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インスタ!〜スタミナ極振り没落令嬢、今日もVR世界にダイブ・イン!〜  作者: 地雷源
第四章 ドカバキ! 生きてる罪【パラサイト・シン】!
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鳥が如く、舞いて討つなり

 

「木の根が張ってるところがあるのでそれを頼りに! 滑らないようお気をつけて!」


 山間を真っすぐ進むだけだった廃道から横に逸れる。

 さっきの道でさえ手入れのテの字もされてないのだから当然、急こう配で草ボーボー。おまけに湿ってて足元サイアクというなんとも初心者には優しくないヤブ道。


「さっきまでハイキングだったのにいきなり山登りかあ……」


「……歩きにくいです、こんなことならお山用の装備にすればよかったです」


 およそ人とは思えない入山に傍らのエリンちゃんも頷いた。

 私はまだジャケットタイプの物だからいいけど、彼女に至ってはノースリーブ。


 さすがにこの足場で手をほとんど使えないのは困るし、枝に引っかかったら目も当てられないから萌え袖装備をアイテムボックスへしまってもらったのだけれど、ヤブの中に薄着袖なし半ズボン……果たして大丈夫かと心配になる。


「やぶ蚊とかヒルとかいないことを祈りたいです、お塩とかないでしょうか……」


「さ、さすがにそういうのはいないんじゃないかな……」


 くそう、草とか足元とか気になってきちゃったじゃん……。

 うう、ゲームとはいえ女子のお肌。噛まれて跡でもついたらさすがにいやだ!


「リーズさん、手をこちらへ!」


「ありがと! アル、エリンちゃんお願い」


「言われなくてもっ!」


 さすがにそんな生き物は運営も作ってなかったようで、根のしっかり張った木を頼りにしつつ、2人の手を取って急斜面は何とか乗り越えられた。


「はあ、ヘンなところに足踏み込んだらそのまま滑落とかシャレになんないでしょこれ……ありがとうねえ、おぼろちゃん」


「い、いえ……パーティ全体を見ておくのは当然のことですので」


 来た道を改めて見下ろせば真っ暗闇だ。

 うっそうと生い茂った草のせいでどこに何があるかわかったもんじゃない。

 前方から距離をとってたおぼろちゃんがこっちを気にかけてくれなかったらどうなってたことやら。


「それにしてもシオンとロックはどこ?」


 まさかもっと先に行っててはぐれたんじゃ……とも思ったけど、アルは何も答えずただちょいちょいと進行方向の坂道を指さすばかり。


「――なっ……!?」


 その方向を見てみれば、なんと岩辺でへたり込んでるシオンとその前に立つロックを、子供サイズはあるずんぐり型の大きなハチ【バンブルビー】が5匹で取り囲んでいた!?

 ステータスを見ても【過労】のシオンをかばってるロックが明らかに不利で……ちょっ、大ピンチじゃん!


「何やってんのよ助けに行かなぐえっ!?」


「まあまあ」


 援軍に駆け付けようとしたところ、襟を掴まれてアルに強引に引き留められる。

 なにすんのよ、普通この場面は助けに行かなきゃでしょう!?


「そんな顔して睨むなよ、本当お前は相変わらずだな……」


「なんでよ、このままじゃ2人とも危ないじゃない! おぼろちゃんも早く助けに行ってあげて……」


「落ち着いてください」


 焦るべき事態だというのにおぼろちゃんは平静そのもの。

 手だけを腰の刀に添えているけど、その目は敵を見ているときのりりしい顔じゃない。


「あのレベルの敵なら大丈夫です、むしろ下手に前に出れば邪魔になる」


「……おことばですが、バンブルビー相手のソロは危険ですよ?」


 そんなおぼろちゃんに、アイテムボックスを操作しながらエリンちゃんが言葉をはさんできた。


「そうなの?」


「何度も刺されたらかなりマズいです……毒のデバフは重複するので。【血清】のストック、まだあったかな……?」


「アル! ここの踏破者が治療薬出して準備してるけど平気なの!?」


「いいから暴れないで見てろって! 今からすごいもんが見れるぞ」


 見物を決めこんでるアルはどこか楽しそう……!

 ああ、もう! そういう場合じゃあないでしょうーー!?


「ロック……ゴメン、おれ……」


「まあなっちまった物は仕方ないさ、この後大いに反省してくれればいい――【紅演武(くれないえんぶ)・鳥の構え】オン」


 荒い息を吐きながら謝るシオンに、軽く返すロックはスキルを発動し奇妙なポーズをとりだした。

 腕を大きくひろげ、手首は鎌をもたげるように。

 まるでそれは、鳥が勢いよく飛び立とうとする瞬間のような――。


 彼のそのポーズを敵対ととらえたか、それが戦闘開始の皮きりだった。

 弱ったシオンを庇うロックに、5体のバンブルビーが一斉に躍りかかる!


「【火翔(ひしょう)】……からの【鷲襲(わしゅう)】!」


 あわやと思ったその時。

 ロックは両腕を思いっ切り振り降ろして飛び上がり、5方向から迫ってくるお尻の針を回避!

 そこから中央の1匹を踏みつけにして思い切り体をひねり……!


「【燕舞・烈火】!!」


 踏みつけにしていないもう片方の足に火が灯ったかと思えば、ぐるりと回転蹴り!

 当たったと同時に巻きあがる熱風が蜂たちを焼きながら吹き飛ばした――!?


 たった2、3回の攻撃でこれ……!

【爆砕】ロック、レベル差あるとはいえヤバすぎない!?




トッププレイヤー3人のざっくりゲームプレイ傾向


ファラ→ロールプレイヤー(キャラを演じる)

対策をしっかり立ててから臨むガチガチの理論派。


ロック→リアルマン(真面目に攻略する)

相手の動きにその場で適応する天才肌。


マリー→ルーニー(自分なりの楽しみ方を見出す)

2人に比べると劣るが、要所要所で嫌がらせを差し込むので理論派に強い。




ちなみにリーズはマンチキン(あれもこれもなワガママ)です


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― 新着の感想 ―
[一言] 更新お疲れ様です! はいてぇてぇ、、、(尊死 そしてロックさん、、、! カッコいい、、! 更新お待ちしています!
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