奇怪な…
八月五日
句読点の追記と修正を行いました
暫く歩いていると水の流れる音が聞こてきた
(やっとか…これで当分は大丈夫であろう)
川縁にある岩は苔むしており、人なぞ何百年も立ち入ってないかの様な風景であった。
(ここが地獄か…)
坊主や、人から聞いた話しで想像していた風景と、あまりに違い…あまりにも以前と変わらぬので驚く。
しかし、周りの木々を見ると何やら毒々しい色のした実を付けた木やら髑髏の様な紋様を幹に浮かべた木やらがある。
まるで死者が木に閉じ込められているかの様に…
綺麗な水を確保できた事で、安心し近くの苔むした岩へ腰掛けた、
(槍、甲冑等はは供の者に預けたままであったな…)
戦へ向かう途中だったので、ある程度の装備と食料はある、しかしそれは一食分でかなく、食料の確保も早急に行わなければならない状態であった
なにしろ、時間感覚はわからないものの、慣れぬ森を歩き餓鬼との戦闘を行ったのだ。
いつまた、餓鬼が襲ってくるかもわからない、故に体力の回復と寝床の確保は最優先であると思案する。
(ここが地獄となれば、空から垂れ下がる蜘蛛の糸を探したほうがいいかもしれぬな…)
清村は自嘲気味に、食料と寝床を探す為歩きだす…
(誰かに見られているな…)
そう感じたのは岩に腰かけた場所から離れてすぐだった…
清村は、雨風凌げる(しの)場所を探す為に、川を下っていた。
(見られ続けると言うのも嫌なものだな…ならば)
と急に走りだしす、そして抜刀し大きな岩へと隠れた、草むらにかくれていた餓鬼が、姿の見えなくなった清村を探す為、ぞろぞろと出て来た。
(出て来たのは十匹の餓鬼…四尺程の槍と棍棒の様な物を持った者達だ)
隠れていた岩狙い岩から躍り出て一匹葬る、すると隠れていた餓鬼達が、臨戦体制で向かってくる
(思ってたより多い、だかあの強さならば徒党組んで来ようと、たいして変わらん)
そう思い向かってくる餓鬼の槍をいなしながら、次々と餓鬼共を倒していった時である、後方に控えていた二匹の餓鬼がこちらに先端が光っている棍棒を此方に向けてきた。
(あれはまずい!)
本能的に反応し横へ飛び退いた…
その行動が正しかったと悟る
餓鬼共が向けた木の棒 から火の玉やら稲妻が飛んで来て地を焦がしえぐりとった
(餓鬼共が持つ木の棒から火やら稲妻が出た…奇怪なり)