示せ、導きの歌とともに⑥
今日もちょっと短め、正月の諸々が忙しい…
岩を取り除き、洞窟の外に出て
過去の記録ではなく現在の村の姿を見た。
以前とは異なり草木は枯れ果てて村は燃えカスのようなものが
残るのみとなっていた。
そんな光景の中、私とファルは一番大きな違いである
門の前に重ねられている二匹の水色の竜へ近寄っていく。
「…ファル、ヒルデさん。この結晶なんだかわかる?」
直感と知識を求めてファルとヒルデさんに
質問してみるが、ファルはしっかりと死体を見てから
私の方を向いてへにゃへにゃとした確実に無理だったという表情で答える。
「…先程の竜の像と似たような感覚がしますが
呪いの存在が強すぎてなんとも…」
そんなファルに対してヒルデさんはまだまだ考えているなかで
今の自分の考えを述べるような感じで話し始める。
「さっきの奴よりかは私の使ったやつの方が近いかもね、
爪についてる理由は…砕こうとしたから?」
「え、砕こうとしたからってどういう事ですか?」
「私が使ったあの石ね、錬金術で作るんだけど
確実に記録する代わりに凄い面倒な特性があって」
「面倒な特性?」
「スライムの素材を使ってるだかなんだか…まあそんな理由で
破壊されそうになると記録を守るために結晶そのものが増殖するんだよ」
「ぞうしょく」
「増殖したものは加工できないし、作られた結晶一つにつき
一つしか記録できないしどんな理論なのか一つの結晶に記録されると
全部一括で同じ記録が再生されるようになるし…
まあそんな面倒な特性があってね」
「はえー…」
そんな感じの結晶だったんだ、あれ…
「ってことはこれに触れば記録が見られるんですかね」
「うん、鍵とかはないだろうし多分大丈夫、だと思う」
ヒルデさんから大丈夫だと言われたので触ってみようとしてみるが
急に片方の竜の体が動き出し、立ち上がり始める。
「縺薙%縺ッ縺ゥ縺薙□??シ溪?ヲ謇九↓縺、縺?※縺?
k縺薙l縺ッ菴輔□??シ溽?エ螢翫@縺溘?縺壹□?」
「ひっ…」
声にもならない声が聞こえる。
動くはずのない死体が動いていることは怖くないが
しかしてこの二体が生きているかもしれないという事実に恐れおののく。
「ご主人様!逃げますよ、絶対に勝てません!」
「え、どうして!?」
ファルの宣言に思わず聞き返してしまう。
死体と戦ったことは何度もある、すべてに勝利しているし
勝つこと自体は可能だろうと思っているが
ファルは焦りながら返答する。
「奴らは呪いか何かで生きながらえています!
つまるところラジコンみたいなものです、
あいつらの命を枯らしてもまた補充されて再戦が始まるだけで
絶対に勝てません!」
その理論は私にはわからないが、ファルやミソラの勘や
私の知らない何かを感じ取る能力は幾度となく私を助けてくれた。
ならば今回も信用した方がいいだろうと私は頷き、
逃げる準備をする。
「菴輔□雋エ讒倪?ヲ縺?d縲√◎縺」縺。縺ョ縺ッ繝ォ繝シ繝輔ぃ繝ォ繝医
せ縺具シ∫憾豕√r隱ャ譏弱@縺ヲ縺上l繧薙°?」
ナニカの死体はファルの方へ手を伸ばすものの
私はファルを抱えて逃げ出し始め、数秒で洞窟へ潜り直す。
崩落の危険もあったものの隠れ場所はほかにないため
気にしている暇はなく、洞窟の中を駆け抜ける。
「雋エ讒假シ√Ν繝シ繝輔ぃ繝ォ繝医せ縺ョ蟄宣」シ縺??迪ソ縺ァ縺ゅm縺?
シ√↑縺憺??£繧具シ」
蘇ったばかりでうまく移動できないのか、ナニカの死体は
すぐに追ってくることはなかった。
◆◆◆◆◆◆◆
ひとまず逃げ込んだはいいものの、
どうやって逃げ出そうかと悩んでいたが…
ファル曰く追ってきていない、
ヒルデさんからも何やら妙な感じがするだの言っており
一旦外に出てみることになる。
あたりを見回してみても起き上がった一体以外は何も変わっておらず
その上起き上がった一体もあの場から移動していない。
「窶ヲ繝ォ繝シ繝輔ぃ繝ォ繝医せ縲∬イエ讒倥?譛ャ蠖薙↓繝ォ繝シ繝輔ぃ繝ォ繝医せ縺具シ」
「…ん?ご主人様、何か言いました?」
「いや、私は何も」
「…いえ、これは。なるほど?」
「蠢?′隱ュ繧√k縺九?√↑繧峨?雋エ讒倥?繝ォ繝シ繝輔ぃ繝ォ繝医せ縺ァ縺ッ縺ェ
縺?i縺励>縲縺ェ繧峨?蟄仙ュォ縺ョ鬘槭°窶ヲ縺ェ繧峨?謌代′隧ア繧定◇縺?
※縺ッ縺上l縺ェ縺?°」
「…あの竜が話しかけてきていますね、交渉しますか?」
「交渉できるなら、交渉したいけど」
一応生き?証人なのだ、あの後の話を聞けるだろうし
協力的ならばなんとか話を聞いてみたいが…
結晶の記録で見た彼らの姿がちらつき、大丈夫なのだろうかと
内心で思う。
「…責任は私が取ります。一先ず話だけでも話を聞いてみましょう」
「…わかった。お願いする」
「縺翫♂縲∬ゥア繧定◇縺?※縺上l繧九?縺?縺ェ?
縺昴■繧峨?迪ソ縺ォ蠕薙▲縺ヲ縺?k縺ョ縺ッ諢丞袖縺悟?縺九i繧薙′
縺イ縺ィ縺セ縺壽?縺梧搗繧定・イ縺」縺ヲ縺九i菴輔′縺ゅ▲縺溘°閨槭>縺ヲ繧ゅh縺?°?」
相変わらず私には何を言っているのか分からないが
ファルとナニカの話が始まった。
文字化けというものを初めて使いましたが
別に重要な情報を隠しているわけではないです
ブクマ、評価よろしくお願いします。
誤字脱字あれば報告お願いします。




