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才能の才能  作者: 緑髪のエルフ
魔族の大陸
43/86

休日 その5 前半

「とりゃっ!」

「ピギュッ!」

 ベチャッ


 ・・・ただいま、ジャイアント・キャタピラーを殴殺した所です。返り血?を浴びました。

 こないだ、服に付いた時、洗浄の魔法で落とそうとしたけど、落ちなかった。解せない。

 ちなみに、今殺したので、七十七匹目である。随分とペースが速いと思う。まあ、投擲の時に比べたら、一度に相手する量が多いから当然だが。

「後五分くらいかな・・・」

 ただいまの時刻、十一時半。草原についたのが、大体九時半ぐらいだったから、二時間程度殺ったのか。

 ・・・実は途中で、かめ○め波的な物ができるかと思ったんだが・・・無理だった。魔力が足りない。一応、気を許容量を超えて使えば、なんとかなるんだろうけど・・・それをやると、危険すぎるので、使わない。

 気は体力・・・というより、生命力?の様な物なんだが、いつも使う気は、余っているものなのだ。

 一応、それ以上にも使えるが、命の危険がある。まあ、当然だろう。ゲームで言えば、HPを削って使用する技のようなものだからな。


 まあ、そんな事はいい。とりあえず、まだまだ狩るぞ。触覚を集めるのは忘れない。

「よし、そろそろ終わるかな・・・。大分動きが良くなったと、自分でも思う」

 結局、イモムシを撲殺した数は、八十三匹に及んだ。全部で4150ゼン・・・か。それなり・・・だな。

 八十三匹も殺したので、俺の格闘の動きは最初に比べ、格段に上がった。まあ、それでもまだまだだが。次は、気とか魔法を纏わせたりしたい。

 格闘・・・といえば、武器なんだけどさ、ちょっと鑑定してみたんだが・・・


 魔法鉄のナックル


 名工ニヒトが魔法鉄を使って、作ったナックル。品質は非常に良く、普通の職人がオリハルコンで作ったナックルよりも上の攻撃力を誇る。


 付与魔法(エンチャント)

 ・サイズ自動調整

 ・自己再生

 ・防腐


 という恐るべき代物だったんだけど。

 ちなみに、素材について簡単に説明すると、魔法鉄は鉄が魔力によって硬度が上がった素材で、鉄の一つ上の素材といった程度、オリハルコンは、魔法鉄の何ランクも上の素材である。

 にも関わらず、攻撃力がオリハルコンよりも上ってどういう事だよ。オリハルコンは硬度だけが取り柄の素材だぞ!

 ありえない、とか言いたいね。しかも、これが暇潰しで作った、となるとね。もう、普通の職人に謝れと。冗談だが。

 まあ、言ってしまえば、今の俺にはもったいない、と言っても過言ではない装備なのであるよ。


 装備についてはこのくらいで良いだろう。

 街・・・というか、銀の集い所有の家に戻るとしよう。そろそろ、昼飯の準備しなきゃだしな。

―――――――――――――――――

 はい、家に着きました。早速昼飯の準備と行きましょうか。何作ろうか・・・。

 まあ、適当にチャーハンでいいや。屑野菜も一杯あるし。

 ・・・

 さて、昼飯を食べ終わったんだが、これからどうするかな。

 イモムシ狩りに行こうか・・・。

 ま、その前にギルドに行くか。

―――――――――――――――――

『常駐依頼 Gランク

 ファースタ草原の森に住むダークゴブリンの討伐。一体につき、80ゼンの報酬。

 討伐証明 コア』


 という、依頼があった。おかしいな・・・この前はこの依頼無かったような。

 そして、草原の森って何か違和感が・・・。

「この依頼を受けたいんですが」

「はい、ダークゴブリン討伐の依頼ですね」

「あの、この間はこの依頼無かったような気がしたんですけど・・・」

「ああ、それはですね。その依頼、常駐依頼とは書いてありますが、繁殖期は除くんですよ。その時は、ランクの上がった依頼に変わりますね。ちょうど、昨日まで繁殖期でした」

 繁殖期って、つい昨日までですか。運が良いのか、悪いのか。

「なるほど・・・。あ、そうだ。ジャイアント・キャタピラーの依頼の達成報告をしますね」

「はい。集めた数は・・・八十三本ですね。全部で4150ゼンですね。報酬をお受け取り下さい」

 報酬を受け取る。

 ちなみに、どうやって数を数えているのかというと、そういう魔道具があるようだ。入れたら、勝手に数えてくれる魔道具が。

 さってと。報酬も受け取ったし、とっとと草原に行くか。

―――――――――――――――――

 はい、草原の森に着きました。ここでダークゴブリンを探す事になるんですね。

 歩いてると早速・・・黒い子鬼が一体。あ、サーチアイ付けとこ。

 んで、ゴブの情報をチェック。


 ダークゴブリン (Gランク)


