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才能の才能  作者: 緑髪のエルフ
一年間
10/86

ご飯とお話と訓練と

 俺は、食堂に着くと、始めにゲイルさんに話しかける。

「ゲイルさん。お願いがあるんですけど」

「ん?どうした、レイヤ?」

「実は、お菓子を一人分増やしてくれないかな、と」

「別に構わんがどうしたんだ?」

「実は僕は午後にも訓練をすることにしたんですが、コーチをしてくれる人に渡そうかなと。僕なんかの面倒を見てくれるので」

「なるほど、作っといてやるよ。昼飯、ちゃんと食うんだぞ」

「分かってますよ」

 お昼はサラダと豚肉?の生姜焼きだ。さらに白米もある。俺は腹一杯になるまで食べる。食事の際、俺は珂白さんに話しかけられる。

 彼女について、説明しよう。彼女は、美少女で、俺の友達だ。彼女と友達になった経緯は、姉が彼女と友達で、家に連れてきたときに、色々あり友達になった。以降、クラスではそれなりに話すようになったし、家に遊びに来ると、姉と一緒によく話す。

 ちなみに、知る人はほとんどいないが、彼氏いる。凄くラブラブですよ、ええ。彼氏とは別なクラスなのだが、珂白さんと彼氏が一緒に俺達の教室に入ったために、この世界に来ている。俺は彼氏の方とも仲が良い。だって、家に来るとき、たまに一緒に連れてきますもん。

 と、まあ彼女に関してはこんな感じである。

「ねえ、怜也君、ミュウさんと何を話してたの?」

「ん?ああ、午後の訓練に付き合ってもらえないかってね。あ、恥ずかしいから誰にも言わないでよ」

 と、まあこんなことを話した。会話の最中、異様に殺気を感じた気もするがきっと気のせいではないだろう。

 そんな恐怖の食事の後、謁見の間に向かう。

「おお、皆よく来てくれた。さっそくだが、全員にこれを配ろう。身分証と、金だ」

 そういって、身分証と袋を渡された。

 さて、ここで通貨について説明させてもらおう。

 まず、単位はゼンだ。

 通貨は、使われている素材が四種類あり、白金、金、銀、銅が使われている。それぞれ大きさが、大、中、小とある。

 呼び方は、それぞれ○×貨で、○に大きさ、×に素材の名前が入る。例えば、大の大きさの銀貨なら、大銀貨となる。

 それぞれの硬貨の価値は、銅貨が、小さい方から、1、5、10ゼンだ。銀貨は、50、100、500ゼン。金貨は千、5千、1万ゼン、最後に白金貨が、5万、10万、50万ゼンだ。

 白金貨を除けば、日本円と同じなので覚えやすい。

 ゼンの価値としては、大体150ゼンでパン一つ買えるぐらいである。

 通貨については以上だ。

「金は一人につき三十万ゼンだ。少ないかもしれないがそれで我慢してくれると嬉しい。それと、身分証だが、それは通帳の役割も果たしている。無くなっても、他の者が悪用できたりはしないし、どこにあるかも捜索できるが、安くない金がかかる。無くさないようにした方が良い。補助金は、皆の身分証にそれぞれ預けておる。後で確認しておいてくれ。話は以上だ」

 話が終わった。お金と身分証はさっそく魔法の袋に入れる。

 そういえば、この魔法の袋なのだが、中の時間が止まっているのか、入れた物の状態がそのまま保存されるらしく、暖かい物を入れると、一年後に取り出しても暖かいままだ。例えの話だが。つまりだ、食べ物を入れても永遠に腐らないし、劣化もしないという代物だ。料理も、いつでもできたてが食べられる。そんなとっても優れた袋だ。

 それと、何が入っているかのリストも、頭の中に表示することができる。どちらも最近気付いたのだ。

 袋についての気付きを説明したので、俺は訓練場へと向かう・・・前に食堂へ行き、お菓子を受け取る。四人分全てだ。その後、姉と妹にお菓子を渡してから、俺は第三訓練場へと向かう。

「お、来たね」

「すみません。待ちました?」

「いや、今来たばかりだよ」

 ・・・なんだこの恋人同士のような会話は。

「それじゃあ、さっそく始めようか」

「はい!」

 そうして、俺の訓練は始まった。

 午前の時と同じような訓練である。ミュウさんから、指導をしてもらい、疲れたら、魔法で回復の繰り返しだ。

 今更だが、訓練の時は見難いので髪をあげていて、前が物凄く開放的だ。今度髪切ろうかな。

 午後三時になると、一旦休憩を挟む。

「ミュウさん、少し休憩にしませんか?」

「ん?どうしたの、レイヤ君、魔法があるから、疲れてはないでしょ?」

「僕のいた世界では、午後三時はおやつを食べる時間になってましたのでお菓子を食べようと思うんですが」

「なるほど。えっと、僕の分もあるの?」

「もちろんですよ。このお菓子です。ゲイルさんに作ってもらったんですよ」

「ありがとう、レイヤ君。ゲイルさんっていえば、食べすぎ亭の・・・」

「ええ、そうです。お菓子の感想、ゲイルさんに教えてあげて下さい。それじゃあ、食べましょう」

「そうだね」

 今回のお菓子は、チョコレートパイだった。

「凄くおいしいね」

「ええ、運動のあとに甘い物はやはり良いですね」

 食べながら色々な事を話す。途中、何時間も前に作ったのに、出来立てみたいだという質問には袋の事を正直に話した。一応口止めはしておいたが、別に話されても構わない。

 そう思っていたのだが、この袋、実はこの世界にも存在するらしい。最も、作れる人はいるのだが、誰が作れるのか、というのは分かっていないため、入手が困難で、外に出回ると物凄い値段がするらしい。迂闊にこの袋の事は喋らない方が良いと言われた。最初に話した人がこの人で良かったのかもしれない。

 さて、おやつを食べ終えた所で訓練を再開する。この日は結局、五時まで訓練を行った。

「ミュウさん、今日は訓練付き合ってくれてありがとうございました」

「気にしなくていいよ。そうだ、これからも、訓練したかったらいつでも付き合ってあげるよ。用事があるときは無理だけど、良いよね?」

「はい!よろしくお願いします!」

 こうして、俺は週に四,五回程ミュウさんに訓練を見てもらうことになった。

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