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不可視のトカゲ、あべこべ状態?

総合評価が3000ptを超えました!

ありがとうございます。

イベント攻略回です


少し前回とイベント予告回の内容を変更しました。

イベント予告:イベント内容の話を一部変更、

大人数攻略を推奨する旨の文章を追加

前回:合流メンバーの会話を追加、

数チームに分かれての探索を行っていたという旨の

文章を追加


3/21追記:リアルの用事が長引いて

更新できる文章量に達成しなかったため

更新は明日となります、ここ最近申し訳ありません…

駆け出しながら、ファルとミソラを呼び出しつつ

悲鳴の主を見つけるために草原を駆け抜ける。


「だ、誰かぁ!!」


声の主への距離は次第に近づけている…と思う?

だがしかし、その姿だけは一切見つけることができない。


「助けに来ましたー!どこにいらっしゃいますかぁ!?」


「!そ、こっちです!!」


「おい!こっちだフジカ、見えてねえのか!?」


後ろから来ていたライカさんに言われた方向を見ると

確かに声は聞こえているが…何も見えない。


「…見えないです!」


モンスターがいるのは見える。

トカゲ野郎であるため即座にぶっ飛ばす準備を始めるが…

しかし悲鳴を上げていた人の存在を見つけることができていない。


状況をよく理解しきれず頭がこんがらがるが

しかし明確な脅威がいるならぶっ飛ばせばいいと

私は怪物に向けて殴りかかる。


「くらえぇぇぇぇぇぇ、えぇぇぇぇぇぇえ!?!?!?」


しかし、私の拳は怪物へ当たることなく空を切り

勢いをつけた私の体は怪物の中を通過する。


「どういうことですガふぇッ!」


地面に盛大に拳を叩きつけつつ

転倒した私は困惑しながらそう言葉に出す。


「アルジェンさん!フジカさんは何をしているんですか!?」


「バケモンに殴り掛かったけど通り抜けた!?どういうことだ、

 あんたらが見えてるもんは俺には見えねえ!逆にあんたら

 の見えねえもんは俺に見えてる!」


それに対してほかのみんなも動揺しているようで、

先ほどの祭壇の一件を聞いていたフィムさんが

アルジェンくんに問いかける。


「ったくどうなってやがる!?見えるもんと見えないもんが

 あべこべに存在するなんて類の呪いなんぞぱっと思いつかねえ!」


「ぱっと思いつかないだけであるんですねアルジェンくん!?」


「一応ざっと5はある!」


そんなにあるのか、そういう類の呪い…

心なしかフィムさんの目が輝いた気がするが、

すぐに冷静さを取り戻したのかアルジェンくんに言う。


「とりあえず非常事態です!その話はあとでじっくりしっかり

 聞かせてもらいますが、私たちはあの女性を連れて

 とりあえず逃げましょう!」


そういって何もない場所を指さすフィムさん。

しかし、その場に座り込んで何かしていたセンジョウさんと

アヤさんが焦ったように声を荒げて話し始める。


「!」


「センジョウさん!どういうことですか!?」


「どういうもこういうもねえ!なんでか知らんが掴めん、

 こいつを連れては逃げられねえ!!」


「でも足を怪我しているようですよ!?

 彼女一人では移動できない!」


「クッソ、見えねえ敵もいるみてえだしよ!

 どうすりゃいいってんだよ!?」


敵は止まっているわけではなく、yenジョイの方々と

テットウさんたちがどこから来るかわからない攻撃を

しのいでくれている。


「どこから来るんだよこれ!」


「攻撃はあのNPC狙ってんだろ、

 ともかくつべこべ言わずギルマスたちを守れ!」


私もどの方向から攻撃が来るか伝えようとはしているが

いかんせん敵の攻撃が早すぎて伝える前に攻撃が行われてしまう。


そういえばHPは見えているだろうか?

そう思い敵の頭上に目をやると、確かにそれは存在していた。


《判別不能》 Lv??? HP□□□□□□□□■


名前はともかく、レベルまでわからない、どういうことだ?

HPは表示されているが…あれ?


「少し減ってる?」


私の攻撃が一度当たっていたということだろうか?

それならもっと減って、私の攻撃であのくらいしか

減らせないということだろうか?


