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閑話:決闘①

そろそろバレンタインが近いですね…

バレンタイン数日前からバレンタイン話という名の本編に戻る予定です。

というわけで今回も閑話、アルルちゃんとの決闘です

ある日、いつも通りSROをプレイし

レベリングもそこそこに城の中で休んでいると。


「フージーカー!決闘しましょー!」


「あ、わかったー。今行くから待っててねー」


自室から出るとウキウキのアルルちゃんが第三回イベントの時と

同じ黒い中二病の塊みたいな鎧を頭以外身に着けて待っていて、

準備万端といった様子で私を見つめている。


「ルールはどうするの?」


「中級職レベル50固定の魔道伝承召喚獣縛り!」


「わかった。最近アルルちゃんも強くなったよねえ…

 私も最近勝つの難しいもん」


「当たり前よ、いつか制限なしでも勝ってやるんだから!」


本当に。第四回イベントの一件があった後にテットウさんやライカさん、

グヴァンさんたちとも同じような条件で戦ったが

一番勝ち辛いのはアルルちゃんと断言できるくらいには強くなった。


というのも、どちらかというとアルルちゃんの戦い方が

対人というか私と戦うように調整されているからだと思う。


習得してくるスキルなどがことごとく私特攻であることも多く

スキルが増えるたびにどんどん勝ち筋が減っていっているため、

そろそろ本格的に負けるのではないだろうか?


「さて、今日はどんなワクワクすることをしてくれるのかな?」


「そんなことを言えるのも今のうちよ!

始めましょう、決闘条件はもうセットしてあるわ」


そんな強気な一言と同時に

決闘条件の文章が明記されたメニューが表示され、

イエスノーの選択肢のイエスを押して戦闘を開始する。


◆◆◆◆◆◆◆


決闘の場所は闘技場のような場所で

第三回イベント終了後に解放されたステージだ。

強風や足場の悪さ等もないため純粋な実力差が顕著に出るステージで

定位置に立ち、私は籠手を構えて相手の動きをみる。



〈戦闘開始!〉


カウント終了と同時に表示される表示とともに、私は

アルルちゃんから距離をとる。


実際のところ私は魔法を除けばリーチは狭いので

近付くべきなのだが…


「【ラピッドスタート】!」


アルルちゃんの姿が一瞬掻き消えたように加速し

こちらへ向けて右手の剣を振り下ろしてくる。


あのスキルは初速が著しく早いスキルで

それを使って意表を突くというのが目的だと思われる。

速度を生かすには距離が必要で、ならばこちらから接近戦を

仕掛けるべきと思うかもしれないが…


ここで距離をとるという選択肢を取らなかった場合

スキル分のMP消費等を抑えてしまうことになるため

いつ使われるかわからない加速スキルを温存させてしまうので

この場で使わせてしまった方が楽だと思いながら

私はアルルちゃんの攻撃を回避する。


回避そのものには成功するが…それと同時に剣に

白いエフェクトが発生し、地面に叩きつけたばかり状態から

Lを描くようにこちらへ向かって攻撃に移り始める。


「【ターンスラッシュ!】」


横薙ぎに放たれるその一撃はこの位置ではかわし切れないので

右手の籠手で受け、一割と少しHPを削られると同時に

左腕で胴体に向けてストレートの拳とスキルをぶちかます。


「【雷一閃】!」


「【ピンポイントガード】!」


しかし、その一撃はアルルちゃんが

スキルを発動したことによって防がれる。


今のスキルは恐らく宣言して数秒だけ特定個所を

守るスキルだろうかと推測しているが詳細は分からない。


なぜならアルルちゃんは自分の使うスキルについて

効果を一切教えてくれないので推測するしかないからなのだが…

それも超えてこそアルルちゃんの望む私というものだろう。


「『時縛りの茨』」


スキルでガードすると同時に左手に持っていた剣で

私の首を狙って攻撃すると同時に足を軽く踏み込んで跳び、

動ききれないと予測して足を狙い放った茨を避ける。


首狙いの一撃をこちらも同じ方向に首を動かしながら

屈みながら剣の腹を殴りつけることで躱し、

その状態からすぐに体制を整え、足を強く踏み込んで

着地地点へと加速して魔法を打ち込む。


「『ニードルラッシュ』!」


「くぅ…!」


何の効果もなく魔法としては威力の低いただの針を

最大40本ほど打ち込む魔法だが、複数本当たると

ダメージは馬鹿にできないのでアルルちゃんは剣を盾に防御しつつも

着地した瞬間に攻撃へ移れるようにこちらへも目を配っている。


「【凶速稼働】、【シフトアップ】!」


加速して針と同時に突撃しつつオーバーロードチャージ

より効果が数段劣るシフトアップで自分のステータスを強化する。


オーバーロードチャージなどのステータス強化系は

アルルちゃんの使っているスキルのような加速系統を除いて

MPもしくはHPの消費が激しい。


そのため、長期戦には不向きであり

エキシビションマッチの際はミソラがほとんど倒してくれて

使用するリソースがかなり残っていて、なおかつ残っているのが

アルルちゃんやエンダッカスなど強敵ばかりだったということもあり

短期決戦へ持ち込むために使用したが、レベルが下がっている状態で

いたずらに使えば大きな消耗は避けられない。


アルルちゃんは攻撃を受け止める、というよりかは当たる攻撃に対して

自分も攻撃を当てて、ある程度自分もダメージを受けることを前提に

逆に私へダメージを与える算段のようだ。


「【傷への報い(スカ―レイジング)】!!」


私の知らない、新しい切り札らしきスキルを

宣言すると同時に体に赤いオーラを纏い、

こちらへ二本の剣を左から黄色いのエフェクトを纏わせて

叩きつけるように切りかかってくる。


「【ライジングストライク】!」


「ぐっ…!【守護の型】!!【ドラグアッパー】!!」


流石にこの一撃を受けるのは不味いので守護の型で

一時的に防御を上げてドラグアッパーで攻撃を相殺しにかかる。

シフトアップで増加させた威力と凶速稼働の加速で

何とか威力を相殺するまでに持ち込むことに成功し、

アルルちゃんといったん距離をとる。


「はぁ…はぁ…!すごい、やっぱりすごいねアルルちゃん!」


ここまでの均衡状態は初めてだ。

アルルちゃんのHPは先程ニードルラッシュで減らした

一割ちょっとと、今のドラグアッパーによるダメージで

もう一割ちょっとで大体三割程度減っていて、私は

断続的に与えられるダメージに最初に受けた一割半で

同じく三割程度。今までのアルルちゃんだったら

この時点で一割開いている状態だったのに…!


「楽しい、楽しいわフジカ!やっぱりすっごく強い!」


「あははは!!ならもっとやろう、もっともっともっともっと!!」


さあさあさあさあ!!早く!もっと早く!

やっぱりアルルちゃんとの闘いは楽しい!


私は歓喜の感情を爆発させながら、

今度は私がアルルちゃんを攻める番だと正面から突き進むのだった。

主人公

アルルちゃんとの決闘が楽しくて

なんかナチュラルな戦闘狂を発症しかけているし

この前の炎上騒動の時の戦いはマジで失望しながら戦ってた。

何度ぶっ飛ばしても戦いに来るアルルちゃんを

素直にすごいと思ってる。


アルルちゃん

フジカは強いので一回で勝てるわけがないし

何度も戦って分析して勝とうと思っている。

普段の態度から予想される戦い方に

反して凄い頭を使って勝とうとしている


ブクマ、評価よろしくお願いします!

誤字脱字あれば報告お願いします。

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