冬だ!雪だ!
十二月の地の曜日、外は辺り一面銀世界だ。
さて、雪が降ったらやることといえばやっぱり・・・
「雪合戦しよう」
うん、これだと思う。
「雪合戦!」
日向がとっても楽しそうにしている。うん、やっぱり俺の妹は可愛いな。
「雪合戦かー・・・。俺は雪だるま作りたい」
「ああ、雪だるまか。面白いよな」
作り終えた奴に雪玉当てるのが。
「うん。浩人、雪だるま作れよ」
「その間、お前は何してる?」
「え?雪合戦するけど?」
「じゃあ、作らない」
「なんでさ?作りたいんだろ?」
「お前、偶然を装って雪だるまを狙いにくるだろ」
う・・・。流石に、以前やったことあるから考えはバレてるか。
「ほらみろ。という訳で、俺も雪合戦やる」
だ、そうです。
という訳で、雪合戦をする。メンバーは湖に泳ぎに行った時の人達。と、デニスさん。
「んじゃあ、始めるか」
雪合戦が開始した。俺は魔法で雪玉を作る。
さっそく、浩人に向かって一球。
しかし、あいつの体に当る前に弾かれた。完璧な不意打ちのはずなのに。
「おい、浩人!才能を使うなんて卑怯だぞ!当てようがないじゃないか!」
「葵さんや日向ちゃんだって使ってるぜ!上を見ろ!」
上?そう思って、上に視線をやると、雪玉が落ちてきた。空飛ぶなんてずるくないすか?
次、誰もいないところで雪玉が浮かんでいる。と、思ったらこっちに飛んできた。多分、透明化した廉汰だろう。
今度は、いきなり何も無いところから急に雪玉が。雪合戦に空間転移使うってどうよ、珂白さん。
もう感覚だけで投げたり、避けたりしよう。それなりにいけるはず。
結論、それなりに当て、それなりに避けれた。以外といけるもんだ。
最初の内は当たりまくってたが、途中からは、割と避けれるようになった。
「皆ずるい・・・。俺、才能無いのに」
この言い方、何か俺が駄目な人みたい。まあ、実際そうだけど。この考え方にも慣れてきて、もう虚しくも悲しくもならなくなった。流石俺。
「ふっふっふ。俺は一回も当らなかった」
「周囲に結界張られたらどうしようもないだろ」
「僕も一回も当らなかったよ」
「私もですね」
そう、もう二人もいるのだ、一回も雪玉に当らなかった人が。
「何で二人ともあんなに避けれるんですか?」
「勘・・・かなぁ?」
「勘ですね」
あー、うん。そんなもんですか。俺も、感覚でそれなりにいけたしな。
「さて、これからどうする?」
「あー、俺は訓練しようかな」
「怜也、お前も飽きないなぁ」
「じゃあ僕はレイヤ君の手伝いだね」
「私は、この後用事がありますので」
まあ、そんなこんなで俺とミュウさんは訓練場に向かう。前に、
「そういえばミュウさん、今の俺なら魔力で武器を作り出す魔道具の材料、手に入りますかね?」
「ん?あー、そうだね。多分手に入ると思うよ」
「それじゃあ、今から行っても良いですか?」
「うん、大丈夫だよ」
やった、これで魔力量の訓練と武器の訓練、両方同時にできる。
とりあえず、さっさと支度をしよう。




