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血戦！ギルドメンバー選抜②

今週はこれで終わり。

今回の章でやりたかったことの一つが解決しました

「オォォォォォ！！！」

一番槍は俺だといわんばかりに

１０人ちょっとの人がこちらに突撃してくる。

その後ろで魔法使いらしき方々が後ろから魔法を放ち始めており、

視界が色鮮やかに彩られる。

「ファル、お願い」

「はい！ご主人様の為…壊れろ、〈砕龍撃〉！」

ドラゴンクローのように、しかし

ドラゴンクローの数倍は高い威力で放たれたパンチは

直撃した人の体力を根こそぎ奪い、

突撃してきた人を風圧で吹き飛ばして魔法使いらしき方々に激突し

二の矢三の矢で放とうとしていた魔法が発動できずキャンセルされる。

まずは一人。そして吹き飛ばされた方々もかなりダメージを

食らっているとはいえまだまだ残っているだろうし、

早くした方がいいだろう。

「くそっ！仮にも結構前線走ってる奴らだぞ！？

　あんな塵を払うようにやられるってねぇだろ！？」

「迷う暇があんなら倒す方法考えろ！！

　俺たちだって切り札はあるんだ、切っても惜しくない奴から

　切り札切ってごり押せ！」

そこからは大混戦だった。

魔導伝承を何度か使おうか迷ったが、

初撃でかなり警戒を強めすぎたことで動きが悪くなり

ファルやミソラ達全員に対する対処が追い付かなくなった結果

次々とと倒されていき、今は残り五人まで追い詰めている。

だがその五人は負ける気などさらさらないといった表情で

闘志をこちらに向けてくる。

「待ってたぜぇ！この時をよォ！！」

残っていた２人のうち一人がそう叫ぶ。

「さァさァさァ！！もうかくれんぼはおしめぇよ！

　こっからは全力全開、本気でいくぜぇ！！！」

「思う存分暴れるぞグフィー！私も一緒にやる！！」

叫んだ一人をもう一人も肯定し、二人が人が一斉に叫ぶ。

どうやらこの二人で協力していたということだろう。

何かしらの切り札を切ってくるに違いないので

最大級の警戒を保つ。

『『【魔導伝承』』

魔導伝承か、あれから結構な人が獲得したとは聞くが

発見された総数がまだまだ少ないらしくそこまで使える人は見ない。

つまるところ彼らは相当出来る奴らという事、

こちらも魔導伝承をする用意をしておこう。

『神徒(メイジュ)】』

『来やがれ惨鬼(ジャック)】ゥ！』

神徒と叫んだ人は空から謎の天使のような存在が

舞い降り、その翼で全身が覆いつくされる。

惨鬼と叫んだ人は黒い霧が全身を覆い、その内側で

赤い二つの目が光る。

エフェクトは消え、私とヒルデさんの魔導伝承のように

装備が変わったの姿があった。

１人目は聖職者のような雰囲気を漂わせ、

綺麗な白い鎧に身を包み、片手に

槍と斧が合わさったような巨大な武器を軽々と持ち上げている。

２人目はぼろぼろのマントに身を包み、

そういう効果の装備なのか武器も視認できない。

しかしマントの内側に見える装備はいずれも

相当使い込まれたことが容易に想像でき、

幾度となく持ち主を守ってきたことを伺える。

さて、私もやった方がいいだろう。

ヒルデさん、準備は良い？

「いつでも」

「うん。【魔導伝承(ファイナライズ)：竜姫(ヒルデ)】！！」

私の意志で使うのは初めてかもしれない。

最初はヒルデさん操作だったし、

それからも強敵相手に私がミスをしたときに

ヒルデさんが交代するする形で使っていたくらいだったと思うし。

私の体を蒼い炎が覆う…え？蒼！？

「かんりょー」

変身が完了すると、

見た目はいつもの装備のままだが、

配色がオレンジや赤が多かったのが

蒼や水色を基調とした色のデザインに代わっていた。

「強くなったから、ピンチの時に

　交代しないようにした。そしたら

　これまで交代用に使ってた分のリソースを

　火力に追加できるようになったから

　やったらこうなった」

なるほど、とりあえず不具合とかではないようだ。

という事は一人前とまではいかずとも

半人前までは行けたという事だろうか？

嬉しく思いつつも、

これまでのようにヒルデさん頼みではいけないだろうし

頑張って行こうと内心決意する。

「戻そうと思えば戻せるから、戻したいときは言ってね」

なるほど。ありがたいな…

そんな思考をしつつも目の前の二人は

警戒を強めて武器を構える。

「おいおいおい！姿がちげぇぜ！？」

「警戒していくぞ！何をされるか分かったもんじゃない！」

そう言って地面を蹴り出し、攻撃を仕掛けてくる二人。

とりあえず回避、と思いつつ軽く地面を蹴り出すのだが…

想定より高く跳んでしまい、回避以上に二人から離れてしまった。

「ええい、もうやけくそだー！！」

この形態がどれだけ能力の上昇をもたらしているか、

いまいちわからない以上出し惜しみはしていられないだろう。

私は拳を握って、神徒何某の方へと向かっていくのだった。

今回やりたかったことは一応主人公以外の

魔導伝承を使える奴を出したかったという感じ。

神徒は某運命のガチムチ白鎧のロンギヌス使い

をイメージしていただければ。（ただ武器はハルバート）

惨鬼はなんとなくですがボロボロのフード付きのマントに

胴体が黒い金属の鎧、足元がなんかジーンズっぽいのと

ロングブーツ履いてる感じの中二スタイル。

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