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竜王と竜王

はい、肉体がクソ雑魚の作者です

(ちょっと風邪っぽい症状が長引いている)

(花粉症も併発している)

割と大真面目に不調の中で頑張ってひねり出した

これを更新したらまた今週もお休みさせていただきます…

復帰したら一か月連続更新ですかね?(顔面蒼白)

その辺も復活したら考えたいと思います、

とりあえず週四更新は無理になるかもしれない

懐かしい気配を感じて、私は少し昔の思い出を振り返る。


『やあ、黒の竜王。早速だけど手合わせ願えるかな?』


我ながら出合い頭に不遜な発言をしたものだ、

その時の一戦はそれはそれは楽しかったとは思うが

しかしその後の価値観を総じて変じるものだと

その前の私に聞かせたら笑いながらバカにするような気がする。


率直に言ってその時の私は調子に乗っていたのだ。

力はある、生まれによる権力もある、誰にも文句を言われない…

まぁ、ともかくクソ生意気な性根をしていたのだ。


そんな私の興味の対象は彼、対となる黒の竜王のニールであった。

えーと、あの時は嫌々ながらも戦ってもらって…

コテンパンにされたんだったろうか?


初めての完敗だった、やる気のない開始の合図に加えて

あくびまでされて完全にキレ散らかした私は

脳天を貫く鋭い一撃に対応できずに気絶しかけて

最初から八割負けていたような気がする。


あの時の名前は…確か、ファヴニールだったかな?

現在に比べて三文字は多いにもかかわらずあの強さであり

正直言って私含めて三文字減り互角になった

今でも戦って勝てるかは五分だろう…というか

黒と白とはそういうものだ。


「久しぶりだな」


同じ高さの空に、彼が並走するように飛んでくる。

少し機嫌が悪そうだ…はは、理由は想像がつくが単純すぎないか?


「うん、久しぶり。何百年ぶりかな?」


「たかが63年前だ、ボケたか貴様」


「君が覚えているのか確認しただけさ。

 私だって日記をとったりしているんだよ?私にとっては

 大事な思い出でも、君にとっては重要な思い出じゃない

 かもしれない…まぁ、面倒くさい女竜と笑えばいいさ」


本当に、面倒くさい性格をしていると思うよボクは…

そんな言葉に彼は更に機嫌を悪くしたようで、

続けてボクに問いかけてくる。


「…なぜ妻の弟子にちょっかいをかけた」


「面白そうだからさ、私たちの出会いだってそうだろう?」


「だからと言って貴様の所業は許さん」


「手厳しいねえ…ボクがなにしたっていうのさ」


その一言が聞こえたか聞こえていないか、

そんな瞬きの内に彼は魔法を展開してボクを狙った一撃を

待機させ始める。


「我が妻の魂に干渉して魔導伝承ごと消そうとしただろう?

 返答によっては貴様を殺す」


「はは…そんなの」


正解である。ボクは彼女の体に干渉して彼が見ている状況で

彼女の中にある魔導伝承を含めてヒルデを消し去ろうとした。


「そんなの決まっているじゃないか」


「まだるっこしい飾り付けた言葉はいらん、簡潔に言え」


「君と戦いたいからさ」


「……」


言葉の意図を考えるように、彼は黙り始め

それをいいことにボクは彼に話し始める。


「君と彼女の戦い、ボクも見させてもらったが…

 素晴らしかった。人間とはあそこまで強くなれるものなのかと

 ボクも胸を高鳴らせたよ」


後に話を聞き、実際に戦いその強さを実感した。

妖精に鍛えられたなど関係はない…彼女の才が

とてつもないものであるという確信を得たのだ。


「でも、あの最期はなんだ」


「全力であいつらを殺すために力を奮えば逃げられた、家族も助けられた。

 人であるために規則(ルール)を遵守して死ぬなんてボクには理解できなかった」


処刑、散々騙されてひどい扱いをされた上でその最期だ。

恨みつらみもあるはずなのにたたり殺しても誰も文句は言わないだろう…

にも拘らずあの女は何もしなかった。


「当時だったら納得しただろうね、

 そう言う人間もいたと冷静に考えられる」


「でも君は今の今まで彼女に執着し続けた」


「更なる強者を探すわけでもない、ただであった最高の存在…

 過去の女にすがり続けているだけで強さに執着していた過去は

 見る影もない」


「ふざけるな」


「ふざけるなよ黒の竜王、

 ボクと…ボクと戦った時の貴様はどこへ行った」


「貴様は最強を証明し続けなければならない」


「そうでないならば貴様は竜王を下りるべきなのだ」


「なのに竜王であり続けている、何故だ」


「ボクの言葉を否定したいのならば証明して見せろ、

 貴様の弱さ(妻と弟子)は弱さではないと」


「…アマト」


ニールの声が怒りを孕んだものから、考え込むような…

こちらの意図を読もうとするような声色に代わる。


「貴様は英雄と対峙して最強を捨てた、英雄が死してもなお

 その骸に縋り意思を受け継いだものに執着している。

 それがボクには許せない」


「貴様」


ニールは何か言おうとしたが、

それを遮ってこちらのやることとやったことを宣言する。


「だから、勝負しよう、ニール。

 ルールは単純だ、あの子がボクと戦って勝てば君の勝ち」


ルールの次に、今の彼女の状況を説明する。


「ボクは彼女の体に刻んだ刻印へちょっとした仕込みを

 したんだ…ああ、警戒しないでくれよ?条件を満たさなきゃ

 君の妻ごと魔導伝承を消し去って消滅するだけの単純なものさ」


「は?」


「こっちだってデメリットはあるぜ?

