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乙女?の茶会

予告通りせすさん回。

思ったよりヤンデレがマイルドな感じになった

「おしえてーおしえてー」


「駄々をこねないでください…

 成人女性が見た目小学生に縋らないで…」


「おーねーがーいー」


ログインした瞬間からこれだ、困惑してしまう。

新メンバーのせすさんが私に何故か必死に

ふぃろーさんの話を聞こうとしてくるのだが…

しかし、こちらの反応が芳しくないことに

機嫌を悪くしたのかせすさんは拗ねる。


「ふーんだ、そっちがその気ならこっちにも手があるんだから」


そう言うとせすさんはメニューを操作し

何やら一枚の紙きれを取り出す。


「こればらしちゃおっかなー」


「!?!?!??」


「ふっふっふ、嫌なら協力することだねー」


せすさんの手には、私が兄にフリキュアのコスプレを

させられた時の写真が握られていた。

ば、バカな…!?あれが世に出(アップロードされ)たのはものの一分ちょっと、

投稿されてすぐに兄に精神攻撃を加えて削除したはずだ…!!


「フジカさんの顔見てなーんとなく記憶のどこかをかすめてねー、

 探してみたらよゆーで出てきたよ」


「情報化社会めぇ!!」


短時間であの写真が流通しているという事実に頭を抱えるが

現状他のみんなにバラされる危険性が高いのは

せすさんだ。何とか対策しなければ…!


「さーて、どんなお話をしてくれるのかなー」


そう鼻歌を歌いながら言うせすさんだが

さすがに他人の情報をぺらぺら話すわけにはいかないし…

が、あの写真をばらまかれたくもない。

八方ふさがりすぎる…


「むー、まだ迷ってるのー?」


「一応他人の情報をペラペラ喋るような倫理観は持ってないので」


「うーん…じゃあこうしよっか」


そういうとせすさんはもう一枚紙を取り出し、私に手渡す。


「今度の日曜日、一緒にお茶しよっか?藤野ちゃん」


ひぇっ、苗字まで割れてる…!?


◆◆◆◆◆◆◆


そんなこんなで日曜日、

私は戦々恐々としながら指定された喫茶店まで訪れていた。


「ひゅっ…」


雰囲気ですごい喫茶店だということを察する。

コーヒーを豆とかから挽いて一杯でお札が飛ぶ感じの場所だこれ…


「流石に高校生を札束飛ばすような場所に呼ぶわけないでしょーが。

 私の懐を疑われるような考えはやめてほしいかなー?

 藤野ちゃん」


「もぴゃぁ!?せすさんですか!?」


「はいはいそうですよーここでは華でお願いしまーす」


背後から話しかけられた私はびっくりして変な声を上げてしまう。

振り返るとそこには…


「…お嬢様?」


「その言い方好きじゃないからやめて欲しい」


「あ、はい」


ザ・お嬢様と言った感じの人が立っていた。

服の生地もいい奴だし縫い方もなんか独自のもの

…オーダーメイドという奴か?だし、相当凄いお宅なのかもしれない。

別に服には興味はないのだが、兄がしつこくその辺の知識を

植え付けてくるのでわかってしまった。


「さーここ座って座ってー、そしてキリキリはいてもらおうかー」


そう言って席まで押され、

店員さんに適当に二人分のコーヒーを注文される。


「出向かない選択肢もあったんだから、

 お話しする気はあるんだよねー?」


「迷いどころではありますが…ひとまず話を聞いてみようと思いまして」


「ふーん?何を聞きたいの?」


一応話を聞いてくれるようだ…

そう思って私はここまでで抱いた疑問を一つ口にする。


「ふぃろーさんとのご関係は?」


「………コイビトダヨ?」


「嘘ですね」


流石にふぃろーさんの嫌がり方を見てそれを

信用するわけはない。


「うん、あぁそうなんだけど…」


「歯切れが悪いですね…ストーカーですか?」


「そんなんではない!!だんじてそんなんではない!!」


声を荒げて言うせす…華さん。

ではどういう事だろうか?と思い質問しようとするが、

先に答えられる。


「幼稚園の頃からの、お友達です」


そう絞り出すように言う華さん。

えっと…つまり?


「長年片思いしているふぃろーさんと恋仲になりたいけど

 勇気が出ず、外堀を埋めるために情報を求めていると…」


「なんで今の情報量でわかるの!?」


「乙女の勘です」


兄と最近鍛えようとしてくるふーさんの影響で

こういう推測は得意になってしまったのだ、別に誇れはしないが…

そして、平静を装って華さんは続ける。


「話が早いのはありがたいのだけど…ま、まあいいわ。

 それでこちらは話したのだし、話を聞かせてくれる?」


「いえ…まぁ大丈夫ですね、そんな犯罪に使われる感じじゃなさそうなので」


そんなこんなで和解した私たちは、

ふぃろーさんの話に花を咲かせるのだった。

せすさんの本名は彩織華(さいしきはな)です

家具とかキャンピング関連を充実させてった結果

某企業の影響を受けなかった稀有な会社のご令嬢

(主に某企業が攻めてたのは電化製品だったため)

ふぃろーさんはなんか誰にでも優しくするから

皆に人気ある人です。狙ってる人はいるけど

華さんが強すぎてほぼ皆諦めてる(一部はまだ熱心にアタックしてる)

ふぃろーさんが逃げた理由としては

髪と目の色変えただけでほぼ本人なのに

ぱっと見で気付けないふぃろーさん側に問題がある

まぁ目が濁ってたからしゃーないしゃーない

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