第十一話 希望
前回のオリキャラと作者は、戦闘可能人数は五人。
色々雑、誤字、脱字、ミスあるかも。
「みんな大丈夫だろうか」
俺はテキストに吹き飛ばされてから時間はかかっているが、少しでも速く戦闘に参加できるように神化して飛んでいた。
「ん?なにあれ…」
あれは…津波!?
「いや、あの程度どうって事はない!」
その津波を突き抜けるといつもの黒い景色が広がった。
「みんな…頑張ってくれ…」
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「はぁ…はぁ…」
「策があるって言っていたけどさ!突っ込んでボロボロになるなんて…」
「これが策だぞ。レジィ」
そう。あれはまだ塩がいなくなる事が起こる前、暇だった時に作者と話そうと軽い気持ちで呼んだ時に言われたことだ。
「そうだ。ジョーシー、言っておきたいことがあるんだ」
「なんだ?」
「お前は…その、体力が減れば減るほど力が指数関数的に増すんだ。でも根性で体力をゼロにならないようにしていくと…小数点以下まで下がっていって更に力が増す」
「あ?良いことじゃねぇか」
その返しに作者は俯いた。
「いや、違うんだ。それは良いことだけど…もし力が増えすぎると存在が危なくなるんだ。そこから攻撃を受けたり集中していること以外のことをすると…ジョーシーだけがリミットブレイクされることになるんだ」
「ふん。仲間の命と比べたら安いもんだろ」
「でもやらないでね。もしかしたら…存在が消えてしまうかもしれないから」
「そうかいそうかい!上等だ!ならここでそれを使ってやろうじゃねぇか!」
俺はクソ野郎にサーベルを振り回し、もの凄く速く突き出してきた触手と黒いクソ野郎を簡単に破壊することができた。
「おい!レジィ!音楽のバフ頼めるか!?」
「…分かったわ!」
レジィの弾くバイオリンに合わないクールな曲は俺のステータスを更に跳ね上がらせた。もしその状態で奴を切りつければどうなるか…
ザシュッ
「痛み」
レジィのバフで最大近くになっていた攻撃力が最大値を越え結果的にどんな生物、無機物、常識、摂理をぶっ壊せるほどになった。
「こここの力があ゛れば…」
ああ、チャッピーが声を上げている。存在が危ういことは分かっている。でもやらなきゃいけない。その思いで攻撃を避けつつ攻撃の時を待った。
「理解不能。海賊者…」
触手をぶっ壊しながら進むとクソ野郎もどんどん下がっていく。
「鬼ごっこと行こうか…雑魚」
もう少しで攻撃が届きそうなときクソ野郎は触手の量を増やしてくる。…突然奴は止まった。油断を誘っているのかどうなのか分からず俺は立ち尽くし、ゆっくりと周りを歩きながらクソ野郎の行動を探った。突然避けたのにも関わらず俺の手が触手に貫かれた。その瞬間痛みと今までの記憶が流れ始め気を失った…
「レジィ…!」
チャッピーがレジィを抱えた。気づかぬ内にレジィも触手に貫かれていたのだ。
「私は…もう、無理…」
「ショウ…!奴を倒せないか…?」
そう言われた俺はゆっくりと歩みを進めると何かに躓いた。そのせいでせっかくここまで八卦路に溜めていたエネルギーがパーになってしまった。
「ボグギャッ!なんだ?」
そこには地面に突き刺さった棒のような物があった。さっきまで無かったはずと思いながら地面から引き抜くとそれは鎌だった。その鎌は見たことがないのに知っている。そして地面には大きな穴が出来上がっていた。
「ショウ、それは?」
「よくは分からんけど、これは俺を待っていた」
鎌で向かってくる触手を斬り八卦路ガントレットを右手に付け再度エネルギーをチャージした。その間にヤツとの間合いを縮めていった。そしてガントレットが届く範囲になり最大出力を放った。しかしテキストには触手で防がれてしまったので再度フルチャージを放てるように準備をした。
