女王さまとまじない
今週はこれで終わり…ではなく明日から三日間の詫び更新のターンです
ティタさん回は一応これで終わりの予定
そして話は戻り、私たちは妖精の森を進んで行く事になったんですねぇ。
ティタさんの話だとしばらく歩けばたどり着くらしいんですがねぇ…
今のところはたどり着く気配はないですねぇ。
「ここに来すぎて口調が変わってきちゃったんだよねぇ」
そう言いながらからからと笑うティタさん。
私はそれを見ながら目の前の道らしきものを進んでいく。
さっきから進めど進めど獣道が続いているのだ。
通常のエリアでも獣道よりかはマシな道っぽいものが続いているのだが
ここは完全な獣道で大分疲れる。
「もうすぐだよ!もうすぐ!」
「やしろまでもうちょっとー!」
「はやくはやくー!」
「急かすもんじゃないよお前たち…」
「まぁまぁ。スピリット殿も考えすぎると体に毒ですよ」
「それはそうなのだがな…はぁ」
凄く元気な妖精さんたちと、それを見てため息をつくスピリットさん。
そしてそんなスピリットさんを思いやる狩人さん。
「楽しそうだねぇ、うちの子たちもこんな感じだけど
君の愛し具合が分かるようだねぇ」
そう言いながら肩の妖精さんの頭を人差し指で撫でるティタさん。
しばらく撫で続けた後、唐突に前を見て私に言う。
「おや、ついたみたいだねぇ」
目の前に広がる景色は変わった様子はないが…
だがしかし、私の召喚獣達は気づいているようで各々の反応を返す。
「すごいですね、天然の身隠しの術ですよ。
噂はかねがね聞いていましたが妖精の仕業だったという事でしょうか?
スピリットさんは何か知っていますかね」
「いいや、これは女王様固有の力だ。
女王様は天然の身隠しの術を操れるからこそ女王様なんだ」
「女王様ってどんな人かな!」
「きっととってもきれーな人だよ!」
「すっごく強い人かもよ!きれーだとも思うけど!」
そう言いながら前に進む皆。
前に進むとみんなの姿が水に沈むようにとぷんと消えていったので
私はそれに続いて前に進むと、目の前の景色が変わっていく。
「ようこそ魔術師殿達。私の城へようこそ」
そう、妖精さんたちを人間サイズにしたような人が言う。
妖精さんたちの話で言えばこの人が女王様、ということだろうか?
そしてここ、やしろじゃなくお城だったのか…
「女王様。再びのご招待ありがとねぇ」
「いえいえ。供物を持ってきてくれるのであれば
このような場所、いくらでも来ていただいていいんですよ。
あなたの語るお話はいつも面白いものですので」
あまり通い詰められるのも考え物ですがね、と
指を唇に当てながら言う女王様の姿は様になっていると思う。
「そしてそちらの方は始めてこられた方ですね、はじめまして。
女王を務めさせていただいておりますティタニアル・エストールと
申します」
凄い横文字のファンタジーっぽい名前の方だ、
そう言いながらティタニアルさんはこちらに向けて掌を向ける。
「初めて来られた方にはこちらを差し上げることになっているのです。
どうぞ、お受け取りください」
そう言うと、何らかの魔法を使い
私の体に光の粒が覆う。
【魔法〈妖精のワルツ〉を入手しました】
【〈十三の魔女〉の所持を確認。複合し〈十三の呪い〉へと変化します】
「ファっ!?」
え、十三の魔女と複合!?
分からないが、強化されたという事だろうか…?
「っつぇあい!?」
左手があっつい!!あっつい!
地面に倒れて転げる私。しばらくして
熱さは引いたが、代わりに茨と時計のような刺青が入っていた。
え、なにこれ…
「だ、大丈夫でしょうか!?」
そう言ってオロオロしながら近づいてくる女王様。
「い、いえ。大丈夫です」
「そう、ですか…?ですがその手の刻印、
相当まずいものなのでは…」
そう言いながら手の刻印をなでる女王様だったが、
触った瞬間、焦ったような顔で私に話を始める。
「これ本当にまずいものですよね!?
ああ、私はなんてことを…!!」
そう言うと、私の目の前にメニューもどきが開かれる。
【連鎖イベント「眠り姫の呪い」を強制受注します】
【呪いカウントがスタートします、カウントがゼロになった場合
〈十三の呪い〉スキルが消滅します】
【クリア条件は「妖精女王ティタニアル・エストール」と協力して
呪いに打ち勝つこととなります】
【期限は現実換算で3か月です】
【期限内であれば自由に妖精郷への入場が可能です】
【クリアした場合〈十三の呪い〉が上位のスキルへと変化します】
情報量が!!多い!!!
唐突に生えた主人公強化イベント、
書いてるときは気づかなかったものの
某書籍化すっ飛ばしてコミカライズした
理想郷の最先端っぽくなってしまった
次回は一応フィムさん回の予定
ブクマ、評価よろしくお願いします!
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