お金!
「いやー、何か長かったなぁ・・・」
「俺は二度とあんなのはゴメンだぜ」
「全くよね・・・」
「ふええ・・・無事に戻って来れました・・・」
やれやれ・・・ほんっとうにあんなのは嫌だよな。ドラゴンに追われた時・・・よりかは遥かにマシだな。
「じゃ、ギルドに行って依頼の達成報告するか」
「そうだな」
俺達はギルドの中へ入る。
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「一体二十万ゼンのビッグスライムが十二体、それと・・・一体八十万ゼンのスライムキング各種一体ずつと・・・一体四十万ゼンのミスリルキング一体・・・占めて千万ゼンになります」
「・・・」
せ、千万ゼン・・・そんなに!?つまり・・・大白金貨が二十枚!?
「あ、ありがとうございました。それと、素材の買取もお願いします。このコアを全てお願いします」
俺が出したのは、王冠コアとミスリルコアとレジェンドコア以外の全てのコア。
ええっと、ビッグスライムのコアが十二個、キングのコアが八個って事か。
「十万ゼンのコアが十二個、二十万ゼンのコアが八個、全部で280万ゼンになります」
これも俺が受け取る。手が震えるぜ。
「それと、皆さんはランクアップとなります。ツルギさん、フェイフェルさん、エルフィンさんは中級Bランクとなります。そして、オーシャンさんは上級Dランクになります」
おお!Bランクになったぞよ!
・・・さて、と。
「そ、それじゃ、報酬を分けようか。どこでやる?」
「お城に戻ってからが良いと思うわ」
「じゃ、そうしよっか。・・・ノア。スられるの嫌だし、転移してくれないか?」
「はい。分かりました」
ノアには金額教えてない。だって、叫びそうだし。なら、城に戻ってからの方が良いよねって。
何て考えてると、目の前に城が。
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俺の部屋に着きました。
「よし、じゃあ報酬を分けるか。全部で1280万ゼンだから・・・一人320万ゼンだな」
・・・しゅごい。Aランクの方々って毎日このくらい稼いでんのかな?
「うはー!すっげぇな!」
「320万・・・」
「あわわわわわわ!」
とりあえず、一人一人に渡すとしよう。
「あ、あの」
「ん?ノアどうしたんだ?」
「いえ・・・僕も貰っていいのかなって思いまして」
「え?何でさ?」
「えっと・・・僕はあんまり役に立ってなかった気がして・・・」
「そんな事無いだろ。ノアがいなきゃ生きてたか・・・なあ?」
「ええ。ノア君の魔法には助けられたし」
「うんうん。お前の魔法は凄かったぞ。召喚魔法も使えるしさ!・・・そうだ!ノア。お前、俺達のパーティーに入らないか?」
「え!?」
おお!
「それは名案だぞ、ディン!寧ろ、何で思いつかなかったんだ!」
「そうね!ノア君にも入って貰おうよ!」
「いえ、でも・・・良いんですか?」
「お前なら大丈夫だ。それに、ランクなんざすぐ上がるさ。というか、今回のでランクがDまで上がってたろ」
「まあ・・・そうですけど。ええと、入っても良いんですか?」
「おおよ!」
「それじゃあ・・・まだまだ未熟ですが、よろしくお願いします」
「「「ようこそ!冒険者パーティー【黒と銀】へ!」」」
・・・・・・
「・・・なあ、ノアをパーティーに入れる時、パーティー名も変えようよ」
「そうだな。でも、良い名前が思いつかねえし・・・」
「そうは言っても、流石にちゃんとした名前ぐらい決めないとさ・・・」
けどなあ・・・俺達にそういうセンス無いし・・・。
「ノアは何かあるか?」
「いえ、特には思いつきません」
「そっかぁ・・・考えとかないとなぁ・・・」
はあ・・・こういうの苦手なんだけど・・・。
「ま、それはいいや。さっさと金を分けるかな」
まだ分け終わってなかったのに気づいたので、金を分ける。
「あ、それとだけど・・・コアの分配はどうする?そういや、このコアって何に使うんだ?」
とりあえず、鑑定の魔法掛けてみる。
スライムキングの王冠
スライムキングが着けている王冠。
身に着けている生物や物質に様々な加護を与え、更に能力を向上させる力を持つ。
・・・中々に凄い素材なんじゃなかろうか?
「で、どうする?」
「あー・・・そうだな。まあ、それは保留で」
「ねえねえ、加護ってどんな加護が付くのかな?」
「さあ・・・。今度、知り合いに聞いてみようかな」
ま、今の所はこんな所かな。
「・・・よし、俺はご飯作るから。皆はどうする?」
「俺は部屋に戻ってるぜ。飯ができたら呼んでくれや」
「私も」
「二人とも食べてく気満々なんだな・・・別に良いけど」
あ。料理の前に、近藤君達の様子でも見に行こうかな。
―――――――――――――――――
「おお。剣か」
「うん。三人とも凄く頑張ってるね」
「まあな。結構、体力はついたと思うぜ!」
「そっか。あ、訓練終わったら俺の部屋に来てよ。ご飯用意しとくから」
「おお!ありがとう!」
「うん。それじゃあ、頑張って。あ、明日は俺が訓練見るから」
さって、と。飯作るか。
「今日は何にしようかなぁ。うーん・・・。あ、そういえば廉汰に料理教えるとか言ったような気が・・・ちょうどいいし、行ってみるか」
俺は、訓練場から廉汰の部屋に直行する。
キャラの苗字やら、通貨の種類やら覚えられてるかどうか・・・。
というか、作者が通貨を忘れてたりしました。使う機会が無かったし・・・




