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7話

なんとか予定日に投稿はできましたが、いろいろ予定が忙しく、あまり小説を書いてる時間が無かったので文字数が少なくなってしまいました

(予定5000文字→3000程に)

これからもこういう事があると思いますが、なるべく減らせるよう頑張りますので応援よろしくお願いいたします!

 カップ麺のお湯を沸かしているとエルフ達がかなり増えて戻ってきた。中には怪我をして出血してる奴も居るが、血痕があるのにピンピンしてる奴も居るので回復魔法とかはあるのだろう。あいつらはそのうち回復する。それよりも飯だ。


 俺は事前に遺跡に運び込んだ段ボールをから1つのカップ麺を取り出し、これがどういう物かエルフ達に説明する為にレナを探す。


 「お~い!レナ!どこだ~!」


 レナを探すが見付からない。そうして遺跡をうろちょろしてると日本語でエルフに話し掛けられる。


 「司波様、レナをお探しの様ですが、なにかございましたでしょうか?」


 「えっ、ああ、エルフの皆に食料を持ってきたんだけど、こいつの食べ方の説明をしようと思って...それはそうとレナは何処に居るんだ?見当たらないけど」


 「はい...それなのですが...レナは人間どもに囚われてしまいました」


 レナが捕まったらしい。更に詳しく話を聞くと、レナは魔力切れまで勇敢に戦かったが、魔法が使えなければ人間達と対して変わらないエルフ。レナはエルフであり、女である価値の高いだろう自身を囮にして仲間を逃がしたという。


 「そうか...ああ、分かった。とりあえず皆に飯を食わせよう。こいつの食べ方はーー」


 俺は日本語を話せるエルフにカップ麺の食べ方を教えると他のエルフに伝えてもらい、俺は家からお湯を持ってきて次々とカップ麺に注いでいく。


 『レナ捕まったのか...』


 せっかく助けたのに。とも思うが、その助けたレナの犠牲で他のエルフを救えたのだ。恐らく数字的には得だっただろうが、それなりに話してた相手が捕まると悲しい...できれば助けたいが...。


 『これ以上、いたずらに被害を広げる訳には...』


 エルフが増えた。結果的には素晴らしい。それに後1度ぐらいは向こうも攻めてくるだろうし、これから防衛の準備を整えなければならない。無駄に時間使えないのだ。


 残念だが今レナを救う事はできない。


 『仕方ない。必要な犠牲だ』


 元々エルフ達に余裕は無い。戦争の準備など全くしてない状態で奇襲されたのだ。ここまで持った事が凄い。まぁ、このままではジリ貧だが。


 でも放火作戦は成功し、後は相手が退くまでの間を耐えるのみ。活路は見えている。


 『やっぱ問題は次の交渉だよな~』


 人間の言葉をまともに話せる奴が居ない。そして更に悪い事に恐らく人間側はもう1度攻めれば勝てるだろぐらいに考えてるだろうし、言葉が通じたとしても交渉の席にすら着いてくれない可能性もある。


 なので何かしらの品を呈示してエルフに高い技術力があると勘違いさせ、その品の生産をエルフに依存させる必要がある。上手くいくかは知らんが...。


 『まぁ、なんとかなるかっ』


 作戦に関しては全体的に上手くいくように祈るしかない。作戦はもう決まっているし、その通り上手くいけば後はどうにでもできる。


 そうして先の事を考えてると、さっきの日本語を話せるエルフに話し掛けられる。


 「司波様、なにか考え事ですか?」


 「ん?あぁ、エルフの今後の事を考えてた」


 「そうでしたか。我々はどうなるのでしょうか?」


 「どうだか。でも、一時的にエルフの立場は多少自由のある奴隷程度に堕ちるだろうな。けど数年後には反撃に出れる」


 「概ね作戦通りですな」


 「上手くいけばだけどな。そいえばお前の名前はなんて言うんだ?」


 「そいえばまだ言ってませんでしたね。私の名はマルセルと申します」


 「マルセルか。じゃあ、マルセル。作戦の第三段階の防衛についてだがーー」


 レナが居ないので、このマルセルというエルフに作戦を伝える。


 *


 倒木による進路の妨害。他にも有刺鉄線や落とし穴で敵の移動を阻害し、こちらは木に足場を設けたり、遺跡の建物の上からの攻撃を行う。


 そして最大戦力である殺人ゴーレムは敵の魔術師対策兼、最前線で敵をミンチにする運用を想定してる。前衛はゴーレムでエルフは後衛だ。人命優先で鉄条網を破られた時が怖いが、そこは破られないように最終防衛ラインは強固にする予定だ。


