ある日のファンクラブ②
ちょっと早めの投稿。
「じゃあ意見をまとめようか」
話し合いは紛糾した。
体調不良が回復してから藤野さんを交えたい派と交えるなカス派に別れ、
血で血を洗う争いに発展しかけたがその話は今はどうでもいい。
「まずは運動したい組、屋内で静かにしたい組、カラオケやゲーセンで
遊びたい組に分かれている形でみんないいね?」
反論はない。
先ほどまでの騒動で力を使い過ぎた可能性はあるが
その可能性は無視する。
「とりあえず一旦内容はさておき
どれがいいか多数決するよ、順番に言っていくから
どれかに一回手を挙げてね」
順番に手を挙げてもらい、
結果が出る。
「えーと、運動組が多数なので
運動して親睦を深めることになりました!
次に種目を決め・・・」
「はい!」
「はいなんでしょうか警備会長」
彼の名前は鈴木景日。
この学校の生徒会長で、最初はファンクラブをつぶそうと画策していたが
結果としては会員となった上で藤野さんの警護につき始めた結果
名前がけいび、と読めることから
警備会長と呼ばれるようになった。
本人もそうなった経緯については誇らしげに語っている。
「ドッジボールなどいかがでしょうか」
「ドッジボールですか…わかりました、意見の一つにしておきましょう。
他には何かありますか?」
反論がない。
意外だが、みんなドッジボールで固まっているらしい。
「では、反対意見もないようなのでドッジボールに決定いたします。
明日の放課後に体育館を借りて行いますので、皆様よろしくお願いいたします」
そんなこんなで、ファンクラブ全員でドッジボールをすることに決まった。
ちなみに後々警備会長に話を聞いたら、深い意味もなく提案したら
即決で驚いたとのこと。
根回しなしにあの結果になったのは警備会長の人徳のおかげという奴だろうか?
◆◆◆◆◆◆◆
そして翌日の放課後。
運動部の協力もあって体育館貸し切りで
ドッジボール大会が始まった。
トーナメント式で進め、
初戦から中々の盛り上がりを見せた。
放送委員による実況も入り
大会のような気分で大会が進んでいく。
二戦目からはなかなかの強さの組が生き残っており
一戦目よりも更に白熱した戦いが繰り広げられる。
特に白熱していたのは警備会長の組と非永さんの組だ。
警護の中で身に着けた素早い身のこなしで警備会長が
非永さんの組を追い詰めて行くのだが、
非永さんの組も負けてはいない。
小柄な体とあの体のどこからそんな力が出るのか分からないほどの
怪力を発揮して味方に来る弾をキャッチして反応できる前に投げ返す
瞬発力で警備会長の組を着実に減らしていく。
外野は出たら戻れない形式を採用したが
外野も中々に狙いがうまかった。
見えづらい瞬間を狙ってお互いのエースを落としにかかるが、
二人の身体能力の高さに比例した反応速度に追いつけず
途中から二人にボールを渡すだけの役割となってしまった。
この勝負はレクリエーションの中でもベストバウトとも言うべき試合で
決着した時の歓声もすさまじかった。
結果としては非永さんの組の勝利。
警備会長は反応速度とキャッチする能力はすさまじかったのだが
体力の差が出たようで、最終的に非永さんにそこを突かれ
敗北してしまった。
そしてその後に行われた第三、第四、準決勝、決勝も
非永さんたちの組は勝利し、レクリエーション大会は非永さんの組が
優勝することとなった。
ガチスポーツは書けねえ…文章力がカス過ぎる
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