 悪の感情により、黒く染まったと言われるゴブリン。食糧確保のために村などを襲うため、先に駆除をする。基本的にはそこまで強くないが、稀に飛びぬけた能力を持つものもいる。ただし、その場合は上位種と呼ばれ、ダークゴブリンの枠に入る事は無い。なお、繁殖期はもの凄く凶暴になるため、下手に近づかない方が良い。

 武器を持っているため、素手で戦うのは危険。弱点は光属性。

 剥ぎ取れる素材は、ダークコア(極小)、黒い角。


 なるほどねぇ・・・。やっぱ武器持ってんのか。手甲で受け流せるようにしないとな。ちょっと危ない気もするが、しょうがない。

 まずは・・・先手必勝!気と光の魔力を合成して、武器に纏う。

 そして、なるべく音を立てないように後ろから襲い掛かる。

「ギャ!?」

 っと言ったのも一瞬。そのまま殴り倒す。

「ふう・・・。あ、持ってる武器は・・・錆びた剣・・・か」

 何となく鑑定してみる。


 エセカリバー


 伝説の剣、エクスカリバーの偽者。外見はそっくりだが、切れ味は最悪。

 鉄製。品質は最低。


 ・・・エセカリバーて。なんつーものを。つか、エクスカリバーって確か、イシュタル・・・の何かあれだっけ?あんま覚えてないわ。

 とにかく、何故そんな物がこの世界に・・・考えても無駄か。地球の物とはきっと違うのだろう。


 なんて考えてた訳だけどさ。まさか、同じ日に、同じ場所で本物を手に入れるとは思ってなかった訳で。いや、むしろそんな事を考えれる人物がどれだけいようか?

「これは・・・」

 同じように、黒ゴブを倒して錆びた剣を手に入れて鑑定したんだけどさ、


 エクスカリバー


 異世界から来た勇者が悪魔の王を倒すために使ったと言われる伝説の剣。選ばれた者しか振るう事ができないと言われている。役目を終えたその瞬間、剣は力を失った。二度と力は戻る事は無い。

 ミスリル製。品質は最低。


 色々と突っ込んでもよかろうか?

 選ばれた者しか振るえない・・・諸に、ゴブリンが振るってた訳だが。まあ、力は無くなってるから当然だね。そして、品質は最低・・・いや、まあ錆びてるからだろうけどさ。

 うーん・・・とりあえず、見た目だけ綺麗にしとこうかな?エセカリバーも一緒にね。

 適当に、火で炙って、錆を落とすイメージしたら、錆が落ちて、見事な刀身が出てきた。・・・切れ味はともかくとして。でも、本物の方は、ミスリル製だし、期待できるかな?ていうか、ミスリルって錆びないんじゃ・・・。

「まあ、それはいいや。袋の中に突っ込んどこ。さ、とっとと黒ゴブを狩るぞー!」

 とりあえず、仕事に戻るか。早速、黒ゴブを探して、倒す。

 それからしばらくは特に特徴のある武器を手に入れることも無く、俺の技量と報酬が増えていくだけだった。

―――――――――――――――――

 それに遭遇したのは、五時になり、さあ帰ろうか、と思った時だった。

「な、なんだ!?凄いスピードでこっちに向かってくるのがいるぞ!」

 とりあえず、逃げながら情報を確認。


 ダークゴブリンジェネラル (推定Cランク)


 ダークゴブリンの上位種。普通のダークゴブリンとは比べ物にならない程の戦闘能力を持つ。また、持っている装備も良い素材である事が多い。光の属性が弱点。

 剥ぎ取れる素材は、ダークコア(中)、黒い角、装備。


 ・・・あれ?これ、とっとと逃げなきゃ。足に気を流しまくる。ついでに風の魔法で逃げ足上昇・・・してるんだけどさ、相手の方が速いってどういうことなの?

 大人しく戦えと?無理に決まっている。諦めない。俺は逃げ続ける。

 ・・・けど、結局追いつかれた。

「グルゥアァァァァァァ!!!」

 っべぇな。どうするか?戦うしかないんだろうな。

「ええい!悩んでも仕方ない!やるしかないんだろ!」

「ガアァァァアァ!!!」

 こうして、俺と黒ゴブの上位種の戦いが始まったのだった。

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