表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
才能の才能  作者: 緑髪のエルフ
一年間
21/86

訓練也 その4

 「今日からは、みんなのお兄さん、グレン・バードがお前たちの訓練担当だ!よろしく!」

 デニスさんの訓練から更に三ヵ月、今度の担当はみんなのお兄さんである、グレンさんのようだ。

「あ、そうそう、俺の事はお兄さんって呼んでくれても良いんだぜ!」

 しっかし・・・なぁ。最初に感じた印象そのまんまを本人自らが言ってたのか。ま、いいや。

「俺は武器の訓練と模擬戦闘くらいしかできないからそのつもりでよろしく!」

 まあ、この人はあんまし魔法使わなさそうだしなぁ。よくいる前衛タイプみたいな。そんな感じの人。

「じゃあ、早速始めっか。皆武器出せー。久しぶりに武器扱うだろうから、今日は軽~くやるぞ。その代わり、明日からは覚悟しとけよー」

 その言葉通り、今日は武器の訓練は軽めの素振りぐらいらしい。ま、俺はいつもとやること変わらんがね。的に向かってナイフを(四時間)投げ続けるだけの簡単なお仕事です。

 というか普通に、午後も武器の訓練をそれなりにしてたから、俺は久しぶりって訳でも無いんだけどな。

「ん?そこの髪の長い、えーっと、女子?いや、男子か?」

 ・・・俺の事かねぇ?ちょっと振り返ってみる。

「そうそう、お前の事だ。えーっと」

 やっぱし、俺っすか。つーか、浩人と葵姉さんがこっち見ながらニヤニヤしてきやがる。お、覚えてやがれっ!

「剣 怜也です」

「そうそう、レイヤ。久しぶりに武器扱うって訳じゃ無さそうだし、お前だけ別メニューな。その名も、『地獄のスパルタ特訓』だ」

 うわぁ・・・。何かもう・・・名前が。そのままだし、あきらかにヤバそうな名前なんだけど。あと、変。

「そんな嫌そうな顔すんなって。全力で四時間ぶっ続けで訓練し続けるだけだから。一応だが、治療魔法も使えるから、少しぐらいは疲れをとってやる」

「・・・え?す、少し・・・ですか?それで、四時間全力で?」

「おう!今日はお前一人だから、治療魔法独占できるぜ!良かったな!明日からは皆も同じメニューだからな!」

 待って、これ明日から地獄見るパターンなんじゃ・・・。そういえば、グレンさんの訓練は何故か、欠席が多かった気がしたが、こういう事か。

「よし!レイヤ、早速やるぞ!ほら、さっさと投げる!」

 という訳で、『地獄のスパルタ特訓』が始まった。

「よーし!今日の訓練はこれで終わりだ!片付けたら解散して良いぞ~」

 や、やっと・・・終わった。俺はその場に崩れ落ちる。

「どうした?レイヤ。こんなところで寝たら風邪引くぞ?それと、片付けもしとくんだぞ」

 あ、片付け・・・か。今は無理・・・だ。

「レイヤ、返事が聞こえんぞ~?返事は大事だぞ?」

 そんな余裕は無いんですよ。とりあえず・・・

「ち、治癒・・・魔法を・・・。このままじゃ、無理、です」

「ん?ああ、治癒魔法ね・・・。ワリィ、もう使えねぇわ。あ!そうだ!ホレ、代わりにコレをやる。スタミナポーションっつって、疲れをとるのに、特化したポーションだ。普通のポーションより、断然疲れが取れるぜ」

 そ、そんなものが・・・あるのか?俺は瓶(リポ○タンDサイズ)を受け取ると早速飲む。

 ・・・う!?ゲホゲホッ!

