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第三回イベント、開会式

イベント開会式です。

明日は別視点、ギルドメンバーから見た

イベント開会式となる予定

先日の運営さんが降臨した一件から

しばらくして、私の分の枠を取り合って

ストライカー決定戦がもう一度行われたり

みんなの装備を更新したりして過ごしていた日々も終わり

今日からイベント開催だ。


みんなは選手として入場を済ませたようだが、

私は運営さんに呼び出されて控室のような場所で

私と同じようにエキシビションマッチの相手として選ばれたらしい

二人と一緒に開会式が始まるのを待っている。

開会式の場で大々的にエキシビションマッチの宣伝を行い、

私と他二人を紹介するらしい。


「貴方がフジカさんでしょうか」


「はい、そうですが…?」


隣に座っていた、運営さんに呼ばれたらしい

私以外の二人のうち片方の魔法使いらしき方が話しかけてくる。

もう片方の赤い武道家のような方は黙っているものの

興味津々といった形で私のほうに聞き耳を立てているようだ。


「第一回イベントでの偉業、お聞きしました。

 我々の魂を…藤川作品のファンを救っていただきありがとうございました」


「い、いえ…大丈夫です。別にそんなつもりでやっていたわけでは」


「いいえ、貴方のおかげで迷える幾千もの亡者が救われたのです。

 感謝してもしきれない…」


魔法使いさんは藤川さんの大ファンだったらしく、

私の手を両手で握りしめてすすり泣いていた。


本当に大したことはしていないはずなのだ、ストーリー解説をしたのは

運営であって私ではないし…つまるところ私なんかがいなくても

バラされていた情報のはずだ。


しかし、目の前の魔法使いさんは泣き止まず

なんなら握る手に力が籠ってきてちょっと痛い。


「…私、ギルド「涙のフィナーレ」、ギルドマスターの

 アヤと申します。微力ながら助力をお求めならいつでも応じます」


手を放してお辞儀して席に戻るアヤさん。

いや、見た感じはまともなのに感情がバグるとあそこまでいくのか…

いやはや人間というのは恐ろしいものだ(特大ブーメラン)


「…俺も自己紹介いいか?」


そんなやり取りをしていると、もう片方の武闘家らしき方が話しかけてくる。

普通に見えるがまだ警戒を解いてはいけない、だってまともそうな人ほど

相当にやばいものを隠し持っていることが往々にありうるのだ…

私はチエちゃんからそれを学んだ。


「ギルド「yenジョイ」の一応…ギルドマスターのセンジョウ

 っていうモンだ。よろしく頼む」


…まとも、至極真っ当。そんな言葉が瞬時に頭に浮かんだ。

しかし心のどこかでこの人もどこかおかしいのではないかと

挙動不審になり、全身を見続けるが異常は見つからない。

そんな私を不審に思ったのか、強い警戒を込めた目で

こちらを見ながらセンジョウさんがこちらに話しかけてくる。


「あの、あんた…なんで俺のことそんな見てくるんだ?

 貧相な体が好きとかそういうのなのか…?」


「…いえ、何もありません。

 少し最近会う人会う人ほぼ全員が少しおかしな人ばかりだったので」


「そ、そうか…俺もそうなんだ。ここで会ったのも何かの縁、

 困ったら頼ってくれよな」


そう、アヤさんをチラチラ見ながら言うセンジョウさん。

私と同じような人がいるとは…世界は広いのだということを実感する。

私はセンジョウさんと固く握手を交わして開会式を待つのだった。

新キャラ紹介


アヤ

藤川シナリオ大好きで特に「モノクロームオンステージ」がお気に入り。

隠しシナリオがあるという話を聞き、多くのプレイヤーが存在を

否定したシナリオの存在を信じて探し続けた人間。

今は亡き竜王に花束をイベントを発端とした

藤川シナリオの隠し要素解放の法則が暴かれた瞬間

モノクロームオンステージの隠しエンディングを秒で発見し

クリア、惰性でプレイしていたSROを本気で取り組んだ結果

魔法職として最高クラスの実力を手に入れた。

プレイヤーネームはモノクロームオンステージの主人公の名前

「黒崎彩芽」から取り、ギルドの名前は見つけた隠しエンディングの

名前から取っている。


センジョウ


普通の人。以前のゲーム仲間とともにSROをプレイし始めたが

キャラメイクの際に寝ぼけてリアルそのままの状態で

ゲームを開始してしまいそれまでネナベしてたのがバレた。

その結果半ば姫プ染みた扱いを受け、割と周りの人間に

ちょっと不信感を持っている。

しかしゲーム自体の実力は高く、姫プ扱いを受けているだけで

本人の武闘家としての強さは折り紙付きである。

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