかけてくる。
このNPCは設定的にはガチャの魔法を使うための魔法陣に宿る精霊とか
何とか書いてあったが、私には関係ない。さっさと十連を引いてしまおう。
「テイマーの十連ガチャを一回お願いできますか」
「かしこまりました。では、【虹の断片】を五十個いただきましょう」
言われたとおりに【虹の断片】五十個を渡す。
渡した瞬間、NPC…味気ないな、ガチャ精霊さんの隣の扉が開く。
「この先にある魔方陣でこの札を魔法陣の中に投げてください。
そうしたら十個、召喚獣を封じた球が出てきますので
それを開ければ召喚獣が仲間になります。」
「レアリティ…というか召喚獣の強さってどうすればわかるの?」
「召喚獣の強さは球の色でわかります。
属性ごとに赤、青、緑、黄色、紫、白など様々な色がありますが、
色が濃ければ濃いほど強い召喚獣です。
例えば白であれば、白ではなく灰色っぽくなるほどレアリティが低く、
真っ白に近いほどレアリティが高いです。」
「なるほど…ありがとうございます。」
そんな話を聞いた後、私は扉の先に進む。
そして、魔法陣の前に立つ。
「こう…かな?」
魔法陣に向かってガチャ精霊さんにもらった札を投げる。
そうすると目の前の魔法陣が輝きだす。
十秒くらい光った後魔法陣は光を失い、魔法陣の中央に
球が十個、転がっていた。
球の色を見てみる。
ガチャ精霊さんの説明の通り、色の濃さの違いはあったが
赤が三つ、白が一つ、青が二つ、緑が二つ、黒が一つ、黄色が一つ
という感じで出てきていた。
弾の中身を確認しよう思い、
まず赤から中身を見ようとしたのだが、そこで一つ問題が出てきた。
「どうやって中身を出すんだろう…?」
そう。ガチャを引いたはいいものの、
中身を確認する方法を私は知らなかったのである。
「何かお困りでしょうか?」
「ふぇ!?」
いきなり後ろから声がかかり、驚いて声を上げてしまった。
その勢いで後ろを振り向くと、そこにはガチャ精霊さんが立っていた。
「びっくりした…」
「申し訳ございません、何かお困りのようだったので
声をかけたのですが、驚かせてしまいました…」
ガチャ精霊さんがちょっとしょんぼりした顔をする。
「いえ、大丈夫ですよ。ちょっと聞きたいことがあるのですが…」
「そうですか、ありがとうございます。それでは、聞きたいこととは?」
私はガチャで出た球を見せる。
「これってどうやって中身を確認するんですか?」
「ああ、そういう事ですか。ならば、私にお渡しください。
ガチャが終わったら、球をこちらに持ってきていただければ、
私が中身を開封しますので」
「そうだったんですね。じゃあ、お願いします!」
ガチャ精霊さんに球を十個全部渡す。
そうすると、ガチャ精霊さんが魔法っぽいものを使って
球を一個ずつ開封していく。
「はい。こちらがガチャの結果になります。」
そう言って、召喚石を十個渡される。
そうするとメニューの簡易版が表示され、
ガチャで手に入った石の一覧が表示される。
ガチャ結果
☆3オオトカゲ
☆3双葉の地精
☆3悲哀の怨霊
☆3カースウェポン
☆6預言の魔法使い
☆3ウィンドフェアリー
☆3スリーピーフェアリー
☆3スノーフェアリー
☆4フレイムスピリット
☆5狩人の王
ん…?また星六!?
でも私が欲しかった遠距離は入っているのだろうか?
そう思った私は召喚獣のステータスを確認し始めた。
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