洞窟ダンジョン、虫だらけ①
書きあがらなかった…大体でき上っているので
明日体調が終わってるとかがなければ明日投稿したいと思います
洞窟ダンジョンの中の話
広い空間に出ると、たくさんの生物の
唸り声が合わさった音が辺り一面から響き始める。
「うぉ、やべぇ量の声だな…!?」
「おぉ…いい匂いがする、楽しみです…!」
「…私は何も言わんが、深追いしすぎるなよエアリィ殿」
各々の感想を述べながら、敵が出てくるのを見守ると
洞窟の奥側から多種多様な敵が大量に出現してアナウンスが
流れ始める。
【ダンジョン『蟲毒の洞窟』に入場しました】
【イベントを開始します】
【WAVE1/2、開始まで5秒】
【4、3、2、1…START!】
スタートすると同時に雪崩のように
敵がこちらへ向かって進行してくる。
「まずは…【茨の庭園】!」
私はまず消耗を考えず茨の庭園を発動し、
敵の大部分をその場で二の足を踏ませる。
「gukyaaaaaaiiiia!!!!!!?!?」
敵の中でも先行していた猿が大きく被害を受け、
大多数が止まったり茨の効果でスピードが下がったりして
生き残っている猿は少なくなった。
「わぁ!ご主人様、羽根つきのひらひらした虫が
こっちに来ますよ!」
逆に空を飛んでいる蛾は茨をうまく回避して
全く被害を受けずにこちらへ向かってきている。
それを見たエアリィは大興奮してこちらに
そのようなことを言ってくる。そんなに虫が好きなのか…
今度好みの虫を聞いてその虫がいる場所でレベル上げを
するのもありかもしれないなどと考えるが、目を凝らして
蛾を見ていたフランベルさんがみんなに警告を促し始める。
「エアリィ殿、気をつけろ!あの虫は
毒をまき散らしているようだ…食べるとしても他の虫、
奴は慈悲なく殺すべきだ!」
蛾のまき散らしている鱗粉を視認したらしいフランベルさんが
そう言ってエアリィ含めみんなに警戒を促す…が、しかし。
「えぇ…自分は毒も大丈夫ですよ?」
エアリィは何の気なしにそんなことを言う。
毒大丈夫なんだ…?
「ええい、そういうのはどうでもいい!
だが食べるにしろ倒すにしろ早めに頼むぞ!」
「もっちろん、当然踊り食いしてやるますよ!」
フランベルさんからそんな注意を受けながらも、
ハイテンションで蛾に向かて飛び立つエアリィを見守りながら
私は敵の数を確認するために前を向く。
「蛇とトカゲに…クモも来やがった、クモは頼んだぞグーフィー!」
「了解した、打ち漏らすなよ!」
クモとトカゲも同様で、非常に素早く茨のエリアを通過して
私たちの元へと突撃してくる。
「数は減らしたからそっちのみんなは頑張って!
私は茨の先にいる奴をボコボコにしてくるから!」
「はい!はい!私もお供しますよ!」
どちらにせよついてくるのはわかり切っているので
ファルを連れて茨で隔てられた場所の先にいる敵を倒しに行く。
「kiuki!!」
「邪魔です、【ドラゴンキック】!!」
ダメージの少ないと考えたであろう茨の隙間からこちらへ
攻撃してきた猿に向けてファルが蹴りを決めて叩き返す。
茨の先には動きの遅いサソリや茨の間を抜けられなかったムカデ、
そして少数ながら巻き込まれなかった猿がおり
それら全てを含めるとまだまだ相当数の敵が残っている。
「…うん、じゃあファル!心獣混身するよ!」
「承知しましたぁ!久しぶりの心獣混身ですね!!」
私はファルと合体した後、以前対処が面倒であったと
記憶していたムカデをまず倒しにかかる。
あのムカデは防御が固く、他の敵を守る上に
自分はステータスを下げてきたり毒を飛ばしてきたり…
ともかく残しておいていいことはないし早めに叩き潰したいところだ。
「【竜爪】!」
「gukyat!!!?!」
まず心獣混身の隙をついて背後へ回ってきた猿を殴り飛ばし、
その次にこちらへ向けて放たれた毒針の元を断つために
振り返った少し先にいたサソリにかかと落としを決める。
「【滑空落とし】」
「gg…!」
頭から潰されたサソリが動きを止めたのを確認し、すぐに
厄介なムカデと、毒針を飛ばして来るサソリを警戒して
それらの生き残りがいる位置を確認する。
「一二の三、ムカデが四匹、
サソリが十匹…なかなか多いですね?」
確認すると、私から見て右にムカデ3匹、サソリ4匹の
左はムカデ1匹、サソリ6匹とそこそこ多めの数
出現していることを確認する。
以前来たときは1WAVEにムカデは1、2匹程度しか
いなかったのだが、人が増えたことが影響しているのだろうか?
とにかく以前に比べて数が多いことが分かる。
「【真友賛歌:強襲】、
【凶速稼働】、【狂刃加撃】!」
だが、やること自体は変わらない…が、
しかしムカデ一匹を倒すのに10秒はかかる上
妨害を受けるとなるとなかなか骨が折れるだろう。
私は真友賛歌でみんなのステータスを上昇させてから
スピードと火力を上げてムカデ一匹目を潰しにかかる。
このムカデは頭が弱点ではあるものの、
頭の守りが一番硬いため一撃では潰しきれない。
なのでこの状態でも二回攻撃しないといけないのが
面倒なところだが…頑張るしかないだろう。
「【ドラグアッパー】!っとぉ、【大顎砕き】!」
少し地面より上に会ったムカデの頭を殴って上に持ち上げ
更に蹴り上げて一体目の頭を完全に砕く。
近かった二匹のムカデから毒が飛んでくるが
加速しているため難なく避けきり、更にムカデの体を
壁にして毒針を打ち込んでくるサソリに向かって時縛りの茨を
発動しサソリのただでさえ遅い動きを遅くして止める。
茨の庭園がどのくらい被害を与えているか確認しながらも
アイテムを使ってMPを回復する。
猿は全滅、蛇はフランベルさんとレントリリーさんが
最後の一匹を相手にしている途中だ。
トカゲは主にグヴァンさんが担当しているようで
まだまだ5~6匹残っているもののフランベルさんと
レントリリーさんが蛇を倒した後に倒すだろうと推測するなら
多分大丈夫なのではないだろうか?
クモと蛾はグーフィーさんとエアリィが担当している。
グーフィーさんがクモの動きに苦戦しているようだが、
蛾を相当数蹴散らしたらしいエアリィが時折上空から
攻撃して助けているためまだまだ平気そうだ。
茨はまだまだ残っており恐らく猿などの
拘束で近づいてくる敵がいなくなったため、
ムカデやサソリを攻撃し始めるだろうし
このままなら問題なく進めることが出来るだろう…
状況を把握した私は二体目のムカデの頭を潰しに
走り出すのだった。
Qなんで茨の庭園使ってるの?(茨の庭園は切り札ではないのか)
茨の庭園は普通に強力な攻撃ですが、それこそ消耗が激しいですし
以前言った通り一人相手には過剰な火力です。
つまるところ対人戦では切り札と言える魔法ですが、
今回のような大量のモンスターを相手にする場合は
ただの有効打程度で主人公からしたら普通に選択肢として
上がるというものです
ブクマ、評価よろしくお願いします。
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