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stand by me 永華!

姉とチエちゃんとポトリーさん回。

書いたときの体調が最悪一歩手前だったので

色々内容が狂ってるかもしれない、

私の体はザコ(永久デバフ)

(次回からは体調が回復してから描いたので正気の内容になるはず)


そういえば連続投稿の期間ですが、10月18日に更新停止していたため

約一か月半の間連続更新する予定…ですが最近の体調が終わっているので

その辺でちょっと前後するかもしれない(場合によっては増える)


クリスマスケーキを試作するため、置いていかざるを得なかった

材料など諸々を取りに一旦実家に帰ることにした。


最大の懸念点、私が姉との同棲を始めるきっかけとなった

チエちゃんについては何とかなるようにするしかないだろう。


一応代金を支払って先日改良版…というよりかはスプレー内の

薬品の濃度を上げたスプレーを貰い、

念のためポトリーさんについて来てもらっている。


「これで、本当に大丈夫なんですか…?」


「本当に大丈夫よ、というかこれでダメだったら人間辞めてるわよ」


「人間辞めてないといいな…」


「…仮にも親戚に言っていい言葉ではないわね?」


「そうですよー永華ー。

 仮にも来年から同じ花の女子高生ですよー?」


来るであろう方向にあらかじめスプレーを吹きかけると、

予想通りの位置に襲撃をかけてきたチエちゃんは

一瞬で眠りについたので効果は疑いようがないもののようだ。


眠らせたうえであらかじめ持ってきていたひもで簀巻きにし

拘束したうえで肩に担ぐ。


「貴方相手を見ないで…大丈夫?人間やめてるの貴方じゃない?」


「私程度で人外なら兄とこの子は化け物ですよ」


そう言って私は以前撮った兄撃退装置の内部写真を見せる。


「あら、フロアフライ君じゃない。これがどうしたの?」


「改造されてるんです、しかも電源オンの状態から」


「…はいぃ?」


私はチエちゃんに侵入されすぎて精神が病みかけていた頃

兄撃退装置が正常に動作しているのか疑い、内部を調べたのだ。

その結果としては…


「以前もらった時に撮影した内部写真はこれです、

 この二つの写真を比べてみるとよくわかりますよ」


大きな違いは侵入者を探知し信号を発する部分に

何やら大きな妨害装置のようなものが取り付けられていることだ。

その他こまごまとした機器は調べたところ信号を遅延する装置であり

侵入するための時間を稼ぐものとなっていた。


「で、でも電源オンの状態じゃ内部をいじれないように外側に

 ロックがかかってるはずよ!?無理やりぶっ壊したわけじゃないのに

 どうやって…!!」


「この一件に関しては使用されたパーツから見て

 チエちゃんの単独犯だと思いますが…おそらく

 一回機能だけを強制停止させて改造したものだと思います」


強制停止の信号は私がスマホから送らない限り届かない。

使用された形跡もないうえに、強制停止させられた形跡だけがあると

気づいたときはぞっとしたものだ。


「やり方自体はちょっと私も分からないので説明できませんが…

 調べたところ遅延自体はたかが1秒ちょっと、たったそれだけごまかすだけで

 侵入してるんですから相当のスピードで中に入ってきてるってことです。

 それに比べたら私はまだ人間の範疇ですよ」


「そうかしらね…?いやでもハッキングとかしなきゃ

 機能の強制停止と内部をいじるのなんて無理だし…」


これをしたときは本当に心が弱っていて

慣れない機械作業にも疲れてチエちゃんの侵入およびキス未遂を

一歩手前まで許してしまったが、何とかなってよかったと今は思う。


なお、兄はその気になれば撃退装置を座ったまま回避し続けたうえで

世間話を興じることが出来るものとする。

それに比べれば私はまだまだ普通だ…


「さて、着いたし材料をとってきますね。

 試作品もそれほど悪いものじゃないと思うので作った後食べます?」


「頂くことにするわ。数年ぶりに食べるけど、

 どれくらい上達したのか確かめてあげるわ…!」


◆◆◆◆◆◆◆


あの後チエちゃんを家に放置して

材料をもって帰宅し、試作品一号と二号を作成し

ポトリ―さんに試食してもらっている。


「ん~おいしー!すごく上達してるわね、お店開けるんじゃないの?」


「ありがとうございます、

 いやぁ…クッキー入りのケーキなんて初めて作ったので

 不安でしたけど大丈夫そうで何よりです!」


試作一号機は生地にクッキーを埋め込んだもの、

二号機は焼きあがった生地を三等分にして切った隙間に

クッキーを載せクリームをいれたものである。


「うーん、私は二つ目の方が触感とか含めて好きだけど、

 これよりでっかいケーキに入れるってなると難しいんじゃない?」


「確かにそうなんですけど、まあやりようはありますね。

 とりあえず改良版の三号と四号を焼き上げてから考えましょうか」


「ん~いいにおい~。永華何か作ったの~?」


そんな話をしていると、匂いにつられて部屋から

姉が出てきた。どうやら絵本を書いていたらしく手は絵の具で汚れている。


「ケーキ作ったけど、

 これは晩御飯のときに食べるから姉さんはまだ駄目!」


「えーいいじゃんけちー」


「だめったらだめ!私もあげたいけど体重最近増えたんでしょ?

