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閑話:ハイガラス組と秘密の地下迷宮③

今回でダンジョン探索は終わりです。

「ふっふふーん、やったやったー♪」


「凄い喜んでますね…本当にいいんですか?」


「いえいえ、私は装備を強くしたかったので…

 効果が強いならなにも問題ないですよ」


先程の宝箱を開けると、期待した通り

闘志の燃布、センジョウさんが布と言っていた素材を

入手することができ、それをセンジョウさんの持っていた

チャイナ服と交換した。


何やら性能を聞く限り良いもののようだし、

私は魔導伝承とアクセサリーとかである程度隠すという選択肢が

あるし…何とかなるだろうという判断だ。


今の装備はまぁ、上がアルジェン君と出会う前に沼地で集めていた

亀と蛇素材で作った青い鎧で、下がいつぞやに倒したレアモンスターなる

敵の素材を使用したロングスカートである。


貰った装備はどうやら分類が鎧らしく、

これとは別に下に何か装備することもできる。

効果は申し分ないし、今の装備と使い分けてもいいだろうし…

私としてはメリットばかりなのだ。


しかも色は青、姉の色である。

ランダムらしいがそれが本当にうれしい…!


「(何か違うような気がするのだが…)」


「いや、大丈夫だよ大丈夫。多分なんとかなるし

 手に入った素材で作った装備の方が強かったらそれでよし!」


先程戦ってもらっていたフランベルさんがそんな事を言うが

私は選択肢が増えて嬉しい、センジョウさんは嫌な装備を

確実に処分出来てお目当てのアイテムが手に入って嬉しい…

WIN-WINの関係という奴である。


「さて、次の道を曲がると階段があるから

 そこの下にボスのいる部屋がある。とりあえず

 事前にボス戦のことを確認するぜ」


事前に立ち止まってセンジョウさんが話し始める。


「ここのボスは墓守の死獣、すげーでっけえ犬の死体なんだが

 攻撃は範囲内の敵を防御低下させる唾、攻撃力低下させる爪の攻撃

 噛みつきは両方低下するが…他の奴が狙われてる間は

 横から殴れば行動中止するし奥の墓に何かしようとすると

 そっちにヘイトが向くからそれを利用して簡単に倒せる」


「…毎度思うのですが、ここってボスだけ異様に簡単ですよね。

 なんででしょうか?」


「多分平均レベル参照の難易度調整のためじゃね?

 あとシンプルにこの迷宮自体が腕試し目的で

 できる限りシンプルな出来にしたかったとか」


「あぁ…レベルが変われば自分が強くなっても

 相手が強くなるから敵の動きを覚えてなければ

 同じ難易度で戦えますもんね」


それに納得したようにアヤさんも頷き、道を進んで

階段を下りる。


降りた先には扉が存在し、そこをくぐっていくと

センジョウさんの話通り大きな犬の腐った死体がいた。


「よぉし…全員でぶっ飛ばすぞ!」


「「「おー!(おー!)」」」


ボスが大きくが吠えると同時に、私たちは

ボスへ向かって殴り掛かる。


あれから数時間後。



「ふぅ…お二人とも、お疲れさまでした」


「二人ともお疲れー、

 フジカも今度作った装備で決闘しような!」


ボスは本当に秒で倒れてしまった。

それから二人の鍵も使用して計三回攻略を手伝ったのだが

報酬もおいしかったので二人の表情も凄く良いものになっている。


そして二人との決闘…すごく楽しみだ、

私が全力でやったらどのくらい耐えられるだろうか?

私は今からとてもワクワクしてセンジョウさんの言葉に返答する。


「はい。まぁひとまず帰ってから何を作るか考えますね…

 それと決闘、楽しみにさせていただきます!」


「フジカさんまでそっち側に行きかけてるんですか…!?

 戻ってきてください、まだ貴方にそちらは早いです」


そうは言われるが、対等な戦いというのはそこそこ楽しいのだ。

普通のモンスターが大体即死してしまうのでそういう相手は

最近希少になっていて飢えているのかもしれない…


「それじゃあ俺たちは残り四人を待ってから町に戻るから

 ここでお別れだな。またな!」


「はい、ありがとうございました!」


「いえいえ、道中の敵を相手しなくていいのは

 だいぶ楽でした。また遊びましょうね」


「はい、また遊びましょうね。

 それじゃあお疲れさまでしたー!」


「気つけろよー!」


二人に別れを告げて、私は城まで戻る道を進むのだった。


◆◆◆◆◆◆◆


「う、着てみるとちょっと恥ずかしいな…」


私は城の自室で一人そう呟く。

今私は生産用の部屋で今回手に入れた素材を含めて

メニューに表記されている効果とにらめっこして

新しい装備を作り、効果も有用だったので使い分けることを決めながら

一旦装備してみようと自室で一人ファッションショーを開いていた。


今着ているのはセンジョウさんが嫌がっていた

チャイナ服…「執念のチャイナ(青)」は性能としては

私の攻撃の大半を強化できるのだが…いかんせん布が薄い気がするし

ちょっと体のラインが簡単に見えてしまうように見えるし…


「…使うときは他の人がいないときにしよう」


ファルとか召喚獣のみんながいるときは大丈夫だろうが

流石にサクラとかが周りにいるときは無理だ、というか

サクラには言いふらされそうで怖い…絶対使ってなるものか。


そんなことを考えても仕方ないと

装備を変更しようとした瞬間、

扉がノックされて中に誰かが入ってくる。


「え」


「すみませんフジカさん、ちょっと欲しい素材について相だ―」


入ってきたのはまーさんで、こちらを見るなり凄い目をする。

次に申し訳なさそうな表情で数歩下がり扉を閉めようと…


「…失礼しま」


「やぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!??!?

 ?!??!??!??????!!!!!」


「ご、ごめんなさい!!!すみません出ていきます!!!」


ここ数年上げたことのないであろう甲高い悲鳴を上げる。

見られた見られた見られた見られた見られた!?!?!?

まーさんに、凄い体のラインがしっかり見える服装を?

ばっちり…見られた?


恥ずかしい恥ずかしい!!

凄い恥ずかしい、絶対顔赤い、口元ゆるゆる、

どうにかしなきゃ…


私はどうにもならない気持ちをもう一度叫び声に変換して

大声で放つ。


「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!

 もぉぉぉぉ!!やだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!???!??!?」


そして、この一件を境にチャイナ服は

封印することに決めた。思い出すだけで恥ずかしさが蘇る装備なんて

使ってたまるものか…!


その夜、ベッドで双方の姿を思い出して

悶々とする二人の姿があったとか…


ダンジョンの宝箱

入場されるたび再出現し、中身はランダム。

中には装備、装備の素材、魔法やスキルを使えるようにするアイテムなど

様々な物が入っている。


ダメージについて

エフェクトがどれだけ出てきたかで算出する。

どれだけダメージエフェクトの光が出てくるかで

ダメージが決まる。


装備について

大体モン〇ン、アクセサリー枠が3~4個分ある。


ブクマ、評価よろしくお願いします!

誤字脱字あれば報告お願いします。

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