表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
125/416

いとこがやってきたぞ

明日も投稿いたします。

私は今、いとこのチェー二・ガラリェータちゃん…

チエちゃんに自室に侵入されている。


「おや、どうしました?」


流石に部屋に侵入されたのは事実なので正座をして

反省してほしいと指示したのだが。


正座していても目線が立っている私と同じくらいの高さなので

格差を感じざるを得ない。


身長高いしおっぱいも大きいし社交性も抜群、

日本語もペラペラなので完全に私の上位互換であり

私は勝つ気もないし勝てる気もしないすごい子である。


「勝手に部屋に入ったのは申し訳ないのですが…

 やはり寝起きの永華はかわいいですね。おじさんとおばさんに

 内緒にしてほしいってお願いしてから来て正解でした」


そう言ってほわほわとした笑顔を浮かべるチエちゃん。

かわいい…でも悪意はなくとも流石に勝手に入らないでほしい。


「久しぶりですね。今回は何をしに?」


前回チエちゃんがこっちに来たのは去年の夏。

これまでチエちゃんがこっちに来たのも大体夏休みの期間だった。

だが今は冬であり、今年は来ないと思っていたのだが…


「実は私、来年から永華の学校に入学することになりまして。

 その準備とかを兼ねて来ました」


「チエちゃんがうちの学校に?」


チエちゃんは私より年上そうに見えるが、私が一歳だけ歳上だ。

誇れることではないのだが…


「はい。というのも、パパが色々あって私関連でキレまして」


「おじさんが…」


チエちゃんのお父さんは中々に渋い顔の人なのだが

チエちゃんを溺愛していて、オブラートに包まずに言うならば過保護。

それを知った時は兄の姿を思い浮かべながら血縁って恐ろしいなと

戦慄した。


「私が単に文化祭でちょっと仲良くした男の子がいたんですが、

 それに対して大層お怒りで」


「うん」


「それに対してママが怒って、喧嘩になりまして」


「うん」


「その結果としてママが勝ったので、一旦パパに反省してもらう

 意味も含めて私がこっちに来ました」


「なるほど…」


チエちゃんの事だから、本当にちょっと話してただけなんだろうな

と思うのだが、おじさんからしたら十分だったらしい。


喧嘩になった理由も分かる。

おばさんは常識的な人なので、おじさんの言っていることを

ダメだとはっきり言いきったのだろう。


行動力もかなりある人なので、チエちゃんをこっちに送ることも

納得できるにはできる。


「それじゃあ、来年の4月からこっちに?」


「いえ、もうこっちに高校卒業までは」


「え?」


流石に中学卒業まではあちらにいると思ったのだが…


「リモートでなんとかできるらしいんですよね。

 ママが学校に問い合わせしたらしくて」


あー、そう言えばその手があったか。

十数年前の流行り病の影響もあってそういう環境は

かなり整えられたと聞くが、もっぱら使われるのは

怪我などで長期入院する場合か、不登校などへの対応らしい。

今回に関しては家庭の事情での諸々だったようだが、

事情を説明したら何とかなったのだろう。


「んーと、じゃあ…よろしくお願いします?」


「はい。不束者ですがよろしくお願いします」


ひとまず互いに挨拶を交わし、この一件は一旦決着がつくのだった。


◆◆◆◆◆◆◆


チエちゃんがうちに来た夜。

晩御飯のときにあーんしてきそうになったり、

お風呂に乱入してきたりしたのだが

それ以外は普通の日常を送っていた。


もういい時間なので布団に入って寝ようと思ったのだが、

部屋のドアがノックされ、ガチャリとドアが開かれる。


「お邪魔しますね~」


何故だ。寝巻状態のチエちゃんを目にしながら私はそう思った。

普通のパジャマなのだが、おっぱいが大きいのでパジャマの布が

押し上げられてカーテンみたいな感じになっていて

えっちな気がする。


そんな雑多な思考を振り払い、私はチエちゃんに聞いてみる。


「どうしたの?」


そう言うとチエちゃんはちょっと頬を染めてもじもじしながら

言う。いやどうしたのだろうか?


「変なことをしに来たわけじゃないんですよ。

 ちょっともう少しお話したくなったんです」


普通の話だ、さっきの動きは何の意味があるのだろうか?

私はそう考えるが、考えるだけ無駄と思いチエちゃんの

お願いに返答する。


「うーん…ちょっと夜も遅いし、ちょっとだけだよ?」


私がそう言うとチエちゃんはぱあっと明るい顔をする。

そこから私のベッドの上で私の隣に座ってきたのだが、

ちょっと近くはないだろうか?


「永華の学校はどんなところですか?」


「うーん…私の学校かぁ。普通だと思うよ?

 いやまあ、テンション高い人たちはいるけど」


「へぇ…どんな人達なんですか?」


「罰ゲームか知らないけど、私に告白してくる人沢山いるんだよn」


「は????」


怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い!!!!!

私が言い切る前に凄い形相で私の顔を真正面から見つめてくるチエちゃん。

顔を両手で固定されてしまい顔を背けることもできない…

え、何かおかしいこと言っただろうか?


「それは、なんにんですか」


かなり怒気の籠った声で私に聞いてくるチエちゃん。

えーと、今年の4月から今までで、6月までは毎日告白されてたし、

7月からも一週間に2~3回は告白されてたから…


「えっと…170人くらい…?」


何か大きなひびが入るような音がした。

私の頭かと思ったが、痛みはないし違うだろう…違うよね?

流石に痛いのは勘弁してほしい。


「わかり、ました」


そう言うとチエちゃんは強引に私の顔を自分の顔に近づけ、

キスをしようとするような顔をするのを見て私は…


「だっらっしゃあぁぁぁぁあっぁ!!!!」


強引に手を引きはがし、一定の距離を取る。

一応は撃退装置を超えてきている相手なので油断はできない。


ファーストキスは姉に上げると決めているのだ。

こんなところで失ってたまるか…!!


「永華。私はもう限界です」


「なんで…?」


単に罰ゲームの話じゃなかったのだろうか?

しかしこの圧はヤバイ。正直何が彼女を突き動かすのだろうか…


「私、本気なんですよ。本気で、永華が大好きです」


前から言われてるから知っている。

だが親愛の類じゃないのだろうか…?


「分かっていないようなので、全力で、体に分からせます」


これは壮絶な戦いになるだろう…

私はなんとかこの事態を収束させるために頭を回すのだった。

チエちゃん

主人公への感情がクソ重な主人公のいとこ。

割とアピールしているのだが主人公がクソボケなので

結果はお察し。親愛にしては重すぎないかと主人公に思われているが

主人公が姉に向けた愛情の方が遥かに重いことに気づいていない。


チエちゃんパパ

主人公のお母さんの兄弟。一人娘に対して

過保護なので周りに呆れられている。

娘が関係しなければただのいい人である


チエちゃんママ

常識人であり、パパに積極的なアタックを仕掛けて

結婚した。しかしパパの溺愛っぷりには

内心嫉妬しており、諸々含めて解決するために

今回の一件を仕組んだ。


ブクマ、評価よろしくお願いします!

誤字脱字あれば報告お願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