「[否定]」
突然テキストは高速回転させた触手で周りを囲ってきた。そこを打破するためにガントレットを放ったが、狙っていたかのように粉々になった触手の向こうから新しい触手が伸びてそのまま飛ばされてしまった。
「チャッピー、単刀直入に言う。お前のステータスをコピーするぞ」
「…ああ」
チャッピーのステータスをコピーするととてつもない程の力が流れ込んできた。いつもは3分持つが、チャッピーのステータスはあまりにも異常で持って30秒だろうと感じた。すぐにエネルギーをチャージし始め、テキストの触手は鎌で簡単に切れるということにフルチャージまで問題は無いと考えた。そしてガントレットの最大出力をテキストに放った。しかしその影響で右腕は使い物にならなくなり、最大出力を防いだテキストは飛ばしてきた触手で吹き飛ばした。しかし右腕はこの世界への負荷の影響のせいか再生しなかった。即興で八卦路ガントレットを義手し、応戦することにした。
「[失望、絶望]」
次の瞬間、地面から生えた触手から更に触手を生やして攻撃してきた。そして横から素早い触手が飛んできて、避けることが出来ずに吹き飛ばされその時に30秒が経ちそのまま気絶した。
「チャッピー!」
「塩!…いつの間に髪を綺麗に?」
「え?綺麗にしてないけど…来る途中に波がきてその後に衝撃波浴びたせいかな…?ってそんな話してる場合じゃない!あと戦えるのは?」
「お前だけだな…」
「そっか…」
振り向くとテキストがこっちに歩み寄ってくる。それに合わせてこっちも歩む。
「戦い。最後。言葉。」
相変わらず何言ってるのか分からない!
「…お前を倒してやる」
でも俺は知っている。こいつは手加減をしている。本気になればどの世界の強者とも渡り合えるような強さを持っている。手加減している理由は分からないし負けることは確定している…でも戦わなければいけない。その思いでテキストを覇水の剣で切りつけた。…全然効いてない!?
「塩。私。苦しみ」
突然、俺の腹は触手に貫かれた。唖然としているとダークピンクの触手が俺に触れると、俺の空いた腹は塞がった。訳が分からなかったがとりあえずリボルバーで対抗しようとした。しかし放つ前に弾かれてしまいどうしようもなく何度も致命傷を負わされては回復されを繰り返した。致命傷を受けるたびに仲間がやられる瞬間が頭に流れ込みこれは拷問のようなものだった。
「塩!」
チャッピーの呼びかけに振り向くと黒いチップを投げてきた。俺は穴だらけの腕でそのチップを受け取ると這いずり回り飛ばされたリボルバーを手に収め、そのチップをリボルバーに差し込んだ。すると体の穴が塞がり力が湧いた。このチップは何なのかは考えずに今までやられた恨みで石風の剣でテキストを足止めしその間に獄火の剣を投げて突き刺し、雷神の剣の最大出力の雷を落とした。覇水の剣で切りつけリボルバーを放つ。その間だけでテキストは何回も死んだ。空中に放り出して音速の速度で切りつけリボルバーの最大出力でも攻撃した。そしてテキストはまた何回も死んだ。俺は強くテキストに命令をした。
「テキスト、タイマーを止めろ」
「否定」
その少し気が緩んだ瞬間、触手が俺の翼と手足を貫き俺は膝をついた。
「時間。選択。塩。複製者。成功者。」
「何故…殺さない…?」
「選択。私。力。少々。譲渡」
「何を言って…?」
突然耳に触手を突っ込んできた。痛くはなかったが頭の中に次の文字が浮かんだ。
[時間だ。選んだ物に私の力を少しやろう。お前か、お前の相棒二人か]
「…」
これで…汚いやり方だが…勝つことが出来る。俺はただそれだけを確信した。
分岐の時間です。一番最後が本当のルートです。