鬼の会話
八月十五日句読点の追記を行いました
時は遡り、清村が餓鬼の群と戦闘している時の事…
森の奥深くに
鬼の集落にて、話し合いが行われていた…
議題は森へ入ってきた、人間への対処だ。
「南のほうで、人間とゴブリンが争っていたぞ!!どうする?オカシラ」
「俺と腕に自信のあるものを連れて対処する」
オカシラと呼ばれた角の大きさが他の鬼より二回り立派に生えている鬼が即答する
「オカシラ ゴブリント人間 両方やるんですか?」
「イヤ 人間を殺れば 多くの人間が 森へ来て村ごと襲撃されることがある、だから狙うはゴブリンだけだ」
「話しは以上にだ ゴブリン共を踏み潰すぞ!」
「「オォー!!」」
オーガの村を出た、三匹はゴブリンの群を襲撃し、見事人
間の命を、救うことが出来た、しかしこの後の事が一番厄介であった、ゴブリンの襲撃から救えば、森から出ていき
人間の国へ帰るのだと、思っていたのだが、どう言う訳か森に住み着いたのである…
しかも人間が住み着いた場所と言うのが、ノームと呼ばれる、小人達が住み、国を興している所であった
オーガ達は、ノームと少なからず接点があり、交易も行っていた、故にノームから苦情がくれば、オーガ達がどうに
かしなければいけないと言う事態もありえるのだった
オーガ達にオカシラと呼ばれてた者は、日課となった人間との交渉へと向かった、もっとも〈オカシラ〉から見た交
渉であって、他の者からみれば、友の様な感じだと思うだろう、いつも肝心な話が出来ず、身の上話や腕自慢等々脱
線してしまうのだ、そうこうしている内に日が暮れ、村へ帰る、その繰返しだ、しまいには日が暮れても交渉の続き
をする為と、朝狩った猪を持って行く始末であるしかし次第に〈オカシラ〉も人間との会話を、楽しみにるようになり、人間から二郎と呼ばれる仲となった
〈オカシラ〉は人間を、無理やり森から追い出す事はしなくていいと思っていた、それはノームから苦情は来ていな
し、人間の話を聞く限りでは、共存出来ていると感じた
「あれは餓鬼達との戦いで、傷付きこの大樹の樹洞へ潜り
こんだ次の日だった、朝起きて見ると、餓鬼達から受けた傷や焼け焦げた甲冑が、治り新品同様に直されてたのだ!きっと不思議な力をもつ御神木様のお陰に違いない!!」
と興奮気味に語り、ブツゾウなるものを作ると、息巻いていたのを思い出す
衣服や傷が治ったのは、ノームがやったのだろうが閉鎖的な彼等が、何故人間の治療や武具の修復を、行ったのかは
わからなかった
「今日言わなければな…」
〈オカシラ〉は何か決心した顔になり、ニンゲンの所へ行く
「二郎ではないか!!今日はどうした?」
「ジロウ?人間着いてこい」
ニンゲンが〈ジロウ〉と呼びながら、親しげに話かけてくる。
〈オカシラ〉はまた何時もの様に、脱線しかけたがなんとか堪え、村へ着いてくる様に言う、その為片言なのが余計
に片言になり、不信に思われたのではと、村へ着くまでそわそわと落ち着きがなく、逆に不信に思われたのだが…