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第四十一話 現代ダンジョン最深部への進行
深層五十三階。
ダンジョンの闇が、
より深く、
重くなる。
佐山孝也と
勇者パーティーは、
足音を抑えながら
階段を降り続ける。
「……空気が
違うな」
バルガスが、
剣を握り直す。
ティファニーは、
魔力を張り巡らせ、
結界を展開。
ライクは、
後方を固め、
警戒を緩めない。
フィオは、
身軽に移動し、
周囲を確認する。
アドルは、
杖を構え、
魔力の波動を
探知する。
階段を降りきると、
広大な空間が
現れる。
天井が高く、
壁には
異世界文字が
刻まれていた。
「……やはり、
異世界の影響だ」
佐山が、
掌に微かに
光を集める。
刺客との戦闘で、
力の感覚を
完全に把握していた。
「皆、準備」
バルガスが、
低くうなずく。
ティファニーは、
手を組み、
魔力結界を強化。
ライクは、
前後左右を
警戒する。
フィオは、
奇襲位置を
取り直す。
アドルは、
広域魔法を
展開。
佐山は、
短剣を握り、
力の核心を
集中する。
闇の奥から、
何かが
蠢く。
魔力の波動。
黒い影。
異世界刺客か。
「……来るな」
佐山は、
拳を握る。
闇の中、
影が飛び出す。
黒い鎧と
鋭い刃。
刺客の気配が、
五人を包む。
「この先が、
最深部……
か」
佐山は、
微かに
息を吐く。
五人の勇者は、
無言で
頷き合う。
異世界の力。
現代ダンジョンの謎。
全てが、
最終局面に
近づいていた。
闇と光が、
交錯する場所で、
戦いの幕が
再び上がる。




