夜釣り!・・・と
湖に着いた。廉汰が釣りが好きなの思い出したので、あいつも誘った。釣竿も持ってるみたいだったしさ。
「いやー、釣りなんて久しぶりだなあ」
「そうなのか?こっち来てからでもやってそうなんだが・・・」
「海でしか釣りをした事が無くてな。湖とか川ではやった事が無いから、一人で来るのはなあ・・・って思ってたんだ」
「そっかそっか。で、廉汰は何やるんだ?ルアーか?・・・というか、それしかないから、それで我慢してくれ」
「ああ。何が釣れるんだ?」
「そうだなぁ・・・ニジマスとかかな?イトウは・・・この時期釣れるか分からん。俺は鰻釣ってるから」
「餌はあるのか?」
・・・そういえば、鰻の餌、何かあったっけ?ミミズは・・・採ってない。小魚・・・採ってない。
あー、何かもう、捌いた後の残骸でもつけるかな。案外、釣れるかもしれない。
うん、もうそれでいいか。匂いで寄ってくるかもだし。魚の切り身で釣れるなら、臓器でも大丈夫っしょ!
「これ付ける」
「これ・・・って、臓器か?釣れるのか?」
「奴らは、何でも食べるからな。多分釣れる。・・・多分」
早速、餌を付けて釣りをする。
・・・
「お、ほら!来たぞ!」
「ほ、ほんとか?・・・本当に鰻だ」
・・・うん、釣れた釣れた。この餌でもいけそうだな。
「で、そっちはどうだ?」
「いや、まだ何も・・・あ、きた。・・・これは、ニジマス・・・か?」
「そうだな。何にして食べるんだ?」
「・・・今度料理を教えてくれ」
「・・・できるのか?」
「何だ、その失礼な質問は?これでも、基本的な料理はできるぞ!」
「カップ麺は料理に入らんからな。後、卵掛けご飯も・・・っと、キタキタ!」
・・・キタキタって、カタカナで書くとアレが脳裏に出てくる。
「流石に、それは誰でもできるだろ・・・っと、こっちもきた!」
など等、料理の雑談とかしたり、珂白さんとの惚気話を聞かされて血反吐を吐きそうになったり、と色々やりながら釣りをしてた。
・・・で、今日の釣果。鰻が二十匹。大量やでな。ちなみに、大きさは、60~80cm程度。中には、1mの大物もいる・・・が、そこまで大きいのって、味が落ちたような気がする・・・。
で、廉汰の方は、ニジマスが三十匹。負けた。大きさは、40~60cm程度。7,80cmの大物もいる。1m越えはいないけどさ。・・・ていうか、そこまで大きくなるものなのか?
・・・しかし、二時間でこれかぁ。大量だな。
あ、ニジマス分けて貰うように、交渉するか。
「なあなあ、ニジマスくれないか?鰻あげるからさ」
「ん?ああ、いいよ。今度料理をご馳走してくれるのと、料理を教えてくれたら、交換じゃなくてもいいし」
「そうか?じゃあ、それで頼む。・・・そういや、お前達だけは匂いに釣られて来なかったな」
「は?何の話?」
「いや、夕食時に料理作ってたら、八人ぐらい押しかけてきて・・・」
「あー。多分、詩織とデートしてた時間だ。今日一日は、夕食食べるまで街で一緒だったし。もう、すんげえ楽しかったぜ。俺が、アクセサリー買ってあげたら、すんごく照れてよぉ!いやあ、あの時の詩織は可愛かったなぁ・・・。あ、他にもさぁ・・・」
・・・また、惚気話か。さっきも聞いた話がある。
しかし・・・アクセサリーのプレゼント・・・か。ティアラさんに買ったら、受け取って貰えるかなぁ?
