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光と闇の伝説  作者: 水月
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1 神話の時代

 遥か太古、神々が世界を治めていた時代・・・全知全能の最高神スゼリウスを筆頭とし、元素を構成する火・土・風・水・光・闇を司る神々は、彼らに反逆する下級神や神に仕える精霊・天使達と戦い次々に処刑していき、無に返していった。しかし反逆者達は無に帰される前に、自分らの無念さ・憎悪の念を具現化して天界に放った。その怨念の集合体が魔体ロギである。ロギは分裂を繰り返し、生前の反逆者達の姿をとって、神々の前に立ちはだかった。神々はロギに苦戦し、何百年、何千年と戦いは続いた。その間、多くの神々が散っていったのである。

 しかし、その長い戦いにも終止符が打たれるときが来た。中級神である戦女神ナデアが、最後の力を振り絞り、ロギに致死的ダメージを与えたのだ。しかし元が精神体であるロギを完全に無に返すには、長い戦いで神々も疲弊しすぎており、力が足りなかった。仕方なく、スゼリウスはナデアにロギの封印を命じた。しかし、彼女の力だけでは、ロギを押さえきれない。そのため、スゼリウスは彼女に黙って、その身体ごと、ロギを天界より遥か下界の地底奥深くに封印したのである。神、特に女神の身体はあらゆるものを受け入れる力を有していたため、スゼリウスにとっては好都合だった。つまり、ナデアは神々の生贄・犠牲者・・・捨て駒にされたも同然だった。 

 これに反発したのはナデアの婚約者で、中級神の変化や地形を司るアトニスだ。彼はスゼリウス達に反旗を翻し、一人戦った。天界・地底の狭間に結界を張り、地底から浮上させた大地を城砦のように変形させ、天界を圧倒した。しかし、彼の力は天界までは届かなかった。彼もまた、ロギと戦ってきて力が弱まっていたからだ。スゼリウスたちは力を結集してアトニスを倒した。しかし、無に返す前に彼は最後の力を振り絞り、逃亡をはかってしまったのだった。神々はアトニスが無になるのも時間の問題と、深追いはしなかった。中級神であり、スゼリウスたちより劣るアトニスは生きられないと踏んだのと、自分達も次々におこった長い戦いで力を失いかけており、追えなかったという理由がそこにあった。

 その後、最高神と上級神達は長い年月眠りについた。その間地底のロギの封印がとかれないよう、様々な能力を身につけた監視者を生み出し、地底監視の命を与えアトニスの残した大陸に放った。それが現在の地上であり、そこに住まうのが人間やエルフ・ドワーフなどである。彼らは同種交配・異種交配を繰り返し、その結果様々な種族が生まれていった。そして神の長い眠りの間に、監視者としての神命を忘れ地上は独自に進化・発展をとげていったのである。

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