いったん現状を整理しよう、

私はあの敵が見えているが皆には見えておらず

みんなはあの敵が見えていないが

私の見えない人を見ることができる。


見えている敵には私の攻撃が通らず、

何らかの要因で敵のHPは減っている…もしかして。



私はアヤさんとセンジョウさんのもとへと向かう。

私の考えていることが事実ならばできるはず…


「アヤさん!」


「フジカさん?どうしたんですか、

 敵はもう倒したということですか?」


「いえ、攻撃が当たりません…見えてるのに当たらないんです」


「アルジェンさんなる方もそう言っていましたね。

 あの方は攻撃していませんが…

 こちらの方が見えないと聞こえました」


私はアヤさんの指さした方向へ手を伸ばす。

何も見えない、しかし手はしっかりと人の形をした何か

に触れてつかむことができた。


「ひゃっ!ど、どこ掴んでるんですか!?」


「掴めた!?」


女性の悲鳴とともにセンジョウさんが驚きの声を上げるが

しかし今はクソトカゲの攻撃を受けている状況だ、

早く事態を好転させなければならないと私は二人にお願いする。


「見えないのでちょっと抱えるの手伝ってください、

 場所さえ指示してくれればあとは何とかします!」


二人は慌てているものの冷静に私への指示を行い、

なんとか件の女性を抱えることに成功する。


「あのクソトカg、いや見えない敵は

 多分私じゃダメージを与えられません、

 ほかの方々なら大丈夫かもしれませんが」


「…どういうことだ?」


センジョウさんにそう尋ねられ、私は

今起こっていることの推測を述べる。


「推測でしかないですが…私の見えてるものには

 センジョウさんたちが触れて、センジョウさんたちの

 見えてるものは私とアルジェンくんが触れる…

 要するに見えてるものと触れるものが

 あべこべなんだと思います」


あのクソトカゲのHPが少し減っていたのは、

今も攻撃を防いでいる方々が見えないクソトカゲ相手に苦し紛れで

振るった武器が偶然攻撃が当たったとかそういうものだろう。

私の攻撃が当たらなくて彼らの攻撃がクソトカゲに

当たるのならば、その逆に私が見えない女性を

触れるということ…だと思われる。


「とりあえず逃げるかあいつと戦うかはお任せします。

 あいつの動きは攻撃の速さ以外は多分普通です、

 逃げようと思えば逃げられるかと」


「…今は撤退しとこう、攻撃の手が早いのに

 見えねえってのがダメだ。早々にリソースを消耗するのは

 得策じゃねえ…アヤさんはどうだ?」


「…魔法は範囲攻撃ができます、見えずとも

 大体の位置が把握できれば戦えると思いますが…

 少し私は戦っていきたいと思いますが、フジカさん。

 敵のHPはどの程度減っているんですか?」


そう言われてクソトカゲのHPを確認すると、

先程見たときはダメージは全体の一割程度だったが

今見ると二割へ届きそうになっている。


「…二割ですね、防御は薄いんでしょうか?」


「雑な攻撃でそれならば倒せるかもしれませんね、

 しかし…それならば罠でしょうか、それとも

 難易度緩和のための策ですかね?」


アヤさんはそう言ってセンジョウさんに問いかける。

罠とは何だろう、単純に倒せるならば

倒すべきなのではないだろうか?


「…じゃあ、一旦ぶっ飛ばしてみるか?

 倒したとて難易度上昇くらいだろ、この手のギミックは」


「了解しました、念のためにデメリットは私だけが負います。

 全員に私がデカいの一発ぶち込むから私がスキル名を叫んだら

 避けろと言ってくださいセンジョウさん」


「了解し…なんで俺に頼むんだよ、

 お前がやればいいんじゃねえのか?」


「単純に集中したいのと、私自身大声が出にくいもので…

 敵はどちらでしょうかフジカさん」


「分かった、ならいいぜ…全員!アヤがでっけえ魔法一発

 ぶちかますからアヤが叫んだら全員避けろ!フジカは

 攻撃が当たる前にある程度距離を取れ!」


「了解しました!アヤさん、あっちです!

 移動速度はそこまでじゃないのでそちらを狙えば当たるはず!」


「「「「イエスマム!!!!!」」」」」


「「「了解しましたギルマス!!!」」」


「了解しました…?どうかしたですか」


涙のフィナーレの方々とyenジョイの方々が

肯定の大声を上げるとアヤさんはそれを一瞥すると、

見えないクソトカゲの方を睨んで杖を構える。


「【魔導伝承:星見(シーカー)】、〈狂魔暴流〉」


魔導伝承を発動させて狂迅加撃と

似たような効果と思われるスキルを発動させながら

狙いを定める。


「ギgigi…!」


クソトカゲは私の抱えている女性しか狙っておらず

アヤさんの魔法には目もくれずに私の方向へ進んで来ようとする。


「『結晶鎖縛ロックォーツ』、『破晶(はしょう)ー」


アヤさんは叫ぶようにそう口に出し、

それを聞いたyenジョイの方々は全力でトカゲから離れる。


暴風(ぼうふう!)


私に使った時よりもさらに広範囲の、砕けた結晶を伴う

暴風がクソトカゲを中心に吹き荒れる。


アヤさんの攻撃を受けて

クソトカゲのHPは瞬く間に減少していき、

今までの苦戦は何だったのだろうとばかりにクソトカゲは消滅する。


一先ずの脅威が過ぎ去り、一時的な平穏が訪れると

手元の女性が少し動き出して私に話しかけてくる。


「助けていただき、ありがとうございます…使者様」


どういうことだろうか、

また特殊条件達成とか何とかの影響だろうか?


私は困惑しながらも彼女への応対を始めるのだった。

今いるメンバー

フィムさん、アルジェン君、

テットウさん、ライカさん、フジカ

yenジョイのヘルモットさん、B名酢、

センジョウさん、リーリスさん

涙のフィナーレのアヤさん、ロース北極さん

各々のギルドメンバー二人ずつ


ブクマ、評価よろしくお願いします。

誤字脱字あれば報告お願いします。

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