 ダイエットしなきゃお腹が怖いよ…!」


私は心を鬼にしてそう言う。

最近私が調子に乗っておいしいもの食べさせすぎてしまって

姉はちょっとおなか周りがきつくなってしまっている。


別に高カロリーのものを食べて続けているわけではないが…

単純においしくて量を食べてしまったツケであり

私の責任である以上私が率先して行うしかない。


「うぅぅぅぅ…ダイエット…でも食べたい…」


『おいしそうだなー』


「クリスマスに一番いいの食べさせてあげるから、今日は

 晩御飯の分で我慢して!」


「旅してる時の感覚がまだ抜けないの…!!

 運動してないのに運動してるカロリー消費してる気になっちゃうの…!」


「…明日一緒に運動しよう、私も頑張るから!」


『えー永華が運動してるのみたいな―明日いつ出てくるんだろー』


「…三号と四号、食べるの遠慮しておくわ」


「…え?」


「私もッ…私も体重が気になってきてるの…!!

 気にしないことにしようとしたけどやっぱり無理ぃ…

 なんでご飯全部おいしいのよ…」


『いらないならほしいなー、食べたいなー永華の手作りお菓子』


「ポトリーさんも頑張りましょうよ!やるしかないですよ、

 私も三号と四号が焼けたのを一人で食べるとしたらと

 体重が怖くなってきましたけど!!」


うう、年末年始は誘惑が多すぎる!

なんであんなにおいしいものを年末に固めるのだ、

カロリー考えろ畜生!


『永華―どうしたんですかー』


…幻聴だろうか、いまチエちゃんの声が聞こえた気がする。


『というかみんななんでそんな叫んでるんですかー?』


また聞こえた。

怖くなった私は窓の方を見ると…


『あーやっと気づきましたねー』


「ひっ」


窓に張り付いてこちらを見ているチエちゃんの姿があった。

な、場所が割れて…!?


「おじゃましまーす、ここが永華と義姉さんのお家なんですね」


こちらが対処するために動く前に、数秒もかからずに移動し

玄関からうちの中に入ってくるチエちゃん。


周りを見回しつつもこちらの挙動に注視しており、

何をされても対応できるように気を配っている。


「な…永華から聞いた話とスプレーの濃度から考えて、

 あと三十分は寝ているはずじゃ…」


「あぁ、あの眠くなるスプレーですか?

 あれもう効きませんよ?」


「ど、どういうこと!?」


「永華はぁ、不用心ですよねー?部屋の中に何個か

 あのガスの残りがあったのでぇ…使って耐性つけましたぁ!

 今回の奴は濃度が強かったみたいですけど、縛られたあとに目が覚めました。

 な、の、で!永華たちが家を出た後すぐにポッケの中に入れてた

 ハサミで紐を切って追いかけたんですよぉ」


「化け物!!!!」


「はい、永華のためなら化け物にでもなんでもなりますよーっと。

 さあさああの日の続きを始めましょうか」


くそぉ…!兄といい私の周りには化け物が多すぎる、

あきらめてキスされるという選択肢は私にはない。ならば…!


「姉さんごめん!!!」


「何永はむぐぅ!?」


ムードもへったくれもないものの姉に

マウストゥーマウスのキスをする。

五秒くらいキスした後に唇を放し、茫然としているチエちゃんに対して

キスをする。


「!?!?!??!?!??!」


「ええええええええいか!?!?!?!?!

 なななんあななんあなななんんで!?」



盛大に動転した姉とチエちゃんの姿を見つつも

私は最初に触れた唇の感触を反芻しながら部屋に閉じこもることに決め

部屋に向かって走り出す。


「大胆ねぇ…というかお姉さんだけにすればよかったんじゃ」


そんなポトリーさんの一言をきかなかったことにしながら。

されるなら 先に攻めれば こっちのもん

(五七五)

流石永華さん!俺たちにできないことを平然とやってのける!

そこに痺れる憧れるぅ!!


チエちゃんに家を知られたという事に対する動転と

このままでは本当に唇を奪われるという恐怖にやられた頭で

考えた結果が最後のダブルキスです。その後思い出して

もっといい解決策があっただろうと悶々とする。


今回の一件で姉もちょっと意識を変える結果になりました。

もしや思った以上に私の妹、愛が重い…?

まぁでも今まで通りでいっか!(愛するのは悪いことではないので)

(ただ依存しすぎてる部分だけは改善に乗り出す模様)


その結果として召喚獣のみんなが来るまで料理を教わっていました、

そこそこできるだけで以前から永華の料理のレシピと

作り方は知りたかったのでいい機会だと思ったとは本人の談。


チエちゃんは物言わぬしかばねになった。


フロアフライ君

兄撃退装置の正式名称。

床に設置して装置の内部で認識した不法侵入者を

踏んだ瞬間にぶっ飛ばす。避けられたら自走してぶっ飛ばす。

座ってる相手もぶっ飛ばせるはずだが本気で抵抗した

兄とチエちゃんには無力。


ブクマ、評価よろしくお願いします!

誤字脱字あれば報告お願いします。

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