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才能の才能  作者: 緑髪のエルフ
一年間
9/86

訓練也

 訓練場では数人の人物が待っていた。全員、男の様だ。

「全員集まったみたいですね。まずは自己紹介しましょう。私の名前はデニス・ベンです。よろしくお願いします」

「俺は、グレン・バードだ。よろしく!」

「僕は、ミンク・フェイといいます。よろしくお願いします」

「私の名は、シェイド・フリックだ。よろしく」

「ぼ、僕はミュウ・ナバスっていいます。よ、よろしくお願いしまふ」

 今、自己紹介してくれた五人の印象を簡単に言う。

 デニスさんは、優しく見えるけど腹黒そうなメガネかけた人。

 グレンさんは、みんなのお兄さんって感じだ。

 ミンクさんは・・・普通?印象が無いというか目立たんというか。

 シェイドさんは、偉そう。

 ミュウさんは・・・最後噛んでるし大丈夫か?この人。怖がりな小動物って感じの人だ。気が弱そう。あと人見知りか。多分男。多分。

「それでは、自己紹介も終わったことですし、早速訓練に入りましょう。今から七人ずつに分かれてもらいます」

 そういう訳で俺達は七人ずつのグループに分かれた。適当に分けたため、姉と妹と一緒のグループになった。ついでに、浩人もいる。イケメン竜崎もこのグループのようだ。

 どうやら、俺達の担当は、ミュウさんのようだ。

「改めまして、皆さんの担当をさせていただく、ミュウ・ナバスです。よろしくお願いします」

 最後に小声で、今度はちゃんと言えて良かったと聞こえてきた気がするが、気のせいだろう。

「ええと、皆さんの名前が分からないので、自己紹介していただいてもよろしいですか?」

「じゃあ、まずは俺からか。俺の名前は竜崎 錬也です。よろしくお願いします」

「次は私の番ね。私は、珂白かしろ 詩織しおりといいます。よろしくお願いします」

「次は俺だな。俺は、近藤こんどう 大輝たいきだ。よろしく」

「俺の番か。俺は、柳 浩人です。よろしくお願いします」

「次は私達ね。私は剣 葵です。よろしくお願いします」

「剣 日向っていいます!よろしくお願いします!」

「剣 怜也です。日向の兄で葵姉さんの弟です。よろしくお願いします」

 言ってから気付いた。なんだ、葵姉さんの弟って。まあいいや。

「ええっと、左から、リュウザキ君、カシロさん、コンドウくん、ヤナギ君、アオイさん、ヒナタさん、レイヤ君ですね。・・・合ってますよね?」

 皆頷く。

「それでは、訓練を始めたいと思います。今日は、皆さんに武器を扱う練習をしてもらおうと思います。皆さん、そこの武器入れから、自分の適性のある武器を取って下さい」

 俺はどうするべきなのか。質問だ。

「あの・・・」

「は、はい!?な、何でしょうか?」

「僕、全ての武器の適正がほとんど同じなんですけど・・・」

「えっと、レイヤ君でしたね・・・適正は・・・」

 そういって、書類に目を通し始めた。なんかびっくりした顔してる気がするが気のせいだと思いたい。

「・・・レイヤ君の場合は、使いたい武器を選んでも良いです。ただ、剣と投擲と格闘が他よりも高いようなので、その三つの中で選ぶと良いと思います」

 なるほど、俺みたいに全ての武器の適正が低いとこうなるのか。泣ける。

 この三つの中だと、選ぶとしたら、投擲か格闘だと思う。剣はロマンだが、後々なんとかしたい。

 それなりの距離で攻撃できる投擲か、武器無しで戦える格闘か。悩んだ末に俺は投擲にする。

「それでは、皆さん武器を取ったようですので、訓練を開始します。といっても、ひたすら素振りや練習ですが。使い方が間違っていたら教えますので、自分の思うように使ってみて下さい。また、疲れたら僕に言って下さい。治療魔法で、疲れを取りますので」

 という訳で俺は壁にある的に向かってひたすらナイフを投げる。途中に何度も指導され、四時間程すると、今日の訓練は終わった。

 デニスさんが喋る。

「皆さん、お疲れ様でした。今日の訓練はこれで終わりです。連絡ですが、昼食を取ったら、一旦、謁見の間に行って下さい。王様が皆さんに渡すものがあるそうです。その後は自由ですので、街に出るなり、ゆっくり休むなりして下さい。連絡は以上です。解散」

 話が終わった。俺はミュウさんに頼みがあるので、話しかけに行く。

「ミュウさん」

「わ!あ、何でしょうか?レイヤ君」

「あの・・・できればなんですけど・・・」

「な、なんでしょうか?」

「午後に僕は訓練したいんですけど、その、訓練を見てもらえないかな・・・と」

「え?ああ、僕で良かったらいいですよ」

「良いんですか?何か予定があったりとかは・・・」

「大丈夫ですよ。午後はいつも暇ですから。それに、レイヤ君は教えがいがありそうですし」

 お、俺の能力が低いから?ま、まさかそんな・・・な?

「あ、ああ!すみません!そういう訳ではなくてですね、なんとなくなんですけど、レイヤ君は才能を秘めてると思うんです」

「才能?そんなことないと思うんですけど・・・」

 慰めてくれてるのだろうか?

「いえ、僕はこう見えても結構勘が良いんですよ。それで、レイヤ君からはなんだか頑張れば頑張るだけ伸びる、そんな気がするんですよ。それに、今日の訓練の時、レイヤ君が一番頑張ってたからね。一生懸命頑張る人に教えるってのは楽しいものだよ」

「ありがとうございます、ミュウさん。期待に応えられるように精一杯頑張るのでよろしくお願いします!」

「こちらこそよろしく、レイヤ君」

 良かった・・・OK貰えて。断られたらと思うと不安でしょうがなかった。

「それでは、また後でよろしくお願いします」

「うん。第三訓練場に来てね」

 あ、場所の事忘れてたね。まあミュウさんが言ってくれたしいいか。それよりも昼飯だ。腹が減っては訓練できぬ。

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