あなたの名前は
はい。名前を付けていなかった組の名づけ回です、
これでいったん今週は終わりで来週火曜日から
しばらく毎日更新始まります(吐血)
今日もSROにログインした。
そして、壁の外のとある洞窟でいつもの三人とエアリィ以外の
召喚獣たちを呼び出す。
「なんだー」
「こんどははやいなー」
「どしたどしたー」
「お前たち、いったん止まってなさい!
ぴょんぴょん飛び回って羽音がうるさい!」
妖精さんたちが自由に飛び回り、それに対して
スピリットさんがいつも通り叱りつけるもののやはり止まらない。
「まぁまぁ…うん、でも本当にうるさいや。
妖精さんたちいったん止まろうか」
スピリットさんをなだめようとした狩人さんだが
今回はスピリットさんと同意見のようで、妖精さんたちに
注意する。すると、すぐさま妖精さんたちは止まり
特定の位置に留まるようになった。
「かりかりがいうならー」
「がりがりが言うってことは相当だなー」
「うどうどが言うならとまろー」
「なぜお主がいうと止まるのだろうな…」
スピリットさんは本当に悩んでいるようで、
狩人さんにそう聞くと狩人さんは優しげな笑みで返事をする。
「普段から叱りすぎちゃうと効力が
薄くなっちゃうんだと思いますよ、
たまには怒らないことも大事かもしれません」
「…そうかもしれんな」
「(私もそういう経験ある、
という文字を空中に表示している)」
うんうんと頷きつつ、言われたことを飲み込んでいる最中の
スピリットさんに対してカースドウェポン君が話に入ってくる。
初めて見たときは私もびっくりしたものだ、
まさか会話可能だとは思わなかった…
「カースドウェポン、お主もあるのか…?
お主の場合は相当年季がありそうだ」
「えぇ、怒るよりかは自由にさせた方が
いい時は往々にあります。
しかしだからと言って自由にさせるのも良くないですよ…
私の場合それで殺されましたし」
「お主の場合は洒落にならんな!?
大丈夫か、思い出させてすまんな」
「いえいえ、その恨みのおかげで
皆様に会えたわけですし。
なんならその後私が想像してた四倍くらい
酷い死に方して無い腹が捩れる程
笑わせて頂いたので
今はなーんとも思っておりませんよ」
そんな物騒なことを話しているのは悲哀の怨霊さんだ。
時々聞く話によれば当時の仲間に裏切られて殺されたらしく、
その恨みで今の姿になったらしい。
その辺気を使うべきかと思ったが、
どうやらその仲間が相当な笑い話にできるくらいに
間抜けな死に方をしたらしく今は気にしていなかったらしい。
恨みがないのにまだ成仏していない理由については
なにやら小難しい魔術の話をされたのだが要約すると
恨みで魂だけ蘇生したので実際のところ肉体がないだけで
生き物の区分…らしい?詳しくは私もよくわからない。
「今日はなにするんだー?」
「そうだそうだー答えろー!」
「答えろー!」
そう妖精さんたちが騒ぎ立てるので、
私は本題に移ることにした。
「すぐに終わるから大丈夫だよー、
みんなに名前つけてあげようかと思って」
「おー名前!」
「名前かー!」
「うれしいなー!」
フェアリーさんたちが先程よりかは動く範囲が狭いが、
空中で小躍りをする妖精さんたち。スピリットさんたちも
とうとうか…みたいな表情を浮かべて妖精さんたちを見守っている。
地精ちゃんは事前に話を聞いていたため
そこまで興奮せずに黙って聞いているが、
よく見るとぴょんぴょんジャンプしているし
表情もかなりほわ~っとしているので相当うれしいらしい。
「はやくよこせー!」
「うん、もちろん」
そう言ってメニューを操作して
妖精さんたちから順に名前を付けていく。
「妖精さんたちの名前はね、ウィンドさんがミントで
スリーピーさんがフレグラで、スノーさんがスニエ!」
「私食べ物だー!」
「私は何だー!?」
「私もなんだー?」
「後で説明してあげるから今は静かにしててね。
スピリットさんはキャロウで狩人さんはカルシュナ、
カースドウェポンさんはフランベル、怨霊さんはレントリリーで…
地精ちゃんはアオイ!」
我ながらそこそこいい感じの名前になったのではないだろうか?
ウィンドさんは体の全体的な色合いから名前を付けて、
スリーピーさんは眠くなる香水とかがあるのでそこから取り
スノーさんはロシア語の雪から名付けている。
スピリットさんはキャンドルと蝋を組み合わせてみたのが
割といい感じだったのでそれに決め、狩人さんは
カシューナッツの文字の順番を入れ替えてツを消し、
物足りなかったのでルを足したものを名付けた。
カースドウェポンさんはフランベルジュという剣があることを
兄から聞いていたのでそこから取り、怨霊さんは復活の花言葉を持つ
花の名前から取って地精ちゃんはフタバアオイという草があったので
そこから名前を付けた。
「…そういえばえーさん様。なぜ今頃になってなのでしょうか?
いえ、嫌味ではないのですが」
「…知り合いに苦言を呈されたからかな。
言い訳にはならないけど今まで名前つけてあげられなくてごめんね」
「(まぁ主人は抜けているところがあるからな、という文字が浮かんでいる)」
「それは本当にそうなんですよね…」
「いや、でも素晴らしい名前ですよ。
真剣に考えてくださったと思いますし気にすることではないと思います」
「ええ、本当にいい名前をありがとうございます。
今後ともよろしくお願いいたしますね」
それからレントリリーさんとフランベルさんが活動できる夜まで洞窟内で
街で買ってきた召喚獣用のアイテムを使ってお祝いをし、
夜になったらレベル上げをした。
うん…名前を付けていなかったのは本当に申し訳ない…
オオトカゲ?まだ許せない…経験値化するのもなんだか違う感じがするので
未だ召喚獣の欄にいるこの獣を許せる日は来るのだろうか?
私はそんな思いを頭の隅に置いやり、レベル上げを続けるのだった。
カルシュナさん
天然イケメン、当初は鹿の被り物をしているガチムチを
想定していたが流石にそれはどうなんだと心の獣が殴り掛かってきたので
茶髪のムキムキのイケメンになった。無精ひげがある
弓と己が肉体で戦うスタイル
レントリリーさん
ボンキュッボンのないすばでーの幽霊で
生前はその体の嫉妬とかなんやらで殺された。
魔法と幽霊関係のスキルで戦うスタイル
キャロウさん
フレアドレスを着た身長50センチくらいの妖精。
羽ではなく炎のわっかが背中に浮いている。
上位種としての威厳を保つために威厳のある喋り方を心掛けている。
空中から炎の魔法で攻撃するスタイル。
フランベルさん
始めは剣のみの状態だったが、進化してどこからともなく鎧が付いた。
魔力的な何かで文字を作り出して会話し、結構おしゃべり。
呪い等で相手の能力を下げつつ戦うスタイル。
アオイちゃん
戦闘向きではなく支援能力に長けている。
作中で言えば鍛冶師支援特化のチュービルダーと同様の類で
進化すればある程度戦うことができるがやはり支援の方が強い。
その場にいるだけでバフを振りまくので、生存することが利益となる。
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