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才能の才能  作者: 緑髪のエルフ
魔族の大陸
54/86

またまた、一ヵ月後。

 またまた、一ヶ月経ちました。事件、起こっちゃいました。貴族に絡まれちゃった。

 ・・・いや、絡まれたというか、何と言うか。

 概要は、ティアラさんにしつこく迫ってたから、間に入ったら、男装の麗人と勘違いされて、俺が男だって気づいたら、貴族を侮辱したとか言って目の仇にされて、暗殺者とか送り込まれる毎日になったぐらいかな?

 おかげで、気配に敏感になったし、勘も良くなった。

 というか、ディールさんと、マリンさん、こういう奴に喧嘩売れよ。何で俺なんだよ。

 あ、暗殺者は、捕まえて説教を何回かしたら、一人も来なくなった。何でだろうねぇ?

 

 ・・・で、この一ヶ月で下級Dランクまで上がった。結構依頼頑張った。

 それと、特殊の欄に魔力生成が増えた。自分の体の余った栄養から、魔力を作る・・・らしい。

 マナトレントに実が生ってておいしそうだったから、食べたら取得した。後で鑑定したら、実じゃなくて核だった。


 そして、ここからが重要。

 遂に、人族の大陸に向けての船が出るらしい。ようやく、デロスに帰れる。皆に会える。

 船の予約も取れた。三日後にこの大陸を去る予定だ。その前に、色々と用事を済ませなきゃな。

 まずは、ニヒトさんの鍛冶屋に行こうかな。可愛い妹の為に護身の為のナイフを作っておこう。

 葵姉さんは・・・弓矢だからなあ。弓の材料何かあったっけ?・・・無いから、武器作成クリエイティブウェポンの魔道具でいいかな?矢を作る為にね。レジェンドコアは手に入れてる。