 「ーーただな、マルセル...金が掛かるんだよ...」


 「お金ですか...」


 そう、なにをするにも金が掛かるのだ。この際、ちょうどいいので金の話をする事にする。


 「ああ、金だ。金銀財宝。少しで良い。無いなら敵の死骸を漁って指輪とか硬貨を探してくれ」


 「了解しました。直ぐに回収に当たらせます」


 よしっ、これで金銭面の課題は暫く大丈夫だろ。兵士といえど指輪やネックレスぐらいは着けてる。


 そう考え、少し待ってると...。


 「おっ、おう...随分あったな...」


 大量の指輪とネックレス、そしてイヤリングといったアクセサリーから何故か宝石。恐らく御守りとして持つ習慣でもあるのだろう。大収穫だった。


 『これだけあれば大抵の物は買えるな』


 3Dプリンターなんて導入すればエンジンを作るのも夢ではないだろうし、旅客機や装甲車を動かせる程の馬力を出せるかもしれない。まぁ、1からは無理なので1つエンジンを手に入れる必要があるが、無理だろう...。


 『いや、プライベートジェットと1番大きい車でも買えば行けるな...』


 エンジンはいけそうだった。問題は武装だ。車や機体が現代クラスなのに武装が投石では笑えない。だが、ニトロなんて作れるのはかなり先だろうし、魔法では破壊力が足りない。エルフを連れて自衛隊の基地からでも盗むか?と考えが浮かぶが、ミサイルが主流な現代、そんな物を盗んでも飛ばせないし、落としても爆発するのか疑問だ。きっと無誘導爆弾でも安全装置とかあって使えないのがオチだ。


 『ふっ、駄目か...』


 現代兵器無双は無理そうだ。だがまぁ、資金が増えた事は嬉しい。現状、攻撃面、防御面、情報面があれば防御と情報しか強化できないのが残念だが。


 「じゃあ、俺はこれ売ってその金でいろいろ買ってくる。4、5時間は掛かると思うから、その間に防御準備を進めてくれ。木で道を塞いだり、底に槍を生やした落とし穴を作ったりしてな」


 「はっ、了解しました」


 そう言うと俺は地球へ戻る。近くに質屋や宝石店なんて無いので隣街まで遠出して換金した後、ホームセンターかどこかで有刺鉄線などを購入。そして帰りは引っ越しの時に調べたドライバー付きのレンタカーサービスというものがあるので、それを利用して大量の荷物を運ぶ。


 早くても4時間ぐらいは掛かりそうだが、その間にエルフ達が襲われなければ良いが...。


 *


 凄い...質屋で指輪や宝石を売り払うと合計342万という大金と、水晶だろうと思った宝石がダイヤモンドの原石らしく、オークションで売れば数千万はくだらないという鑑定結果を言われた。


 なので今、俺は近くの宝石店へダイヤを持ち込み、店長とオークションの代行依頼の話をしてる。


 「ーーお預かりした石は我々も鑑定したところほぼ間違いなくダイヤモンドの原石と思われます。司波様はオークションの代行を依頼したいとのお話ですが、このダイヤは過去の記録からするに、買い手の金額次第ですが数億円になるでしょう。なので我々のような無名に近い宝石店より外国の、それもハリンウィンストンのような超有名な宝石店に任せるべきです」


 などと店長は力説し、我々無名からそれなりに名のある店に連絡を取るので、そこから更に超有名店に話を持ってくべきだと言う。だが、俺にはそんな事をしてる時間は無かった。


 「いえ、ここに代行をお願いしたいです。目標は頑張って1億!ぐらいで良いので持ち主は匿名という事でオークションを進めてください」


 「そんなっ!もっと良い店に頼べば数億円になるかもしれないんですよ?そしてそれは大富豪とのパイプがあって初めてその金額になるのです。我々に任せたら1千万程度になってしまう可能性もあるんですよ?」


 むぅ...10分の1まで下がると痛い。だが、金額よりも直ぐにエルフに費やせる金が必要なのだ。今は作戦の指揮と物資の調達程度で暇があるが、明日明後日からは交渉の為にずっと異世界に付きっきりだ。


 「それでも構いません。お願いします...」


 そう言い頭を下げる。


 「...畏まりました。受けましょう。精一杯関係各所に話を広めてもらえるように尽力しますが、あまり期待はしないでくださいよ?」


 「ええ、それは勿論。では、自分はこれから買い出しに急がないといけないのでこれで」


 そう言うと俺は店を出て、これから必要な物資の買い出しへと向かった。

次回の投稿は8月15日(予定)です

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