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インスタ!〜スタミナ極振り没落令嬢、今日もVR世界にダイブ・イン!〜  作者: 地雷源
第二章 グルグル! 混ざりあえ、強欲の灰被り姫!
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ゴウツクバリ・火山ツアー


スパスパ行きます!

 

 イグニール大洞穴はごつごつの岩場が中心の上層、下からの蒸気や溶岩が至る所から噴き出す中層、そして下層の三つからできている。


 下層より下の情報は一切ないけど、今更そんなことでおじけづいていられないわ!

 ファラに追いつかれないようにサクサク行くわよ!



「ゴりりりりっ!!」


「みゃああああ……」


 まずは上層に現れる厄介なモンスター!

 岩できた雪ダルマみたいな【石人形】と岩を背負った巨大カタツムリ【エヌカルゴ】!


 しょっぱなから出てくるこのモンスターたちは異様に丈夫なの!

 それに【石人形】は物理があんまり効かないし、【エヌカルゴ】は食べてる鉱石が魔力を帯びてるせいで魔法を吸収しちゃう。

 ……だから火山ダンジョン挑戦の第1関門ってことで対策はアホほど提案されている!


「【ブレイドインパルス】!!」


「ごりーー!?」


「うみゃあああ!」


「アル、上!」


「ああ……見えてるよ! 【ブレイドピラー】!」


 対策として1番有力とされていたのがこの【魔剣使い】だ!

 物理と魔法を撃ち分けれるようになる【魔法剣士】の必須スキル……どっちかに極端な耐性があるような相手には効果てきめんってわけ!


 アルの呼び出した剣が上から押しつぶそうとしてきたエヌカルゴを逆に突き上げ、そのまま切り裂いた!



━━━━━━YOU WIN!━━━━━━


 モンスターの討伐成功!


 EXPを800獲得!


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



 よーしこのままがんがん進むわよ!

 勢いに乗った私たちは、勝利の余韻に浸る間もなく更に火山の奥へと進んでいったのだった……!


 あ、そうだついでにほいほいほいーっと。



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


 素材【磁鉄石】獲得!

 素材【電磁粘液】獲得!

 素材【石飾り】獲得!


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



「何やってんだ、先急ぐぞ!」


「はいはーい!」



 *



『なんてこった、これじゃ番狂わせじゃねえか!』

『もう中層まで来やがった!』

『ファラ様―――! はやくーーー!』

『だけど次は焦熱地獄だぜ、モンスターはアルフォンスでどうにかできてもここは無理だろ』

『生産職には厳しいからな、ぷちっとロストして泣き顔に――』



「なるわけないでしょ! ここも対策済みよっ」


「いいから!」


 火山レースは溶岩が満ち引きを繰り返して道を阻む中層へ!

 ここで気を付けたいのはなんといってもフィールド効果【焦熱】!


 なんてったって周囲がうだるほど熱いせいで、立ってるだけでどんどんHPが減っていくもの……!

 βテストでもほとんどの人がここで脱落したという驚異的スコアが、ここの苛烈さを教えてくれる!

 ……だ、け、ど! ここでこそ私が輝く場所!


「アル、これを【リキッドウェア】の中に入れて!」


「ああ!」


 言いながら私は【凍結結晶】をアルへ投げ渡した!



『な、なんだあ?』

『さっきファラ様を転ばせた奴じゃないのか? 3つも4つもどうするんだ……?』


 ふっふっふ……!

 視聴者のみんなも、私たちが何をするか気になるみたいね?

 いいでしょういいでしょう、したらば見せてあげましょう!


「みんなにも教えてあげる!」


 この【リキッドウェア】には層の内側……水が循環してる繊維に直接触れられるいくつものポケットがあるの。

 そこに【凍結結晶】を入れることで、触れてるところから繊維がどんどん凍っていって……!


「へえ、なるほど……話にきいちゃいたけど改めてやってみるとすごいな……!」


『な、服の中に入れたとたん、HPの減少が止まってきた……!?』


 とまあこのように、凍り付いた服で体中が冷やされるから【焦熱】の効果を抑えることが出来るのだ!


「ふふーん! どうよ、これが私の錬金じゅ――」


『ここまでするくらいなら【クールボトル】でよくね?』


「ほえ? 【クールボトル】?」


 不意に流れてきたコメントに首をかしげてしまった。

 アルー?


「飲むと【焦熱】の効果を少しの間止められる薬があってな……まあたくさん買うと値段もバカにならないし、薬を飲みすぎると【中毒】って状態異常にもなるから、気にするまでもないさ」


「へえ~」


 今のはいいことを聞いた気がする。

 つまり……それは生配信でこれが優れてることを証明できれば、立派な商材になるってことでしょ……!


「ふっふっふー! いいでしょう、この服がその【クールボトル】とやらより凄いことを、ここで証明してあげる!」


 そして……!

 片手でお金のサインを作りながら。


「それで……もしほしい! って人がいればこの私にご用命を! コレ次第で【リキッドウェア】を作って売ってあげるわよ☆」



『……確かに【中毒】にならないで済むのは大きいな』

『これの性能もわからんし……』

『でもこのダンジョン、鉄鉱石とかたくさん採れるんだよなあ』



 おお……私を中心に議論が始まった……!

 ウインクしたのにかわいい! の1つもないあたりがちがちのゲーマーばっかりなんだ……!

 良いわねえ、これで【リキッドウェア】がバカ売れすれば、ファラのこともほんのちょーっとだけ見直しちゃうかも!


「ま、後で考えといてねー♪」


 と手をひらひらさせながら、私も【リキッドウェア】の準備を始めた。


「おいおい、仮にも人の動画でダイマしてんじゃねえよ……ファラも見てんだぞ」


「いいでしょちょっとくらい、私だって生産職なんだから作ったアイテムで稼ぎたいのよ……」


「はあ、ファラの鼻をあかしたい、金も稼ぎたいって……【強欲】がぴったりだなお前……」


 なんでそこでため息つくのよ、別にいいじゃない強欲なのは。

 スタイルとしてはゴミもいいとこだけど、私自身の境遇としては何でもかんでもほしいのよ……9億近くある借金をそっくりそのまま返してやんなきゃいけないんだから。


(まちなさーーーい……)


「……やば!?」


 その時何故だか、ファラの声がとおーーくの方から聞こえてきた。

 もう立て直したのか……! 急がなきゃ!




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