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運営さんと配信戦

あらすじ

炎上に乗っかりイベント初日に

悪意を持って接触してくる一般プレイヤー。

一般プレイヤーの罵詈雑言を受ける中

そこに助けに入ったのはお兄ちゃんの友達にして、

お兄ちゃんとブログ「永命真道日記」を運営している一人である

真ことシンさんだった。

シンさんは主人公に自分含めてブログのメンバーが

事態の解決に乗り出すこと、今回の事件の犯人と因縁があることを明かし

主人公はそれに協力を申し出て、仲間を得て

炎上に立ち向かう事となった。


今回は炎上に関する運営さんのお話。

次回から戦闘になる…予定です

町からフィールドに出ようと移動を始める。

どう倒すか、どうほかの人を邪魔しないように戦うかと

そんなことを考えながら先を進んでいると…


「やあ、フジカちゃん」


時間が止まったように周りのプレイヤーが

動かなくなると同時に、私の視界に妖精さん…

もとい運営さんが現れる。


「運営さん、すみません…私が過剰なレベル上げをしたせいで」


そもそも言われた通りあそこでのレベル上げをしなければ

ここまでにはならなかっただろう、そう思って謝罪をしたのだが

運営さんは慌てて否定する。


「わー!わー!気にしないで、あの後調べたら君のレベルに近い人は

 なんか数人いたし…僕たちも君を止めなかったんだから同罪だよ。

 だからこうやって解決の手立てを提案しに来たんだ」


「えっ…?」


運営さんはそう言うと、メニューもどきを出して

今回の一件をまとめたと思われる図を表示する。


「今回の一件はプレイヤージェイスを中心として起こった

 でっち上げからの炎上だ。多少のプレイヤー格差も確かに

 存在するし、君のレベルは異常とは言えるけど…

 基本的には炎上理由のすべての起点が嘘から始まっている」


そういって青いアイコンに白い井戸が目印のSNS…

トロッターのツイートをめにゅーもどきに数件表示する。


「これは一応許可を取って資料としてもらったものっていうのを

 前提にしてほしいんだけど、これが今回の炎上関連ツイートだよ。

 その中でも君に対するヘイト、これが一番炎上が大きいね。

 起点が君と僕らのグルで始まってるからここが否定できれば

 大体の炎上が消滅するんだけど、二件目もひどい。

 存在しない本体の秘密機構を暴くみたいなことをされたら、

 こっちもたまったもんじゃないよ…

 ただ本体の劣化を早めるだけなのにね」


「なるほど…あいつがやってたんですね」


あの男、私やアヤさんたちに迷惑をかけるに飽き足らず

ゲームそのものに殴り掛かるとは…なんて嫌な奴なんだ。


「とりあえず、君に手伝ってほしいことがある。

 乗ってくれるかい?」


「もちろんです、私が起こしてしまったようなものですし…」


「気に病む必要はないよ、僕たち運営は楽しんでくれているなら

 オッケーなんだ。邪魔をしてくる外野が悪い」


そう言って運営さんはメニューもどきを切り替えて

二ページ目を開く。


「情報公開と選出プレイヤーとの戦闘…?」


「僕らは運営とグルの部分と存在しない秘密機構を

 公式文書でしっかりと指摘してぶっ潰す…その時点で

 炎上の大半は消え去る。だから君はジェイスを

 ハンディーマッチで殴り飛ばしてやれば君ともハッピー、

 僕らも炎上原因を消せてハッピー…で、終わるんじゃないかな」


そう言って運営さんが一旦メニューもどきを

閉じたのを確認して、私は質問をする。


「一つ質問してよろしいでしょうか」


「なんだい、なんでも答えるよ?」


「戦闘を配信に乗せるってどういうことですか?」


配信。動画サイトに生配信する。

下の方に割と重要そうな項目が記載されていたのを

私は見逃さなかった。


「…ひっじょーに申し訳ないんだけど、

 人っていうのは百聞は一見に如かずって言葉を信じてるように

 自分で見たものじゃないと絶対信用しないんだよ。

 だから細工もできない形じゃないとその後に

 面倒なことになっちゃうんだ…」


「なるほど…」


「もちろん、これがダメなら断ってもらっても構わないし

 こちらも相応の逃げ道を用意しよう」


そう言ってこちらに最大限の譲歩をしてくれる運営さん。

…だが、それを見て私も完全に覚悟が決まった。


「…分かりました、大丈夫です」


「申し訳ないね…でも、こういっちゃなんだけど

 君って名声を集めたいタイプじゃないよね、

 どうして受けてくれるんだい?」


確かに質問して、ちょっと不審に思っていると

宣言した割には軽い返事だとは思うのだが…


「もう兄にネットデビュー

 させられてるようなものなので大丈夫です」


「あっ…ごめんね?」


「大丈夫です、言いたいことがあるとしたら兄に言ってください」


うん、フリキュアコスプレ写真を筆頭とした写真に

誕生日の動画とか諸々でもう晒されているようなものだし

慣れてしまったのだ。凄い恥ずかしい奴は消してもらっているが

最早気にするほどのものではない。


「それと、最後にちょっとレベル上げの風景を…

 ジェイス通報時みたいな感じで記録した奴を上げてもいいかな」


「同じように大丈夫です…ですが、

 顔だけはなるべく写さないで頂けるとありがたいです」


「…担当者から聞いているよ、善処しよう」


レベル上げの途中は必死過ぎて凄い表情をしていた記憶しかない…

なので写されると流石に恥ずかしいのだが、

その点の配慮があるのなら大丈夫だ。


「あとは なにもないかな?」


「大丈夫です」


「あとは炎上が収まるまで自動で悪意を持って絡もうとする

 プレイヤーを即座にブラックリスト入りさせるシステムを

 実験稼働させるから、イベントは問題なくプレイできるはずだよ。

 実験稼働に関してもほとんど完成したようなものを

 最後に使ってもらう感じになるから誤作動とかは心配しなくていいと思う」


「何から何までありがとうございます…」


「いやいや、実質君にやってることは体のいい実験体だからね…

 感謝される筋合いはないと思うよ」


「いえいえ。そんな感じでも配慮がもらえるだけでうれしいですよ」


そこから、日程とかを相談されて

細かい部分を詰めて運営さんと別れる。


どんどん炎上の解決に関わっていくことになっているが

炎上の一端を担ってしまっている以上、私は全力で

解決に乗り出すと決めている。


「よぉーし、頑張るぞ…!」


私はそう決意を固めながら、敵を狩るべく

ミソラたちを呼び出すのだった。

ブラックリスト

入れている最中は完全にそのプレイヤーからの干渉を

シャットアウトする。それをある程度オートで行うのが

運営さんの導入したシステム(二か月後程度に実装予定)


ブクマ、評価よろしくお願いします。

誤字脱字あれば報告お願いします。

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