 …まぁ魔導伝承の替えは用意するさ、

 僕だって鬼じゃないしこの勝負はその辺も肝心だ」


彼女に関しては完全にボクやニールの事情に巻き込む形になるのだ、

このくらいの補填はする…というか、魔導伝承に関しては

今より強くなるんじゃなかろうか?彼女とは相性がよさそうだし…


「なぜあの子を巻き込む必要がある、我が貴様と戦り合えばいい話だ」


「それじゃあつまらない、君とボクの実力は同じだし

 何より協定に反する」


竜王同士の戦いはガチガチにルールが制限されている。

その原因は僕らなのだが…ともかく、明確な理由がなければ

僕とニールは戦えないのである。


「今の刻んである刻印は、彼女の力をコピーできるんだ。

 そしてそれを僕の一時的な器にする」


「…そして、ほぼ同等の実力の貴様とフジカが戦い

 貴様が勝利すれば魔導伝承諸共我が妻を消すと?」


「そうさ、これまでの話から分かってるだろう?

 君の怠慢が招いたことだ、仕方ないと受け入れろ…

 というか、稽古みたいなものだから結局のところ

 君たちのやっていることと何ら変わらないんだよ」


「命は賭けてはいない」


「命を懸けなきゃ君は本気にならない…

 というか本気で彼女を強くさせる気にはならないだろう」


「気に食わぬ、それに加え

 あの子に我が妻以上の適役の師匠がいると?」


「いるさ。当然提案の時点で見積もってあるんだよ。

 …というかさ、君気付かなかったの?」


ボクは単純な話を口に出す。


「君はあの城に残っていたシテイオウとかいうゴミが

 ヒルデの仲間じゃなく薄汚い商人どもの死体を使って

 疑似的な再現をされているとは気づいていただろう」


「…そうだな、だが彼らの亡骸はどこの馬の骨かもわからん

 奴に盗まれていた。墓は眷属に守らせ、誰も入れないように

 我がしっかりと壁を張り守護していたはずだったのだが…

 貴様がなぜ知っている?あれからあの城に貴様は来ていなかったはずだ」

 

そう、ボクはあの一件以降あの城へは足を運んではいない…

だが、やることはやっている。


「そうだね、でも眷属が殺されてないのはおかしいよね?」


「…まさか、貴様」


「そうだよ、あの襲撃の前に全員僕の国に来てもらった…

 放任主義の君と違って僕はちゃんとしてるからね、

 襲撃の危険も鑑みて君のメンタルがガタガタになる前に

 彼らは回収しておいたのさ」


「襲撃を予見していたのか?」


「いいや、きな臭い動きをしている連中があの近くで

 動いてたんだよ…君本当に不用心すぎるよ、

 警戒度を上げるわけでも護衛を増やすわけでもなかったし

 普通に心配して動いたんだよボク?事前に察知して

 ボクの眷属向かわせて回収させてなかったら本当に危なかったんだよ?」

 

「…それは、本当に済まない」


「気が抜けそうだねぇ…ま、ともかく替わりはいるし

 ボクのところに来た自称勇者とかも候補だよ?」


それらを聞いて、ニールは考え込むように黙り込む。

ふぅ…言いたいことは言ったし、ボクの個人的な鬱憤も晴らせたし

ここいらで城に戻ろうかな。


「それじゃ、期限は一週間後くらいに。

 彼女に言っておいてね」


僕は大きく加速し、城の方へ帰っていくのだった。

お互いへの感情(ヒルデさんの死後)

二―ル:何こいつめんど…こわ、関わりたくないけど

有能だし竜王だから付き合いだけでも関わらんといけないのか…

こいつと会う時間全部妻(霊体)との語らいに使いたい


アマト:お前ボクと並ぶ最強なのにその生き方何なの???

舐めプか???舐めプだなテメエ待ってろお前の弟子と妻

消して何も化も失ったお前が最強だって証明してやるからな??(早口)


ニールさんからしたら「こいつ我の強さだけに執着してる…こわ」

くらいだったけど実際のところちゃんと考えられてたし

王としての欠点を指摘されてニールさんはちょっと動揺しています。


実際のところ火と水と比べたらまだマシだし

まともな方の竜王だけどアマトさんと比べたら王としての

活動が少なすぎるという…というかヒルデさんとの出会いが

そもそもが村襲撃しての青田買いなので

割と以前のヤンチャを指摘されると弱い

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