閑話:ティタさんの幼馴染
眠り姫要素が主人公のスキルにしかない上、
その要素も殴り系のスキルに吸われ始めたので
タイトル詐欺はまずいと思いタイトルを変更しました。
今回も閑話、ティタさんの幼馴染が出てきます
「てぃーたったったった!
我こそは妖精を利用する悪ーい召喚師のてぃただぞー」
「わるいしょうかんしめー!このせんしほたるちゃんが
せいばいしてくれるー!」
ティタさんと何やら見たことのない小さな子が
そんなやり取りをしているのを目にしてしまい、
なにか見てはいけないものを見てしまったと思って
物陰に咄嗟に隠れる。
あの子が前言っていた知り合いだろうか?
にしては、なんだかちょっと…
「ってうぁ!?」
恐らくティタさんのであろう妖精さんに凄い力で首ねっこを
掴まれてティタさんの方に連れていかれる。
すごい疲れた目をしていてその目は助けを求めているように見え…
「あら?…見たわね!?」
「ひっ…!」
ギリギリ小学校高学年の見た目をしたとも言えなくはなく
しかしある一点のみでそれはありえないと否定できる女性が
こちらを睨め着ける。
「待って、私の友達だから。
事情を説明するから待って」
「待つ待たないの話じゃないでしょう!
貴方の知り合いであれ、あんな姿を見られたら
問い詰めざるを得ないじゃない!?」
「こちらが見ていないという選択肢が存在しない…?
冤罪です冤罪!というか城の裏で何やってるんですか!?」
そう、この場所はギルドホームの正面入り口の真反対で
城の裏口の前なのだ。こっちからの方がこれから行く場所に近いからと
通ったらこの光景を見せられている、理不尽だ…!
「…幼児プレイ?」
「直球過ぎるでしょ貴方!」
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数分間私はティタさんの話と女性…
ケイさんの罵倒と叫びを聞きながら現状を理解した。
「はぁ…いえ、人の趣味には口出しするべきじゃありませんし
私も言えたところではありませんが…全年齢のゲームで
そういうことはどうなんでしょうか」
ティタさんの幼馴染であるケイさんはリアルで多忙な人であり
ストレスも非常に溜まりやすいらしく、昔々から
ティタさんに手伝ってもらって発散してもらっていた。
その中で一番発散できるのがヒーローごっこを
小学生のフリをしてやるというのだったらしく、
最近はSRO内でできるので時短が出来ていたが
今回は時間もなく仕方ないのでティタさんの元に出向いてきたら
そこを私に発見された…らしい。
私が言うのもなんだがすごいな…?
「うるさいわよシスコンバカ!ネットで性癖
晒してるようなものなのにどんな神経で行動してるのよ!!」
「姉は全人類共通の性癖では…?」
「え、何なのよその曇りない目…!?
さも当然のような声と表情で言うんじゃないわよ!!」
この人には姉がいないのだろうか?いや、恐らくそうだろう。
よし、それならば私が布教するべきだろう…
「姉は今は病に聞かないって言われてますけど
いつか万病に効く最強の特効薬になる素質がある最強の存在ですよ」
「わからない…本当にどんな経緯でそんな話に飛ぶのよ!?
ある意味ティタよりも読みにくいわ!!」
「兄に教えてもらったんですが、昔の人は言ったらしいです。
『姉に勝てる妹はいない』と」
「貴方の性癖は関係ないのよ!!」
「…あなたの性癖もどうかと思いますが」
そう言うと押し黙るケイさんだが
しかしすぐにまた烈火のごとく怒りだしそうになる…
もののティタさんが抱き寄せて口をふさぐ。
「おーよしよし、かわいいかわいいわがこよー」
「ふが、ふがふがふがー」
ティタさんはそう言ってケイさんの胸を
使って口をふさぎより強く抱きしめると、私に話し始める。
「ケイちゃんね、昔から完璧超人みたいに見られがちでねー?
