表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
インスタ!〜スタミナ極振り没落令嬢、今日もVR世界にダイブ・イン!〜  作者: 地雷源
第四章 ドカバキ! 生きてる罪【パラサイト・シン】!
73/87

ふつうのイケメンがやってきた?

毎日投稿キツい……!(鳴き声)


 【爆砕】ロック。

 あの中二病貴族や童顔マニアの変態としのぎを削り合ったという一角。

 果たしてどんな変人かと思っていたら――。


「それでリーズさんだったか、イスは置いてあるのを適当に並べればいいか?」


「イス? かまわないけど、どうして?」


「床よりちゃんとしたところに座った方がいいだろ? ほら、立てるか?」


「あ、ありがとうです……」


「わ、私もてつだいますっ!」


「助かるよ」


 意外や意外、ものすごく普通でまっとうに見えた。

 すぐにひとりひとり声をかけて立ち上がらせてくれたり、椅子と机を並べてくれたり……やってきて数秒でこの紳士ぶり、これであの2人と同格とか言われてるのがタチの悪い嘘みたいに思えてくる。


「ぼーーーっ……」


 エリンちゃんなんか、イスに座ったままぼーっとロックの動きを追ってる……ああ、これはイケメン特有のオーラにあてられたな?


「おいリーズ、お前いつの間にロックとコネなんか作ったんだ……?」


 そんな彼の姿をみてすっかり目の覚めたご様子のアルが私にたずねてきた。

 なんでもこのロック、街で小さな女の子と戯れてたのが目撃され、私たちと同じタイミングでボスを倒したのを最後にまるきり姿を見せなくなったんだとか。


「その女の子、おぼろちゃんと私が知り合いでね、レベリングするなら連れてってもらえないかって頼んでもらってたのよ」


 その行方不明期間の大半を使ってこのゲーム世界の探索していたのだとしたら、おぼろちゃんは本当に運がよかった。


 過程はどうあれ、彼のおかげで辻斬り三昧の日々から無事に足を洗えたわけだし、ゲーム世界で一緒に遊べるわけだし。


「それでロック、あなたが来たってことは返事は期待していいのかしら?」


「ああ、こっちとしても同行してくれるならありがたい。レベリングは早く済ませるに越したことないし」


 そんな彼の返事はやけにあっさりしたものだ。

 こっちは穴場に便乗する形なわけだし、てっきり渋ってるかと思ったのだけれど存外効率のほうを大事にするタイプみたい。


「それなら――」


「じゃあおれも連れてってくれねーか? 人手がいるならいいだろ、なっ、なっ?」


 ……先取りされた。

 まあシオンは今のところ、私たち3人の中じゃレベルもステータスも1番低いわけだし、こうなってくると黙ってられないわよねえ……。


 交渉してみると言い出しておいて約束を破るわけにもいかないので、援護のつもりで事情を話してあげると、ロックはこれもふたつ返事で引き受けた。


「いーよっしゃーー!」


「こらシオン、人の家で騒がない!」


 シオンをいさめるおぼろちゃんを横目に準備は続き、私とシオンとおぼろちゃん、アルにエリンちゃん、そしてロックは出来上がった卓にそのまま座ることになった。


「ごめんねえ、話を聞いた途端ダダこねだしちゃって」


「まあいいさ――せっかくだし2人もついてくるか? 6人まで組めるんだし、レベル上げするに越したことないだろう?」


「えっ――」


 そのままパーティに誘い始めたところで思わず声をあげちゃった。

 だって行き先は今のところ誰も知らない隠しエリア。ならおぼろちゃん経由で加わる私やシオンはともかくとして、そんなにむやみやたらに誘ったら本当にロック側の旨みがなくなっちゃうじゃない。


「え、えっと……私は、スキルのこともあるですし、レベルアップできるなら……」


「まったエリン」


 いきなり話を振られたエリンちゃんのどぎまぎとは逆に、隣にいるアルの目が少し鋭くなった。


「……何か企んでないか?」


 そりゃそうだ。私でもこれは太っ腹すぎやしないかって思う。

 アルはβ時代からずっとマリーのパーティに所属してる身、今日が初対面の私より多少なりとも知っているはずだ……ライバルの相方であると。


 そう認識してるはずの相手からきたお誘い、アルにしてみれば隠しエリア云々の知らない情報を差し引いても、探りを入れようとしてるのかと疑いたくもなる。


「別に何も? βの時は仕事もあってずっとソロだったからな、たまにはフルメンで戦うのもいいんじゃないかと思っただけだよ」


 対するロックはもっともなことを言って微笑するばかり。

 この人、もしかしたら油断ならない相手なのかもしれない。何せトッププレイヤー……言いたかないけど、あの2人とおんなじゲーム世界の強者だもの。


「どうだかなあ……」


 それに今日が初対面。第一印象だけで全部決めず何が狙いなのか、どういう人間なのかしっかりと見極めなきゃ。

 ひょっとしたら何か裏で考えているのかもっていうのを、念頭にもって……!


「ロックさんに限ってそんなことはありませんよ、彼は信用できる人です」


「アルさん……レベルアップのチャンスは逃すなと師匠も言ってたです、こういう機会を逃したら当分はなさそう……だから同行するのを許可してほしいです」


 でも……!

 本当にただただ善意で言ったのかもしれないし……!


「はあ……じゃあクレインさんを説得できたらついてっていいぞ、悪いが俺はパスだ」


「が、がんばるです!」


 でもでも人助けをすると【お人よし】のスタイルスキルとかもらえちゃうから、そのためのポーズだったってことも十二分にあり得るし……!

 実際に目の前のアルがそれをしてたし……!


 で、でもおぼろちゃんが信頼するロックのことを私も信じたいところはあるし……!




 あーーもうっ、MMOの人付き合いってなんでこんなにめんどくさいのーーーー!?




スタイル【お人よし】


掲示板クエスト、キャラクタークエスト、困っているプレイヤーの手伝いを20回以上こなすと解禁。


この間にPKや破壊行為をするとリセットされ、最初からやり直しになります。

効果としてはクエスト報酬の増加。



クエストを積極的にこなして欲しいのが運営の意図だったのですが、

プレイヤーたちの間では最初に【臆病者】をはじめとするデメリットを持つスタイルを最初に取ってしまった場合の避難先として有名です。



これが現実……!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
[良い点] いや、ほんと、MMOの人間関係は……(※溜息
[一言] 更新お疲れ様です! やっと追いつきました、、、 主人公、いろいろ闇を抱えながらも真っすぐなところがとても面白いです! 他の登場人物の人たちも個性がありまくりで面白い、、、! 更新お待ちしてい…
[良い点] 更新お疲れ様です(◍•ᴗ•◍) [一言] 嘘だっ!(ロックがいい人だなんて)
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