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口喧嘩もほどほどに

今週はこれで終わり。

ロルルアさんとグヴァンさんのお話、

タイトルセンスがないことを毎度思い知らされる…


「grrrrrrrr!!!」


私は目の前の敵にとどめの一撃を加え

倒したことを確認してから一息つく。


「ふー。これでいいかな?」


突然起こった魔導伝承の強化。

体を慣らす意味でも早くレベル上げをしたかったのだが

チエちゃんの乱入でどうもうまく行かなかった。


だが、今日ようやくうまくいった。

今まで以上に火力出力機動力、全ての能力が向上した

魔導伝承のある程度の制御に成功したのだ。


まぁ、結局のところ出力がデカすぎるので

その辺の感覚をつかむまで永遠に敵を粉砕していただけだったのだが。


「ようやく、おしまい?」


ミソラがそう聞いてくる。


「今日の所はそうかな」


「あー!おわったー!二人とも―!おわったよー!」


ミソラが倒れてグロッキーになっている

グリムとファルに向けて叫ぶ。


ファルがマシェルさんに会ってから異様にやる気を出し、

そこまで急激に強くなるわけでもないのに凄い速度で

敵と戦い始め、それに付き合わされたグリムは

早々にスタミナ切れを引き起こしてリタイア。


グリムがスタミナ切れを起こしてからしばらくは

ファルも戦っていたが、そこまでスタミナが続くわけもないので

しばらくしてファルもダウン。


いつも通り戦っていた…まぁ私はいつも通りではなかったが

ともかく普段のペースで戦っていた私たちはそのまま

戦い続け、今に至る。


「よぅ…やくぅ…?」


「あぁ~わたしのまけ~わたしはみそらよりよわい~」


地面に倒れていたグリムは最初にダウンしてから

回復に専念して動かなかったのもあってかふらふらと立ち上がる。


逆にファルはまだまだ体力が戻りきらないどころか

ミソラより早くダウンしたことに落ち込んでいるようだ。


二人とも自力での移動が難しそうだったので

私とミソラはダウンした二人を背負って町に戻ることになった。


◆◆◆◆◆◆◆


二人が回復して、一応反省会のようなものを開いてから

しばらく。町を散策していると、武器や防具のお店が並んでいる

区画で新しくギルドメンバーになったロルルアさんを見つけた。


「____!!!」


「___!!」


よくよく見てみると、誰かと何か言いあっているようで

何かトラブルがあったのかと近づいてみると、

言い合っていた相手は私と戦ったグヴァンさんだった。


「だから!ヴァルヴァドロスとアーヴィスが最強だ!

 番外戦術が響いただけだろ、あんなん無効試合にもほどがあるわ!」


「いーや、ヴィレイドールとヴィレルオだ!

 一期ラスボスの脳を埋め込んでの反応能力とパイロットの腕!

 メンタル!番外戦術なんて関係ないね!!!」


「一期ラスボスのだってヴァルヴァドロスには

 コテンパンにやられてたじゃねぇか!

 しかもヴィレルオも一期ではコテンパンだったしよ…!」


「それ言っちまったらアーヴィスだって___」


私は近づいたもののすぐに離れることを決意した。

宗教戦争ほど手を出さないほうがいいと兄に聞いたことがあるので

私はそそくさとその場を後にしようする。


兄のことは信用しないが兄の知識は信用しているので

こういうのは離れたほうが得策なのだ。


そっと忍び足で逃げようとするが気付かれ、

二人に接近される。近い近い!


「「すみませんでしたぁ!」」


そう言って腰を九十度に曲げる二人。

どういうこと?温度差や態度の急変などが相まって

よくわからないことになっている。


「経緯を説明するのでジリジリ後ろに引くのだけは

 辞めてください、視線が痛い…」


◆◆◆◆◆◆◆


「…と、いうわけで」


事の発端は、ロルルアさんがグヴァンさんに素材の採取を依頼した

ことにある。ロルルアさんはアルルちゃんの装備を

ビキニアーマーではない他の装備にするために最前線のとある鉱石を

求めたのだが、ロルルアさん一人では全くたどり着けない場所に

それはあったらしい。


そこでちょうどよく暇だったグヴァンさんに事情を説明し

一緒にその鉱石を採取しに行き、その最中での雑談で

二人ともあるアニメが好きだという話になり意気投合、

素材は採取できたもののそのアニメの最強キャラ談義になってしまい…

議論がヒートアップしていた最中に私を見つけ、

知り合いがいることで途端冷静になった二人は

私のほうに向かってきて謝罪…といった感じだったらしい。


「そういうのはご法度だとわかってはいるんだが

 趣味がかなり似通ってたもんでな、うっかり白熱しちまった」


「いや本当に。好きなキャラまで被ってるとは思わなかったぜ」


「いえまぁ…私も人のことは言えないと思いますが

 ほどほどにお願いしますよ」


姉に対する反応は割とやりすぎている部分はある気がするが

止める気はない。だって姉最高なんだもの…

というか毎秒存在しているだけで尊みをばらまく尊み兵器なので

やり過ぎの概念は存在しなかったのだ、きっと(確信)


「あぁ、今後は気を付けることにするよ」


「すまねぇなフジカさん。俺たちの口喧嘩に付き合わせちまって」


「いえ、むしろ更に妙なことにならずに解決してよかったですよ」


そんなこんなで二人との会話を終え、やることをやりきった私は

ログアウトするのだった。

最強談議でアホやってるときに知り合いを見かけて

白熱してた頭が急に冴えた記憶(羞恥とか諸々の感情が出てくる)


ブクマ、評価よろしくお願いします!

誤字脱字あれば報告お願いします。


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