本当は努力で何とかしてるだけなのに、積み重っちゃった信頼で
どんどん雁字搦めになってっちゃったんだー」
逃れようと暴れるケイさんは何か思うところがあるのか
抵抗が弱まり始め、その頭を撫でて優しく笑みを浮かべる。
「だから信用できる友達もあんまりできなくて、
学校出て社会人になっても友達そんなにできないし…
本当に心を許せるのが私と家族だけって状況が今」
「…ちなみに大体察しているのですが、パトロールの目的って」
「大体想像通りだと思うよ。さっきみたいなプレイを安全にできる場所を
探しておくのと、私が初心者さんたちに気持ちよくプレイしてもらいたいと
思ったからちょっと度々お掃除してた」
知り合いがケイさんならばそういうことになるだろう。
あの場所でそういうことをしていたのか、改めて凄いな…?
「はい、ここまで事情知っちゃったんなら二人も友達だ!
ほらほら、お互いに挨拶してー」
そう言って抱きついていた手を放してこちら側に突き放すティタさん。
その顔は真っ赤であるものの困惑とティタさんに対する信頼を感じる
ような表情を浮かべており、私も真剣に話を聞くべきと判断して
次の一言を待つ。
「この子が…ティタがこんなに信頼するなんてそんなにないの」
そう言って話し出すのはティタさんのこと。
「はい」
「あの子、ちょっと感性が独特でしょ?
誰とでも仲良くできるし仲良くなれるけど、
本当に分かってるのは私と少しの友達だけ」
ご両親も本当に分かり切っている形ではなく
ケイさんに出会って本当の理解者を得たという事だろうか…?
ともかく、私は話の続きを聞き出そうと行動する。
「それじゃあ…私も信用してもらえるという事でしょうか?」
「そう…ね。怒鳴ってごめんなさいね?本当に動転していたのよ、
ちょっと…秘密にしてたことを見られて、ティタと仲良さそうで」
「大丈夫ですよ。私の方がおかしいと思われてることが多いですし
…最近は化け物扱いされますし」
そりゃ当然だろうと思われている気がする。
本当に最近の評価は理不尽だ…
「…ともかく。ティタが信頼してるあなたなら信頼できるわ。
出会いは最悪だったけど、その。友達からよろしくお願いします…」
「はい。よろしくお願いしますね」
そう言って私はケイさんと握手する。
すると背後から私とケイさんの肩を掴んで
ティタさんが満面の笑みで話し始める。
「…じゃあ巻き込んでいいね!ケイちゃん、
どういう役でやる!?」
「えっ!?…新しい敵キャラ…?」
「えっえっ、巻き込むんですか…!?」
いきなりテンションが高くなったティタさんに若干引く。
私も巻き込むのか…!?
「あれがこうでそれがあれで…」
「え、何で真面目にストーリーを組み始めてるんですか!?」
「ああなったらもう止まらないよー、それに
途中で断ったらさっきよりもさらにひどくなるから大人しく
つかまってほしいなー?」
「…あぁもう分かりましたよ!!やってやろうじゃないですか!!」
その後一時間ちょっとヒーローごっこに付き合う事となった。
ケイさん
リアルでは有能社会人として
某社で働いているティタさんの幼馴染。
ストレスをため込みやすい性格で度々
ティタさんに発散させてもらっていて
体の成長が早すぎて疎外感から馴染めなかった小学校時代に
したかったことをティタさんとやったりしている。
頭の回転は速いものの天才と言えるほどではないので
努力で補うタイプ。アバターは中学生くらいの身長で巨乳の剣士
ティタさん
変態に寛容な社会人。
ケイさんよりもそこそこ理解者はいるし
ストレスをため込まないので気楽に生きているが
ケイさんのストレス発散に付き合いだしたはいいものの
最近は一段ヤバいし頻度も多いため負担を減らそうと
巻き込める友人 (生贄)を探していた。
そんな中理解者側の人間である主人公がちょうどよく
発散現場を見つけたので巻き込んだ。
大体性格も似てると思うし何とかなると思っている
アバター
夢なので実年齢-15程度の成長分までなら戻せる。
多少高くもできるし性別も弄れるが
一部の身体的特徴は弄れない場合が存在する
(例えば12歳の時に身長150でバストサイズが
B、17歳の時に身長167でバストサイズDだったとして
設定で操作しようとした場合150センチバストサイズDは
成立しない、設定年齢と同様の身体にまでにしか巻き戻せない)
なお、-15の制限は試験的な物であり、個人差による影響を
図り切れなかったため職員で実験して大体これくらいなら
大丈夫だと思いつつ実装されたものである
ブクマ、評価よろしくお願いします。
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