 な、何とか全部飲み込んだが・・・。極限まで疲れてる時に、苦い、炭酸のコンビは中々くるものがある。しかし、頑張って全部飲んだので、疲れが劇的にとれた。それでも、まだまだ辛いけど。

「レイヤ、大丈夫か?」

「大丈夫じゃないです・・・。正直、死ぬかと思いましたよ」

 冗談抜きで。いや、ほんとに。訓練で死にかけ、ポーションでトドメって感じ。

「あの・・・。これを、毎日やるっていうんですか?」

「勿論!明日からは、皆参加だから、もっとキツくなるぜ!」

 ダメ、これ、死ぬ。というか、この訓練。よく考えたら、俺よりも遥かに身体能力が高いやつがサボるくらいだからなぁ。俺が死にかけてもおかしくないと思う。

 ああ、ミュウさんが恋しい・・・。

「あの、さっきくれたポーションってどこに売ってますか?」

「ん?あれなら、城で余りまくってるから、いるんならやるぜ?王様からも許可取ってあるし」

「そうなんですか?それなら、欲しいです」

「おし、じゃあついてこい」

 そうして、案内されたのは倉庫。結構広いな。一つの倉庫が、家一件分くらいある。

「あの、五つの倉庫にスタミナポーションが入ってんだ」

 あの倉庫五つに・・・。結構な量だよなぁ。

 あ、グレンさんが、倉庫開ける。というか、鍵閉まってないのかよ。

「あの、鍵閉まってなかったんですけど、良いんですか?」

「ん?うん。この倉庫のスタミナポーション、練習とか、暇つぶしで作ってるから、売れるような品質じゃなくてな、粗悪品だし、盗まれても良いから鍵閉めないことになってる。さっき飲ませたのは、この倉庫のポーションだ。十分効果あるし、別に良いだろ?それに、だ。たまに、当たりもあるぜ?」

 うん。あのポーションがこの倉庫にたくさん入ってるって・・・。元の世界に持ち帰れたらって思うとな・・・。っと、グレンさんが倉庫に入るっぽいし、俺も入ろう。

 入った結果。コイツぁタマゲタ。ポーションの山。見渡す限りポーション。

 なんていうか、物語で、金貨とか宝の山とかあるじゃない?あれ全部、ポーションに置き換えた感じ。この倉庫が後四つあるとか、マジぱねぇ。

「ほれ、好きなだけ取れ」

「は、はい」

 百本ずつ、ケースに入ってるっぽい。俺はとりあえず、一箱取る・・・が、無くなった気配がしない。宝の山から金貨百枚取ってもその程度である。

「あの、何でこんなに作れるんですか?材料とか・・・」

「ああ、材料はまぁ、雑草みたいなもんだ。どこにでも生えるし、刈っても刈ってもすぐに生えてくるしで、材料が無くならないんだわ。んで、勿体無いからっつって、ポーションにするわけだ。ああ、このポーション作り、一応仕事として出されたりして、よく子供のお小遣い稼ぎとか、初心者の練習とかになるな。何か、ポーション作れる人を増やしたいんだとさ。あ、失敗したやつは入ってねーぜ?」

 なるほど。という訳で、もう九箱ぐらい取る。これぐらい取っても大丈夫だろう。だって、好きなだけ取っていいって言われましたし?



 で、あれだけ、スタミナポーション貰ったんだが、それでもめっちゃきつかった。あれ、妙に腹が膨れて、あんまし飲めない。

 ミュウさんに聞いてみたら、どうやらあれは栄養ドリンクみたいに、栄養たっぷりらしい。ぶっちゃけ、そっち目的で消費されてるらしい。若い人、主に女性が結構飲む・・・らしい。一日に平均五百本は無くなってるらしい。それでも、無くならないとか恐ろしい。

 栄養がある理由は、なんでも、材料の持ってる魔力が変化して、うんぬんかんぬんなんだそうだ。

 非常食?になりそうだと思った。料理にこっそり混ぜるのも良いかもしれない。とりあえず、もう十箱貰っとこう。

訓練の話のはずなのに、半分、ポーションの話になってしまった・・・。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