・・・いきなり、アクセサリー渡すのもおかしいか。その内、渡せるようになればいいなぁ・・・。
さて、帰って寝ようかねぇ。もう、十時だよ。
明日も依頼頑張らなきゃだし、さっさと寝なきゃ。
・・・城に着くまで、惚気話が続くんだろうなぁ。
―――――――――――――――――
怜也が呑気に釣りに行っているその頃・・・
「ふう・・・。大分扱えるようになってきた」
「そうだな。この気ってやつは、すげえな。効果が高い」
「これで、更に戦いやすくなるね。まあ、慢心してたら、死んじゃうけど」
話をしているのは、ティアラとディンク。彼女らは、デニスから教わった気の練習の最中である。
城が寝る部屋を用意してくれているので、訓練場で練習しているのだ。
「・・・とりあえず、俺はもう寝るわ。まだやるのか?」
「うん。もう少し練習したら寝る」
「そうか。あんまし、無茶するなよ?じゃないと、レイヤが・・・っと、おやすみ」
「うん、フェル君おやすみ」
・・・傍から見れば、怜也より仲が良さそうに見える光景である。
「じゃあ、おさらいしたら寝ようかな。・・・んっ!」
身体能力を強化し、格闘術を一通りこなす彼女。
「・・・よし。それじゃあ、部屋に戻ろうかな」
部屋に戻ろうとした彼女・・・に、話しかける人物がいた。
「なあ」
「?ええっと・・・リュウザキさん・・・でしたよね?」
・・・女連れで実にいいご身分である。
日本人の少女・・・樋山 藍花と猫耳の少女。この二人を連れているようだ。
どちらも、美少女である。
「何の用、でしょうか?」
「やっぱり俺のパーティーに来ないか」
「以前言った通り、私はレイヤさんのパーティーメンバーですから」
「そうか・・・。君は強いから、是非ウチのパーティーに来て欲しいんだが・・・なあ、考え直してくれないか?」
「ですから、私は・・・」
「まあ、あたし達は別に入ってくれなくてもいいんだけどさ。むしろその方がいいわよ。ねえ?シアン」
「・・・レンヤが好きな様にすればいい。私達はそれに任せる。それに・・・レンヤは私のものだから関係ない」
「何言ってんのよ!錬也はあたしのよ!」
「・・・ええっと、お仲間さんも、反対のようですし、やっぱり―――」
「ああ、彼女達の事かい?いつもの事だし、心配いらないさ。それよりも、どうだい?俺達の冒険者ランクはAだし」
「いえ・・・実力に伴わない事をするのは危険ですし。それに、最初に言ったように私はレイヤさんのパーティーメンバーです」
「うーん・・・実力は問題無いと思うんだけどなぁ・・・」
などなど。未だに粘り続ける竜崎。それから、十分程問答をしていると、
「あ、ティアちゃーん!・・・あら?レイヤが泣いちゃうわー」
「アオイさん!」
「ティアちゃん、何をお話してるの?」
「パーティーに勧誘されてたので、断ってる所です・・・中々引いてくれなくて。もう、十分ぐらいは断り続けてると思います。前も勧誘してきて・・・その時はレイヤさんがいたので良かったんですけど。・・・そういえば、レイヤさんが泣くって・・・?」
この辺りは、竜崎に聞こえない様に話している。
「こっちの話だから気にしないでー。そっかそっかぁ・・・。竜崎君?」
「・・・何だ?葵」
「できれば、勧誘はこれっきりにしてくれないかしら?この子も嫌がってるし・・・」
「別に、嫌がってはいないだろう。葵からも、俺のパーティーに入るように言ってくれないか?」
「嫌な事を無理に勧めるのは私にはできないわ。それに、怜也の姉としても、弟を悲しませたくないし・・・。じゃあ、ティアちゃん、部屋に戻ろうか?疲れてるでしょ」
「ちょっと待っ―――」
「あ、最後に。女の子を勝手に名前で呼ぶのはやめた方がいいわよ。それじゃあねぇ」
そう言って、ティアラの手を掴んで、走って去る葵。
「行ってしまったか・・・。俺のパーティーに入ってくれると、助かるんだがなぁ・・・」
「もう、錬也!いいでしょ、私達だけで!」
「・・・レンヤ。私達だけじゃ、駄目?」
「いや、そういう訳じゃないが」
「しっかし、何であの子は怜也なんかと一緒にいるんでしょうね?あたしの錬也の方が、優しいし、カッコイイしで断然良いのに。まあ、あの子がいないなら、その方が都合がいいけど」
「・・・レンヤは私のもの」
と、まあ竜崎と愉快な仲間達はそんな事を喋りあっている。
竜崎から逃げ切ったティアラはというと、
「ふう・・・助かりました、葵さん」
「いいのいいの。ああいう輩にティアちゃんはもったいないし。いい?ああいうのからは、無理矢理にでも逃げないと駄目よ?じゃないと、何時までも話しかけてくるから」
「・・・よく分かりました」
「よし、じゃあ今日はもう寝なさい。疲れてるでしょ?」
「はい。あ、寒い・・・お風呂入らなきゃ」
「ティアちゃんの部屋にも、お風呂付いてたわよね?」
「ええ。お風呂付の部屋まで用意してくれるなんて、デロスの国の人は優しいんですね」
「まあねぇ・・・。あ、話しこんでちゃ駄目ね。おやすみ、ティアちゃん」
「はい。葵さん、おやすみなさい」
こうして、それぞれの部屋へと戻った。ティアラはこの後、風呂に入って(詳細は説明しない。当然だろう)寝た。
実際に釣れるかどうかは作者は試していないので、分かりません。
・・・葵、あれでも中学生なんだよなあ。ティアラとも同じ歳だし。




