第三十三話 帰還勇者パーティー再集結
深夜。
都市の外れ。
廃工場。
霧が、
低く立ち込める。
一つ、
扉が
開く。
中から、
五つの影。
帰還勇者パーティー。
バルガス。
剣を持つ人族。
ティファニー。
優雅なエルフの聖女。
ライク。
鱗の光る竜族剣聖。
フィオ。
小柄なホビット盗賊。
アドル。
ダークエルフの魔導士。
全員、
戦闘態勢。
「ここが……
現代世界か」
バルガスの声。
冷静。
だが、
目は
警戒している。
「深層五十階、
階段は……
まだ下がある」
ライクが、
数秒間、
周囲を
観察する。
「異世界と
重なったか」
ティファニーは、
首を傾げる。
「感覚がおかしい」
フィオが、
小声で
呟く。
「なんで、
床の魔力が
違うの?」
アドルは、
腕を組む。
「ここは……
別のダンジョンだ」
沈黙。
バルガスが、
周囲を
警戒する。
「我々は、
戻ったのでは
ない」
「転移だ」
五人の視線。
佐山孝也の
存在を、
探す。
その時。
暗がりから、
人影。
佐山だ。
「……久しぶり」
小さく
呟く。
バルガスが、
眉を
上げる。
「お前……
帰還勇者か」
佐山は、
頷く。
「隠していた」
ティファニーが、
微笑む。
「やっと
会えた」
フィオは、
跳び上がる。
「うわー!
生きてたのー!」
ライクは、
目を細め、
警戒。
アドルは、
冷静に
周囲を
確認する。
「しかし……
状況が
おかしい」
佐山は、
手を
挙げる。
「説明する」
「ここは、
現代のダンジョン。
俺たちが
異世界にいた時の
ダンジョンと重なった」
五人が、
一斉に
視線を
交わす。
「どういうことだ」
バルガスが、
低く
声を
出す。
「深層五十階以降、
構造が変化した
のかもしれない」
ティファニーが、
首を振る。
「魔力の流れが
違う。
異世界側の影響か」
佐山は、
深く
息を吐く。
「俺の推測だが、
下層に行くほど
危険が増す」
フィオが、
目を輝かせる。
「冒険だね!」
ライクは、
ため息を
つく。
「無計画は
やめろ」
アドルは、
静かに
佐山を見る。
「しかし……
俺たちが戻ったのは
偶然ではない」
佐山は、
頷く。
「俺たちの力を
試すために、
何かが
仕組んでいる」
五人は、
顔を
引き締める。
異世界勢力。
現代の探索者。
世界の運命。
複雑に絡む。
佐山は、
拳を
握る。
「行くぞ」
「ええ!」
「任せろ!」
「ついて行く!」
「準備完了!」
五人の
勇者たちは、
互いに
頷き合う。
そして、
深層への
階段を
降りる。
暗闇の中。
世界は、
静かに
待っていた。