 後は、浩人の分のナックル作ってもらおう。

 じゃあ、行くかな。

―――――――――――――――――

「・・・と、いう訳なんですけど間に合いますかね?」

「おう、大丈夫だ。武器の素材は何にするんだ?」

「このミスリルを使ってください」

「なるほど・・・結構上質だな。ミスリルスライムの体か?」

「分かります?」

「ああ。何から何まで、鉱石から採るよりも段違いだからな。素材の名前は同じでも魔物の体だと、もはや別物だっていうぐらい質が良くなる」

「そうなんですかぁ・・・」

「で、武器はナイフとナックルだったか?」

「はい」

「で、後は武器作成クリエイティブウェポンの魔道具作ればいいんだな?」

「はい。よろしくお願いします」

「よし!任せとけ!明後日の夕方には仕上げといてやるぜ!」

「分かりました!それじゃあ、また二日後に」


 これで、鍛冶屋での用事はよし・・・だな。

 次は、宿屋でお別れの挨拶だな。うなぎの調理法でも教えとこう。

 今日の所はこのくらいだな。明後日までは、普段通り過ごすかな。


 二日後・・・

「え?二人とも来るの?」

「はい。私は、毎年夏の休暇になると、デロスに旅行に行くので」

「俺は、一度は行ってみたかったんだが、一人じゃ不安だったからな。じゃあ、今回着いて行けばいいかってな」

 と、二人とも着いて来る事が判明したのは、お別れを言おうとした時だった。

 まあ、道中暇にならなくて済みそうだから、いいが。

「あ、ティアラさんの両親にはお世話になったから、今日挨拶に行くんだけど、いる?」

「えっと、お父さんは今日は帰ってきませんが・・・今から行きますか?」

「そっか・・・お父さんの方とも話しときたかったんだけど・・・まあ、しょうがないか。じゃあ、行こうか。ディン、何してんだ?行くぞ?」

「え?ああ、すまん。ボーっとしてた」

 よし、じゃあ行くか。あ、そういやぁ・・・

「ディン、お前彼女いるんだから、一緒に行けば良いんじゃないのか?」

「あー・・・。その事は忘れてくれ」

「は?」

「・・・つい、一週間ぐらい前に振られた。二股掛けられてた。俺と付き合う前から、付き合ってる男がいた。もう飽きたらしい」

「・・・」

「・・・」

 ・・・聞かなきゃ良かった。

 俺たちは、無言のままティアラさんの家に向かう。

 ・・・ごめん、ディン。

―――――――――――――――――

「あら?レイヤ君いらっしゃい。そっちはお友達?」

「はい」

「ディンク・フェイフェルって言います。よろしくお願いします。あ、皆からはディンって呼ばれてます」

「そう、ディン君ね。よろしく。私は、イリーフよ」

 自己紹介も済んだ。じゃあ、本題だな。

「イリーフさん、俺、明日にデロスに帰ります。今まで、ありがとうございました」

「あら、そうなの・・・。寂しくなるわね。また戻ってくるの?」

「それは・・・分かりませんが、多分戻ってくると思います。この国、楽しいですから」

「そう。じゃあ、次にこっちに来る時は、お土産よろしくね?」

「あはは、忘れなかったら、ですね」

 その後は、他愛も無い雑談を十分程して、家を出る。

「じゃあ、レイヤ君、ディン君。明日からは娘をよろしくね?」

「もう!お母さん!」

「あはは。それじゃあ、またよろしくお願いします」

 さてと、次はアルフさん達だな。伝言はしている。今は十五時二十分。十五時ぐらいに帰るって言ってたから、もう帰ってるだろう。

「レイヤ、次は何処行くんだ?」

「ん?アルフさん達に会いに行くけど」

「アルフって、あの、銀の集いの!?」

「うん。あの人達にも世話になったから。じゃあ、行こうぜ」

「あ、ああ。お前、凄い人と知り合いなんだな」

「あの人達も性格は割と普通の人なんだけどなぁ」

 割と、だから、変な部分も無い事にはないが。

―――――――――――――――――

「そうか・・・明日には行っちまうのか」

「その内、顔見せなさいよ?」

「レイヤ、元気でね」

「レイヤ君。また、料理を教えてくださいね?」

「あはは、大丈夫ですよ。また来ますから。それじゃあ」

「おう!じゃあな!」

「元気にやんなさいよ!」

「バイバイ、レイヤ」

「また、会いましょう、レイヤ君」

 ああ・・・この人達に会えてよかったよね、って思う。

 しかし・・・何というか、転校する気分。した事無いけど。

 後は・・・鍛冶屋で受け取りだな。

―――――――――――――――――

「おう!レイヤ、できてるぜ!」

「ありがとうございます。代金は10万ゼンでしたね?」

「おう。・・・確かに受け取ったぜ!」

「ニヒトさん・・・ありがとうございました!またその内来ますから!」

「ああ、元気でやれよ!レイヤ!」

 これで、一通り挨拶や用事も終わった。もう、向こうに戻れるな。

「なあ、レイヤ」

「ん?」

「ミスリルなんて何処で手に入れたんだ?」

「デロスに居た時に、ミスリルスライム見つけてな。それを捕まえたんだよ」

「まじかよ!めっちゃ運良いじゃねえか!」

「ま、俺の武器じゃないんだけどな。俺の妹と幼馴染の分だ」

「んんん?幼馴染って、もしかして女かぁ?」

 ニヤニヤしながら聞いてくる。

「何を期待してるかは知らんが、男だ。後、俺はティアラさん一筋だ」

「・・・へぇ」

 あ・・・。口が滑った。

「おい!今の聞かなかった事にしろ!絶対に誰にも言うなよ!?」

「んー、どうしよっかなぁ?人に物を頼む態度ってもんがあるだろ?」

「お願いします。誰にも言わないで下さい」

 即土下座。これだけは言い触らされたくない。

「あーあー、どーしよっかなー?」

「・・・言ったら、説教な?」

「ごめんなさい。調子に乗りました。誰にも言いません」

 よしよし。これで、危険は去ったな。

「じゃあ、そろそろ帰るか」

「そうだな。じゃ、また明日な?」

「ああ。あ、もう一度言っとくが、明日は六時に港の入り口の前だからな?あの鬼鯨の像がある所」

「分かってるよ」

「ははは。じゃあな」

 早いけど、今日はもう帰って飯食って寝るか。明日は朝早いし、別に大丈夫だろう。

次の話でようやく、魔族の大陸から離れる・・・。

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